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夢を語ることは恥ずかしいことではない!

最近、自社でメンバー達に、こんな会社にしていきたい、自分はこんなふうになりたいなど夢ばかりを語っている。

今の会社に入社して早くも4ヶ月近くが経過したが、徐々に課題が見え始めてきている。当社は外資系企業で本社からディレクター(経営者)が派遣される形で今まで日本支社が運営されてきていた。気がつけば日本支社ができてから14年が経過しているが、業績は鳴かず飛ばずで停滞しており、世界に28ある支社の中でも、かなりの下位に低迷してしまっている。ここで顕著なのは他国でも同じようなマネジメントをしているにも関わらず、他国よりも市場規模の大きな日本においてビジネスが成果をだしていないということは、日本の商習慣や意思決定がまだまだグローバルとは異なるものであることを暗示している(日本人スタッフの質がそれほど悪いようには思えない)。

日本支社を任されるポジションになった私としては是々非々で業績を上方に向かわせなければならないという使命を抱えている。そこで考え始めたのが組織としてありたい姿を言葉にして伝えるということである。

目の前にやることがあると、人はどうしても目の前のオペレーションに意識が集中してしまい、その仕事の意味合いを考えたりしなくなってしまうし、自分たちがどこへ向かっているのかが見えていないのではないかと感じることがあったからである。定期的に時間をとって、会社がどういう方向に向かわなければならない、そのために我々は何をしなければいけないと青臭いことを語るようにした。

言論の自由という権利はあれど行使するのは難し

だが実際に人前で夢を語るってあまりやってことがなかったので、少々恥ずかしい。私が通っていたビジネススクールでは志を一番の売りにしており、コースの中で自分の志を語るというイベントも何回かあったが、そのときには場の空気が温まっており、全員が野心丸出しの野望を語るので、自分もその流れでプレゼンを実施したことはある。

しかしながら会社に戻って実務に追われている人々に突然「俺の夢を聞いてくれ」って言うのは勇気がいる。どういう形でコミュニケーションを取ろうかと2ヶ月間ぐらい考えた。日本国憲法では言論の自由が保証されているにも関わらず、夢を語るという文化(空気)はあまり醸成されていないことを改めて痛感した。何故我々は夢を語らなくなってしまったのだろうか?いや昔から夢を語っていなかったのだろうか?

日本人は空気を読む能力に長けている。自分も含めて周りがやっていないことを目の前に定量的なメリットが提示されていない中で実施するのは憚れるという雰囲気が社内に広がっている。ここは一番新入りで、経営を任せられた私が空気をあえて読まずに発信しないと、いつまで経っても業績を上向かせることができないと覚悟を決めた。

挑戦して何を成し遂げたいのか?

自分は成長欲求が強いと思っている。2016年に実施したStrength Finderの分析結果にも「最上志向」が入っており、常に何か新しいことにチャレンジし、自分が知らなかった世界を垣間見ることは純粋に楽しい。

世界のリーダーと言われる人々は誰もが夢・信念を持っている。その信念は最初は周囲からの風当たりも強く、馬鹿にされることも多い。しかしながら、その逆風に耐えて信念を貫くことで世界を変えるリーダーと呼ばれるようになるのだと信じている。

"I believe it is in our nature to explore, to reach out into the unknown. The only true failure would be to not explore at all."
「探検しようとすること、未知なるものを知ろうとすることは、人間の本性にあると信じています。唯一の失敗とは、探検しないということです」
-------アーネスト・シャクルトン

シャクルトンのチャレンジ精神・行動を私なりに解釈すると、「夢をみずして/目標を立てずして、大成できることなどない」となる。夢を持ち、常に追い続けることで夢は叶うというのは私自身まだ確信はしていないが、夢を語らずして夢は成し遂げられないと考えられるようにはなった。

日本人で言えば、メジャーリーグで活躍したイチローが小学校の卒業文集において語った夢は、超具体的で恥ずかしげもなく綴られている。この夢があったからこそ彼はNPB, MLBであそこまでの活躍ができたのだろう。明確に夢(ゴール)を設定して、絶対にそれが達成できるものだと信じ続けることが達成への近道であることは、コーチングをやっている人の間では一般的に知られていることのようだ。

夢を語るのは暇だからではない!

会社で全体会議を開催して、滔々と夢を語っていると、「そんなに暇なんですか?」って言われることがある。これだけは否定しておく。私だって時間が有限であることくらいわかっているし、意味がないのであれば、わざわざそんなに苦しいことにエネルギを使ったりはしない。

社員にいきいきと働いてもらうことで、生産性を高い、楽しい職場を構築する、これこそが変化の激しい時代に勝ち残るための最も確実なアプローチであると考えているからである。ありきたりな言葉ではあるが、人間こそが会社の最大の資産であり、その資産を最大化できるための仕組み・文化を構築していくことこそが経営者に求められている役割なのであろう。

仕事の成果で最終的に差がつくところはやはりマインドセットである。大きな目標があるから頑張れる、嫌なことに対しても最善を尽くすことができる。

夢を語れる土壌を作る

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普段のビジネスシーンでは圧倒的に科学的側面(Science)、過去の経験則(Craft)をベースにして議論が多い。直感や夢・信念といったことを打ち合わせで発言をすることは、ほとんどないであろう。なので、あえて右脳のみの打ち合わせがあってもいいのではないだろうか?と思い、定期的に夢を語る会議を立ち上げた。

幸せの定義をする

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全体会議と合わせて、毎月メンバー全員と1on1を実施している。基本的に私は聞き役でメンバーに言いたいととを言ってもらっている。上記はその1on1の時に私が常に問い続けている質問である。

これらを即答できる人はなかなかいない。普段からしっかりと考えていないのだろう。かくいう私も今まではあまり考えてこなかった。このような壮大なテーマについて考えるのは論点が多く、言語化するのが非常に難しい。毎月の1on1でじっくり考えていってもらいたいと期待している。

ワクワクできる仕事をする

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ビジョンを策定した。最も身近な家族に仕事のことをウキウキしながら話している人があまりにも少ない。私の父も家では仕事のことはほとんど話をしなかった。なんで仕事のことを話さなかったのかは知ることはできないが、父の著書などを読むと父のやっていたことに興味があるし、もっと話してほしかった。自分の子供にはそのような思いをさせたくないので、できるだけ仕事のことを話さなければと思うようになった。

もちろん、一緒に働いているメンバーにも家族に仕事のことを話をしてもらいたい。そうすることでプライドをもって仕事をするようになるだろうし、恥ずかしい行動は取れなくなると思うからである。

うちのような小さな会社はネームバリューがなく、知名度が低いとよく嘆いている営業メンバーがいるが、その彼が自分の最も身近な家族に会社の素晴らしさを訴求しているかと言うと決してそうではない。身近な存在の人たちにブランドを与えられないのに、社会に対して知名度がないと嘆くの少し違和感を感じざるを得ない。

リーダーは必ず夢を語る

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リーダーと呼ばれる人たちは、自らを開示することで周囲に影響を与えることでフォロワーを獲得している。まずは自分をしっかり開示、コミットすることから始める!自分も偉大なリーダーに少しでも近づくために自分の考えをメンバーに開示することを心がけたい。


<野望>

ネット資産が3億円を超えたら海外移住しよう(笑)

そして、本を出版したい。


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