見出し画像

世話焼きの病理

私は世話好きである。サービス精神が旺盛である。自分で言うのもなんだが、いろんなことによく気がつくし、人の世話をしたくなる。世話好きな人は、大変結構だと思う。でも、私は世話好きと言うより、「世話焼き」なのである。過剰にサービスしすぎる傾向にあり、それゆえに相手にむしろ気まずい思いをさせてしまうことがある。

もちろん助かると言ってもらえることも多いし、いい面もあるのだが、私は自分のこの世話をせずにはいられない性分がコンプレックスである。世話焼きな性質の中に、自分の心理的な問題を感じる。今日は自分でその心理的傾向を整理したくなったので整理する。

① 周りをコントロールしたい

自分の思いどおりに事を運びたいがために、周りの人を放っておくことができずに手を出してしまう。神経質で我が強い。自分の傾向を意識して、干渉し過ぎないように気をつけている。

②自分の方が出来るという上から目線

世話をしてあげることで、自分の無力感から逃れることができる。人の世話って気を付けないと、マウンティングになってしまうと思う。過干渉な親の、「もう、あなたは何もできないんだから~」とかいって子どもが自分でやれることも全部やってしまい、本人の自主性を育てずにダメなままにしておくアレだ。「あなたのために」って言いながら本当は自分の承認欲求を満たすためにやっちゃってるやつ。

③役に立つ人間になって周りから好かれたい、認められたい

②と被ってる部分があるけれど、周りから嫌われたくない気持ちが強い。世話を焼いて役に立つことで好かれようとしていて、嫌われたくない不安を取り除いていると思う。自分が安心するために世話を焼いている。

④心配性で先を読みすぎる

心配性すぎて先を読みすぎ、悪い予見を回避するために先回りしてなんでもやってしまいたくなる。なぜか常にマイナスの未来を想像する。

傾向としてはこんなところだろうか。自分と真逆の、なんにも周りを気にせず自分のことに集中して自由に振る舞っているのに、周りから好かれる人がすごく羨ましい。世話焼きでなくゴーイングマイウェイな人って、楽しいし、その人が自分だけじゃなく周りのことも許してるからそういう振るまいが出来るんですよね。周りを信頼してるから、人を安心させることができる。

逆に私は周りを信頼していない。私がやらなきゃダメな状況になる、っていうマイナスの考えから出発しちゃってるし、きちんとしていないとダメっていう、窮屈なメッセージをその姿勢から発信しちゃってる。

世話好きのいいところを残して、人に窮屈な思いをさせないような、ちょうどいい気遣いが出来るようになりたいものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?