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不完全が作る完璧なプログラムと多様性の話


こんにちわ。コロナの影響が経済にもじわじわ効いてきてますね。日経平均も毎日下落して、この先どうなるでしょうね。。。そんな恐怖を覚えながら、思考停止状態の昨今です。毎週続けているnoteも今週は無理かなと思いましたが、今日ギリギリでなんとか仕上げました。

前回は不完全な線が作る完璧な線という内容のエントリーを書きました。不完全を内包することによって深い味わいがでるねって内容だったんですが、実は同じようなことが自然界にもあったなということを思い出したので、紹介したいと思います。

アリの生態について

こちらは脳科学について書かれている本で、この中でアリの生態が面白かったので、紹介させていただきます。

2割のサボりアリは変革アリ。

アリは超小型のハイテクコンピューターで、寸分の狂いもなく餌を探して巣に運びまますが、数%のアリにはバグが仕込まれているようです。

アリの行動メカニズム
1.歩き回って餌を見つける。
2.エサを見つけたアリは揮発性の高いフェロモンを放出する。
3.フェロモンは運んでる間も放出され続ける
4.そのフェロモンが餌へのルートになる。
5.餌がなくなるとフェロモンもなくなり、餌運びは終了。

しかしながら、すべてのアリが完璧に行動するというわけではないです。
アリの中には正常アリとは別の動きをするアリがいます。それを「変革アリ」と名付けましょう。これが不完全さ、プログラムでいうバグです。
「変革アリ」は別の正常アリを無視して、適当に歩き回ります。

「変革アリ」達は自分の感覚に従い動き回った結果、その中の一匹が餌を発見しました。しかもそのルートは正常アリのルートより近道です。さて、ここで効果を出すのが、揮発性の高いフェロモンです。

フェロモンが強く残っているルートはそれだけ餌に近いことを示しています。そのため、正常アリ達もより強いフェロモンの方へルートを修正します。

全体の中に不完全さ(バグ)を内包することで、返って全体の効率性を押し上げるというのが、アリに仕込まれた不完全で完璧なプログラムなのです。これがアリ組織における「多様性」の価値です。

最近は様々な場面で「多様性」の大切さについて取り上げらていますね。理由は均質な集団よりも「多様性」がある組織の方が創発が起こりやすいからです。多様性は大切。ただどこまで必要なんでしょうか?多様性偏重になると組織が崩壊する可能性もあるということを指摘したいと思います。

多様性の功罪

私も対話型絵画鑑賞において多様性の価値について取り上げていますが、どんな物事でも2面性があります。

こちらの書籍を元に多様性の功罪についてまとめました。

先ほどのアリの話で言えば、変革アリが新ルートを見つけたので、多様性は重要な情報を見出す機会の増加に繋がると言えますね。また多くの人が関わることで、情報とアイデアが集積されイノベーションに繋がることもあるでしょう。

一方で、たくさんの人が集まると意思決定が遅くなりますね。これは大組織の意思決定スピードの低下につながります。また創業初期は家族のようなつながりだったのが、人が多くなるにつれてルールができたり、組織が分割されることによって関係性は希薄化していきます。

では、どういった場面において多様性は必要なのでしょうか?

多様性を活かすには上記にようなフェーズで使い分けると良いとされています。多様性が今の時代に必要とされる理由は、日本をはじめとする先進国経済が成熟期を迎え、新たな産業の創出が必須だからです。そのため大企業では、新規事業創出のため、多様性を取り入れようという動きになるわけです。

逆にベンチャーの創業期に多様性を取り入れると、組織が崩壊しかねません。実行フェーズでは、短期集中型でスピーディに事業拡大するため、均質的な集団の方が良いとされています。

大組織でも新規事業の実行ベースになった時には、組織を切り離して意思決定を早めにすることが大切です。

さて、今回は苦し紛れな内容でしたが、いかがだったでしょうか。いかがも何もないですね。ですます口調で書く日もあれば、である口調で書く日もあり、いったいこの差はなんなんだと最近気になっています。

あー、今回はきつかったなぁ。笑


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