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組織におけるNo.2の重要性

私がプロデューサーとして関わっている「ひと妻DAO」にて、今後のDAO運営を議論する中で組織におけるNo.2の重要性について色々と学んだので備忘録兼ねてここに記したいと思います。

代表(No.1)は組織の顔であり外交(広報、営業)に力を割く必要がある。組織の将来像を設計していくという重要な任務もある。そう考えると、日々、組織を回していくNo.2の役割がもの凄く重要。

No.1の意向をくみ取り、咀嚼してメンバーに伝える。組織運営における様々なことを「巻き取る」(No.1にしかできない仕事に専念できる様に)。組織における課題や不満を吸い上げ、整理する。必要な時はNo.1に意見する。

そもそも、自律分散型組織に管理者が居るのはおかしいのでは?との議論もあろうかと思います。ここは、実際にDAO活の経験がある方は賛同頂けると思うのですが、自走できる様になるまでは管理者・運営者を立てて仕組み作りしていく必要があります。

以前、「純度100%のDAOを作る」を標榜するプロジェクトに参画し、それが挫折・崩壊していく様子も実体験しました。何が起こったかというと、すべての案件に関し延々と議論だけがなされ、意思決定者不在の為、前に進まない。コミュニケーションコストがもの凄く高く、非効率。

実は、DAO以前にも自律分散型組織は存在します。ティール組織であったり、更にそれを進化させ実用にむけて体系化したホラクラシー

これらについては、私自身学びを深めている途上なので、また、改めて解説させて頂きます。

前置きが長くなりましたが、No.2の話に戻します。No.2とは副社長や副代表。また「番頭さん」というのもNo.2に該当すると思います。

「番頭」という言葉を調べてみると、元々は武家において、指揮官で一番位の高い人を指し、その後商家においては、商家使用人の中での最高の位にあるものを示すと書かれています。私が言う「番頭さん」はそうではなく、経営者を支えている存在を示します。1つだけ例示すると、松下幸之助氏という経営者には高橋荒太郎氏という「番頭さん」がおり、松下電器産業(現パナソニック)の経営を支えていました。

出典:「組織」におけるNo.2ポジションの重要性(IT Leaders)

同記事では、No.2が重要な理由を以下2点と説明しています。

  • トップの補佐役だけでなく、お目付け役としての役割

  • トップが常に将来を考えられるよう、現状のすべてを行う役割

更に、No.1、No.2それぞれの心構えについても説かれています。

■No.1の心構え

  • No.2を日頃から育成する(No.2になり得る人材への動機づけと教育)

  • 仕事においてNo.2に勇気をもって仕事を任せる(エンパワーメント)

■No.2の心構え

  • 日頃からトップの相談に積極的にのり、トップの仕事を知る

  • トップの仕事を自ら取り込む

別の記事では、No.2をフォロワーと言い換え、フォロワーこそがリーダーの価値を決めると書かれています(少し論点がずれている気もしますが)。

フォロワーの重要性を解説した有名なTED動画も紹介されていました。ご覧になったことある方も多いのではないでしょうか?

私が最も共感し、noteに残しておきたいと思うきっかけになったのが、こちらのIVS(インフィニティー・ベンチャーズ・サミット)京都でのセッション「経営者の能力を発揮させる『最高の右腕』とは?」のレポート記事。

3名の現役No.2の方々が、それぞれの実体験を踏まえてNo.2論が展開されています。

No.1の最大の理解者であり、よき相談役でありつつも、No.1を補佐し、かつ、手が回らないすべての業務を巻き取っていく。俯瞰した視野や状況判断力、実務能力等、ある意味No.1よりも難易度が高いポジションであったりするのかなと思いました。

参加者3名がそれぞれ語る「最高の右腕とは?」にすべてが集約されていると思い紹介させて頂きます。

■XTech Ventures代表パートナーの西條晋一氏

代表の方がやりたいこと・やるべきことだけに集中して、他のすべては巻き取ってくれる人、巻き取れる人

■CARTA HOLDINGS 取締役CFOの永岡英則氏

代表が1人で考えるよりも、その人がいるとより良い意思決定になっていく相方

■エアークローゼット取締役副社長の前川祐介氏

その場その場、ビジネスビジネスによって最適な役割を発揮する人

究極的には、以下のまとめになるのかと思います。

「スキルセットの補完としての右腕」という観点よりは、もっと全人格的にというか、「信頼できる人が右腕の役割にフィットするんじゃないか」

あと、この「対話のプロトコルの共有」という考え方は、No.1-No.2間だけでなく、組織運営全般に応用できるのではと思いました。

これは宇佐美くんの言葉ですが、「永岡くんと一緒にこれだけ長くやれたのは、お互いの対話のプロトコルが共有できていたからだ」と言うんですね。プロトコルという、要は規格みたいなものですが、何かを話し合って意見が違うと、「なぜ違うんだ?」みたいなことを探求します

掘り起こしていくと、もともと持っている情報が違うとか、このタイミングで重視する価値観がずれているとか、何かが違うことが発見できるんですが、それを発見しにいくというある種の規格というか、議論しながらそれを見つけにいく土壌というか

最後に、漫画キングダムに沿ったNo.2解説記事と、No.2解説書籍を紹介した記事をシェアして終わりにしたいと思います。

noteで発信されているNo.2エキスパートの方もいらっしゃいます。


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