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紙の本について愛を語る

オンラインとオフライン(3)Book編で紙の本と電子書籍について書いた。紙の本って内容だけでなく、その本1冊まるまるが作品なんですよね。

本のデザイン

まず表紙。表紙のデザイン、紙質、フォント、文字の大きさ等々何気なく手に取ってみるけれど、きっと表紙にもものすごい思い入れがあって作られているんだとうなと思う。背表紙・裏表紙ももちろんだ。最近は裏表紙はあまり捻りがないような気もするが、表と裏で一枚の表紙になっている本もある。背表紙は本棚に並べられた時、その本が埋没するか目を引いて手に取ってもらえるかがあるので、意外と重要な部分だと思う。しかも背表紙だけが浮くことなく、一体感ももたないといけない。

こちらのリンクは三浦しをんさんの『舟を編む』のリンク。同じ本なのに装丁でまったく印象が違う。


帯の言葉

新刊本にはカバーの上に帯もついている。帯にはセンセーショナルな宣伝文句がおどっていたり、ちょっと考えさせられる言葉がならんでいたり、その本を手に取ってもらうための言葉がちりばめられている。本を出すときには、帯は誰にお願いしようかと考えて頭を悩ますんだろうな。

本の中味

ここで本の中味というのは、内容ではなく、紙質やフォントや構成。本のページをめくるときの紙質って結構大切で、滑りすぎるのもどうかと思うし、個人的にはなめらかでありながら、丈夫な紙質が好みです。三浦しおんさんの小説「舟を編む」は新しい辞書を編纂する話だったが、その中に辞書の紙質について語る場面がでてくる。「ぬめっとした」という表現がとても印象的だった。

一冊の本になるまで

そういうことを考えると、本は著者がいて作品を書くだけでなく、構成からデザインからすべて含めて一冊の本になるんですよね。書店で手に取ってみることができる、リアルな体験。リアルな出会い。手に取ってパラパラと頁をめくってみると、その1冊に費やされた作者だけでなく、編集者、デザイン、製本、出版社の人達みんなの気持ちが伝わってくるような気がする。

やっぱり紙の本はやめられない

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