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引きこもり、山道、温泉、海、デトックス。

今回は日記まがいの短文です。

突然すべてが嫌になり、幸運にも急ぎの予定がなかったため突発的に車中泊旅に出ていました。こんばんはミナカミです。もちろん、とっくにシャバに戻って通常運転しております。シャバとそうでないところの違いを感じさせない能面のような人間です。

テレワークで思考が沸騰し、家にもいたくない、もちろん仕事は無理、とにかく誰とも会いたくないとなったときに、車中泊旅行というのは大変に便利です。この季節なので多少荷物はかさばりますが、要は寝床一式と着替えがあれば1人でどこまでだって行けるわけです。目的地、ルート、食べるもの、時間の使い方、すべてにおいて自分だけで決めることができる。誰かの都合や希望を一切考慮しなくていいというのは、基本的に喋りたくない自分にとって極楽です。いや大半の人にとっても極楽でしょう、間違いない。

詳しい行き先は割愛しますが、結果として1人で高速をかっ飛ばし、割とハードな山道を黙々と運転し、ときに車内でひとりボヤきながら、海だったり山だったり温泉だったりを気の向くままに廻りました。なんだかんだで1,000km以上走ったと思います。紛れもなく現実でありながら、日常からミシン目で切り離されたような、半分くらい夢と混ざった感のある数日間。自分のことを純粋培養インドア派だと信じて疑わなかった頃の私に説教してやりたいです。外に出よ、ひとりの車旅はこんなに楽しい、と。

温泉で変な声が出るほどほぐれた〜、とか、初めての味覚に大興奮したとか、すっごく良い景色を見て言葉を失ったとか記憶に残る瞬間は多々ありますが、今回もっとも自分のデトックスになったのは、意外にも山道の運転でした。対向車とすれ違えないタイトな道幅が続く中で、勾配やカーブの角度やミラーを見ながら無心で車を動かしているときの、自分が研ぎ澄まされていく感覚はとても心地良かった。やはり他のことを考えずに集中できるのは頭の洗濯になりますね。

とはいえ、こういうご時世なので行く場所と時間帯には気を遣いました。最終日の帰り道だけ渋滞に巻き込まれましたが、基本的には朝早い行動を心がけたためそれほど移動ストレスもなく、比較的人目を避けた行程になったのではないかと思います。幼少時から、あらゆる場面で「朝イチもしくはその前に行って昼に帰る」と両親に叩き込まれて育ったことが意外なところで活きました。

今回、キャンプではなく車中泊を選んだ理由は、一人の時間をどう使うかを考えたときに「テントを張って静かに過ごす」ことよりも「ただ移動する」ことを優先したからでした。結果としてそれが良いデトックスになったわけですが、ガソリン代を消費し続けるという点で、ある意味キャンプより贅沢な時間の使い方だったかもしれません。

旅先で出会った方々、本当に良い時間をありがとうございました。いわゆる観光地のいくつかは、コロナ禍で集客が厳しいだろうと思われるところもありましたが、どこもとても印象深かったので、必ずまた行きます。

そんな記憶を糧に、また明日からがんばります。

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