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コーヒー相場状況 ブラジル霜害懸念と生産量見込みによる高騰

いまだ下がる見込みのないコーヒー相場価格。今回はこれまでの歴史もふくめてどういったタイミングで高騰しているのかを説明していきます。

相場高騰のおさらい

2021年7月末にブラジルの一部産地にて葉や枝が凍結する『霜害』が発生したことを発端にコーヒーの相場価格は一気に上昇しました。これに加えてコロナによる輸送遅延、ウクライナ侵攻による情勢不安、ラニーニャによるコロンビア減産懸念、円安傾向といった問題が立て続きに発生し、相場高騰前の取引価格にくらべると、コーヒーの価格は1.7倍程の価格になっています。

過去相場推移

この時期はブラジルの霜害懸念や、生産量どうなるか?という問題から相場が少しずつ上がる傾向になります。霜害懸念のなくなる8月、ブラジルでの生産量が発表される9月にかけてコーヒー相場は下がる傾向にありますが、この自分の感覚が合っているのか正直怪しいところもありましたので、過去40年にわたるコーヒー相場をさかのぼってみました。

1980年から月間のコーヒー相場価格の平均を抽出した表を作りました。
価格帯の高い150¢/lb以上をうす紫、各メーカーが値上げ無しでは存続できない200¢/lb以上を紫、取引価格が通常時の2.0倍近くになる250¢/lb以上を濃い紫としました。

この表をもとにどのタイミングで相場があがるか・・・?についてまとめてみようとも思いましたが、あまり一貫性がないのでできませんでした・・。
ただ、6~7月にかけてコーヒー相場価格が上昇することが多く、これはブラジルの減産懸念や霜害懸念によるものが大半だと思います。

ちなみに私は2009年にコーヒーの商社に入社したのですが、翌年にコロンビアの生産量改善を目的に行った品種改良及び大量カットバックによる大減産を発端としたコーヒー価格の高騰が発生します。商品の値上げや休売、取引先の廃業、小売業への値上げ交渉など本当に胃に穴があきそうなぐらいツラい毎日でした・・。

今後の相場価格

いつも無難なことしか言えないのですが、この時期は下がる見込みがないです。ブラジルの霜害懸念がなくなる8月突入、ブラジルでの生産量が発表される9月にならないとこの相場価格が下がることはないのかな・・・と考えております。

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