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「国際女性デーですけど何か言わないんですか」と聞かれたけれども。

 

(この記事では国際女性デーについて、というより「それについて話さないんですか」というお便りに対しての回答ですわ)



 3月8日。国際女性デーだった。

 あたいは普段SNSをあまり見ないので、世間一般にどのように波及して、どこまで盛り上がっていたかは分からない。


 少なくともあたいの周りでは、お世話になっている先生(ジェンダー関連のことを教えてくれている社会学者の方。大学でも教鞭を執り、おもに家族関係学を研究している人)は国際女性デーについて語っていたし、本屋さんではフェミニズム関連の書籍のところにポップが貼られていたのを見かけた。新聞でもウィメンズマーチが取り扱われているのを見て、読んだ。

 そのことについて、確かにあたいはSNSで触れていない。


 そもそもあたいは基本的に祝日や記念日に関わらない。あたい自身も直接的に対象となる国際男性デーにも、LGBTレインボーパレードにも参加していないし、作家のもちぎとしては特に立場の表明も、応援の声明も出していない。

 けどどうしてか、メッセージで「国際女性デーですけど何にも発信しないんですか」という感じのものは今年も多く届いた。

 たぶん、あたいが今までにエッセイの中でフェミニズムに関わる発信していたからだと思う。といっても女性の権利向上といった前進的なものではなく、あたいの幼少期からの経験、つまり《家族や家庭における良き母親像》という母子ともに抱える固定観念についてばかりだけど。



 あたいの人生をエッセイに書き起こした時、やっぱり母ちゃんの話は避けられず、たびたび登場せざるを得なかった。

 それがやはりあたいのルーツでもあり、どのような形であってもあたいの行動原理に結びついていたからだ。

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