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魔女の宅急便を観て開始5分で号泣した話

ちょっと思うところがあったので書かせていただきたい。
先週から毎週芸術鑑賞を盛大にサボっている中、去年の夏頃に起きたお話を書きます。

2018年の8月に突然生まれ育った日本を出て、アイルランドへ引っ越しました。
現地採用のお仕事に就き、初のヨーロッパ生活。
親元を離れて26歳にしてやっと自立をしたと思いました。

それから楽しい楽しいヨーロッパ生活。
仕事も安定していてお金に困ることなく毎月違う国へ旅行していました。
現地で友人もでき、絵を描き始め、2019の終盤には現地転職で現在住んでいるオランダへやってきました。

オランダへ引っ越してきても絵を描き続け、人生初の絵の個展も開催し、さらに仲間を増やし、楽しい楽しい生活が続いていました。

しかし、2020年3月に状況が変わりました。
皆さんもご存知の通り、コロナウィルスがヨーロッパを、世界を、直撃しました。

これを書いているたった今もオランダはロックダウン中なのだ。
マルっと一年、オランダで孤独な生活を粛々と続けております。

2020年4月には高校時代からの親友の結婚式の為に初の一時帰国をする予定でした。それもキャンセルになりました。

終わりのない孤独な生活が続き、初めて辛いと感じました。

学生時代からヨーロッパに住みたいと言い続けてきてやっと実現させた生活。好きで選んだことなんだからそれまでは辛いだとか寂しいだとか大変だとかは感じることがありませんでした。
恐らく無意識に大変だとか辛いだとか思っては行けないって決めてたんだと思います。

だって自分が欲しくてたまらなかったものを手に入れたんだもの。

それでもロックダウンによって会いたい人たちと簡単に会えなくなり、やりたいこともできなくなり、行きたいところへも行けなくなりました。

そんな時に見たのがあの名作、魔女の宅急便でした。

前置きがヨーロッパのサマータイムかよってぐらい長くなりましたが、魔女の宅急便を見た話です。

子どもの頃に観たことがあったので内容は知っているつもりだったので油断をしていました。

一人で観始めて5分で声を出して泣きました。

少女キキが心配する母親を振り切って旅に出るのです。


違う街に住むのって大変なのよ

この母親の言葉が2年間無心でヨーロッパ生活を続けていたおいらの心に突き刺さったのです。

そうだ、一人でオランダで生活をしているだけで大変なんだよな。
そう思ったらフッと体が軽くなった気がして涙が止まらなかったよ。

これは半年前の話。
なんでこんな話を今更書きたいと思ったかと言うと、

おいらはまだ何も結果を残していない。
これが今の今までコンプレックスだったのですけど、昨日友人から海外で生活ができていることが他の人からしたら大した結果だよって言われたことで、魔女の宅急便に泣かされたことを思い出したのです。

あの時もそうだったな。
自分では全く大したことをしている自覚なんてなかったし、無能だし、ダラダラ生きているだけだと思ってたけど、知らない街に住んで生活を送っている。ましてやコロナ禍でも這いつくばっているのだ。生きているだけでも結果を出し続けていると言うことなのだ。

人を優しく包み込む絵を描いているつもりだったけど、優しさに包まれたのはおいらでした。

Your Life is Your Art
まだまだ遠く離れた異国で這いつくばって生きる。


オランダで絵を描いています。応援よろしゅう。

https://www.instagram.com/tomohasegawa/

https://www.tomoarts.com/

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