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個展 “7_8” レポート-2

前回の続きです。
また、作品を載せていきます。

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「深く、深く、見透かすように。」
制作1年前にドイツの教会や聖堂でものすごく感銘を受けたんです。それもあって、お気づきかもしれませんが、今回はかなり宗教的モチーフをたくさん描いています。これなんかは特にそうですね。

深く、深く、見透かすように。0617


「     」
お花屋さんの友達に実際にブーケを作ってもらってそれを描きました。言葉にできない感情をそのままに、ということでタイトルは空白です。ブルーナカラーもお気に入りです。

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ここまでの8点は連作のようにもなっていて、タイトルと絵で心情を映し出したような詩的な情緒を孕んでおります。ひとつひとつにも勿論描きたいものはありますが、その上で8枚の連続性というのはとても意識していて、構図や色使い、モチーフなどを含め作品どうしの関係性や展示全体の構成を考慮してバランスを取りながら同時進行で作っています。なので個人的なお気に入りを1点選ぶというのはとても難しいのですが、お客さんがどれが好きかというのはとても興味深くて、そういう反応が見れるのも個展の醍醐味だなと思います。

ここから、最後のカラー4点も先ほど書いた宗教美術に影響を受けて描いた作品です。ただ、僕個人としてはとてもフラットに描いていて、宗教的な意味合いや思想、歴史なんかは興味深いですがここでは特に意識していません。なので単純にかわいいやかっこいいというような感情で見ていただけたらと思っています。(でも本当にこれほど魅力的で惹きつけられるのはなんだろうなとよく考えています。)


「prudentia」

アートボード 4


「caritas」

アートボード 2


「spes」

アートボード 5


「justitia」

アートボード 3


以上、カラー作品でした。

カラー作品は、イラストを描き始めてからずっと基本的な部分は変えずに、線の太さや色の使い方を変えたり、その時々に合わせて若干の微調整をしながら作り続けています。とりわけこの時の作品はこれまでより少し線が太く、デフォルメがかかったような印象になっているかと思います。絵の中にある情報量のコントロールを色々と試しているところで、かなりマニアックになりますがこの辺りの話もまた書いてみたいと思います。

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次回は、個展のメインでもあるモノクロの原画作品のお話をしたいと思います。

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