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ボジョレーヌーボー最強決定戦

2019年のボジョレーヌーボーが11月の第三木曜ということで本日発売されました。

ボジョレー(ボジョーレ)ヌーボーといえば、やはり出来栄えのキャッチコピーでしょう。

今年はボジョレーワイン委員会によると

「気候不順で収穫量は減ったが、酸味のバランスが良く、風味豊かな出来栄え」

だそうです。解禁後発表のため、もしかしたら別のキャッチコピーがでるかもしれません。

そして、僕が確認できるレベルでのボジョレーヌーボーキャッチコピーがこれら。

1995
「ここ数年で一番出来が良い」

1996
「10年に1度の逸品」

1997
「1976年以来の品質」

1998
「10年に1度の当たり年」

1999
「品質は昨年より良い」

2000
「出来は上々で申し分の無い仕上がり」

2001
「ここ10年で最高」

2002
「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」

2003 

「100年に1度の出来、近年にない良い出来」

2004
「香りが強く中々の出来栄え」

2005
「ここ数年で最高」

2006
「昨年同様良い出来栄え」

2007
「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」

2008
「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」

2009
「50年に1度の出来栄え」

2010
「2009年と同等の出来」

「今年は天候が良かった為、昨年並みの仕上がり。爽やかでバランスが良い」

2011
「2009年より果実味に富んだリッチなワイン」

「出来が良く、豊満で絹のように滑らかな味わい」

2012
「ボジョレー史上最悪の不作」

「糖度と酸度のバランスが良く、軽やかでフルーティーな仕上がり」

2013
「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」

2014
「2009年の50年に一度のできを超える味わい」

「エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい」

2015
「今世紀で最高の出来」

2016
「エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい 」

2017
「豊満で朗らか、絹のようにしなやか。しかもフレッシュで輝かしい」

2018
「2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう」

これに2019年の
「気候不順で収穫量は減ったが、酸味のバランスが良く、風味豊かな出来栄え」
を加えて最強のボジョレーヌーボーを独断と偏見で決めたいと思います。

もったいぶらず一位から

1位:2015年ボジョレーヌーボー

「今世紀で最高の出来」

なんせ今世紀で最高の出来です。といっても21世紀始まって2015年時点でまだ14年。ボジョレーの出来を評価するに一つの基準となるのが1976年の当たり年。

これはちょいちょい基準として目にします。1976年はまだ20世紀なため、今世紀で最高の出来とどっちがいいのって話になりますが、

2001 年
「ここ10年で最高」

2002 年
「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」

1997年
「1976年以来の品質」

のコンボが発動して

1976年以来の品質である1997年より最高な2001年…そしてさらに上回る2002年、共に21世紀に入るため2015年が1976年を上回ることが分かります。

そして、2015年以降、おきまりの「ここ10年で最高」「○○年に一度の出来」が出てこないので2015年が最強のボジョレーだったとわかります。

2位:2014年ボジョレーヌーボー

「2009年の50年に一度のできを超える味わい」

「エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい」

もう既に難しい段階に入ってしまいました。ポイントは2009年です。

2018 年のキャッチコピーで
「2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう」

とありますので、今世紀最強の2015年ボジョレーにニアなことは確かです。じゃあ2018年,2017年,2009年が同率2位じゃないかと思われますが、2014年は2009年の50年に一度の出来を超える味わいなので2位となりました。

3位:2011年ボジョレーヌーボー

「2009年より果実味に富んだリッチなワイン」

こちらも2014年と同じ理由であるが、「超える」とはっきり明言している2014年に軍配があがりました。果実味に富むのほうが良いのかどうかは議論の余地はあるが、ここは2011年を3位とします。

4位:2018年、2017年、2010年、2009年ボジョレーヌーボー

「2017年、2015年、2009年と並び、珠玉のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう」

上記の通り、今世紀最強の2015年と並ぶほどなのでこれらは4位としました。

2010年は「2009年と同等の出来」とありますので、同じくランクイン。ひっかけ問題みたいにしないでどうせなら一緒に書いてほしいところです。

8位:2005年、2006年のボジョレーヌーボー

2005
「ここ数年で最高」

2006
「昨年同様良い出来栄え」

1997年は1976年以来の品質ということで、非常にありがたい基準です。これにより1997年以前は1997年よりランク下と分かります。

そこから、2001 年「ここ10年で最高」→2002 年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」→2003 「100年に1度の出来、近年にない良い出来」と順当に最高値を更新。(確か2001年ボジョレーの質が凄いってんで話題になった気がします。)

そこで決め手の「ここ数年で最高」「昨年同様良い出来栄え」です。数年は広辞苑によると基準は人それぞれですが2~10であることは確かです。そうなると少なくとも2年前の2003年より上であることは明確なので、同率8位となりました。

10位:2003年ボジョレーヌーボー

100年に1度の出来、近年にない良い出来」

11位:2002 年ボジョレーヌーボー

「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」

12位:2001 年ボジョレーヌーボー

「ここ10年で最高」

10位から12位までは既に上記述べたとおりです。

13位:1997年ボジョレーヌーボー

「1976年以来の品質」

1997年までに1976年以上であればそういった表現がでてくるはずですので、度々基準となっている1997年は13位となりました。

14位:1999年ボジョレーヌーボー

「品質は昨年より良い」

ここからはもう判断基準なく、厳しいランク付けとなります。

強いて言えば、1995年の「ここ数年で一番出来が良い」から次の年である1996年が「10年に1度の逸品」であるので、95年より上、1998 年が「10年に1度の当たり年」(????)なので1996年と1998年は稀に見る10年に一度の一品が出来た年と推測できます。

それを受けての「品質は昨年より良い」ですので、14位としました。

15位:1996年、1998年ボジョレーヌーボー

1996年「10年に1度の逸品」

1998 年「10年に1度の当たり年」

10年に一度(????)ですので・・・

16位:1995年ボジョレーヌーボー

「ここ数年で一番出来が良い」

ここ数年に一番ですので・・・

17位:2016年ボジョレーヌーボー

「エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい 」

もはや基準が全くなくなりましたが、2位の2014年と共通のエレガント・バランスというワードが入っていること。2018、2017年がレジェンドクラスの出来栄えということを鑑みて17位に位置付けました。

そういった意味ではもっと上かもなという気持ちも出てきますが、比較がないので17位。

18位:2007年ボジョレーヌーボー

「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」

果実味というワード+上質なのでここらへんでしょう。

19位:2013年ボジョレーヌーボー

  「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」

素晴らしい品質なのでここらへんでしょう。

20位:2008 年ボジョレーヌーボー

「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」

18位と正直言ってる事ほとんど一緒なのですが、素晴らしいといった褒め言葉がありませんので20位です。

21位:2019 年ボジョレーヌーボー

「気候不順で収穫量は減ったが、酸味のバランスが良く、風味豊かな出来栄え」

豊かシリーズということ+言い訳が最初にあるのでここらへんでしょう。

22位:2000 年ボジョレーヌーボー

「出来は上々で申し分の無い仕上がり」

キャッチコピーも若干投げやり感を感じます。この後まさか上質なラッシュがくるとは・・・

23位2004年ボジョレーヌーボー 
「香りが強く中々の出来栄え」

中々ときました。ボジョレーラッシュが終わった直後感を感じます。

最下位:2012年ボジョレーヌーボー

「ボジョレー史上最悪の不作」

「糖度と酸度のバランスが良く、軽やかでフルーティーな仕上がり」

この年にはもう散々キャッチコピーは散々ネタにされ少し真実味のあるキャッチコピーになった気がします。

しんどっ

ということで、僕の独断と偏見でランキングが終わりました。このキャッチコピーは販売する側のつけるものなので、生産側はもう少し大人しめです。ということで、販売するところ次第でかわるのですが・・・

サントリーワインインターナショナル等によるとこんな感じみたいです。

1995年「ここ数年で一番出来が良い」
1996年「10年に1度の逸品」
1997年「まろやかで濃厚。近年まれにみるワインの出来で過去10年間でトップクラス」
1998年「例年のようにおいしく、フレッシュな口当たり」
1999年「1000年代最後の新酒ワインは近年にない出来」
2000年「今世紀最後の新酒ワインは色鮮やか、甘みがある味」
2001年「ここ10年で最もいい出来栄え」
2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄えで1995年以来の出来」
2003年「110年ぶりの当たり年」
2004年「香りが強く中々の出来栄え」
2005年「タフな03年とはまた違い、本来の軽さを備え、これぞ『ザ・ヌーボー』」
2006年「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」
2007年「柔らかく果実味豊かで上質な味わい」
2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
2009年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」
2010年「2009年と同等の出来」
2011年「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」
2012年「偉大な繊細さと複雑な香りを持ち合わせ、心地よく、よく熟すことができて健全」
2013年「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
2014年「太陽に恵まれ、グラスに注ぐとラズベリーのような香りがあふれる、果実味豊かな味わい」
2015年「過去にグレートヴィンテージと言われた2009年を思い起こさせます」
2016年「エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい」
2017年「豊満で朗らか、絹のようにしなやか。しかもフレッシュで輝かしい」

こちらも加味すればさらに制度の高いランキングが出来る気がしますが、こちらの2011年の「21世紀最高の出来」と最初の2015年「今世紀で最高の出来」がぶつかってるのでもう考えるのをやめます。

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