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金曜日の世界の終わり




坂道を下ってだいぶ南に離れたとこ

驚くほどの美人でもなく

振り向くほどのステップもなく


ただオレンジ色の花が一輪片方の肩についていた

メタリックグリーンのドレスの裾には

昨日までのアイコンぶら下げて

わたしは涙を流しながら歌っていた




悪いのは全部 君だと思ってた
くるっているのは あんたなんだって
つぶやかれても ぼんやりと空を
眺めまわしては 聞こえてないふり

世界の終わりは そこで待ってると
思い出したよに 君は笑い出す
赤みのかかった 月が昇るとき
それで最後だと 僕は聞かされる

ちょっとゆるやかに だいぶやわらかに
かなり確実に 違ってゆくだろう
崩れてゆくのが わかってたんだろ
どこか変だなと 思ってたんだろ

世界の終わりが そこで見てるよと
紅茶飲み干して 君は静かに待つ
パンを焼きながら 待ち焦がれてる
やってくる時を 待ち焦がれてる



好きなこと続けて死ぬか



生きるために好きなことをやめるか

愛するひとがいるならどうするか

世界の終わりに何をみるか

わたしはパンを焼きながらシトラスティーを飲む

飲み干してぼんやりと見上げれば青春など

悪いのはぜんぶわたし以外だと思っていた

こいだのあいだの言ってたころが

ばがばがしぐでわらえた

何もしなくても自分を生きてたら

男女いきもの問わずよるときはよるもので

さらに降り続けて南からも離れていた

わたしはわたしを生きることが

しあわせだった

ひとに左右されず自分を生きること

さらに離れたら何になるかな

かなり確実に 違ってゆくだろう

消えてなくなるより燃え尽きた方がまし



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