見出し画像

朝の登園、どうしてますか?

慣らし保育も落ち着いて、そろそろ本格的な保育園生活が始まりだしている頃でしょうか。環境の変化で朝の登園時泣いていた子どもたちも、少しずつ泣かずにお別れできだしているかと思います。
今回はそんな朝の登園時にお願いしたいことについてです。

朝の登園は保育園生活を気持ちよくスタートさせる大事なポイント

青空と少女

朝の登園は子どもたちにとって、その日の保育園生活をどのようにスタートさせるのかという大切なポイントです。
安心できるお家から移動し、大好きなお父さんお母さんから離れてすごす保育園での時間。小さな子どもたちは、私たち大人のようには、まだ1日の流れをスムーズに見通すことができません。
私たち大人は、成長するなかでたくさんの経験を重ねてきているので、
大体その日1日がどのように流れるか無意識のうちにもなんとなく予測をつけながらすごしています。何か思わぬことが起きてもそれなりに対処したり、自分なりの方法で気持ちを切り替えたりすることも可能です。

でも、私たちに比べて圧倒的に経験のすくない小さな子どもたちにとっては、毎日が未知との遭遇の連続にも等しいのです。

「これから一体どうなるのかな。」
「ほんとに迎えにきてくれるかな。」

保護者から離れる朝の時間、
まだ1日の見通しを持ちにくい子どもたちの心は、そんな不安でいっぱいです。

「もっとゆっくり一緒にいたかった。」

まだしっかりした言葉にはできなくとも、そんな納得のいかない思いもあるでしょう。

だからこそ、朝一番の登園を、子どもたちの不安や不満をできるかぎりケアしてあげるように行っていただきたいのです。

朝の準備を一緒にすることが、子どもの心の準備にも

保育園のドアを開け、保育者に荷物を渡して、
そこでそのまま「バイバイ」。
そうではなくて、できれば一緒になかに入り、その子のロッカーまで一緒に行ってあげてください。
そして、荷物のチェックをしながら

「今日のお着替えはこれだよ。」

「着てきた上着はここにしまおうね。」

「オムツはここに入れるね。」

そんな風に、朝の準備を一緒にしてあげてほしいのです。
そうすることで、子どもたちは今日1日を保育園ですごすための心の準備ができはじめます。

また、赤ちゃんの場合、そうやってくりかえし声をかけてもらうことによって、ロッカーは何のためのものなのか、そこに何があるのかといった『ものの概念』や『ものの名前』の習得にも繋がっていくのです。
そしてもう少し大きくなったときに、自分ひとりで朝の準備を行うためのお手本にもなっていくのです。

「いってきます」のハグがなにより大切

母と子ハグ

準備が終わっていよいよお別れのときは、
子どもたちが「絶対にお父さんお母さんはお迎えに来てくれる」と確信して安心できるように、

「いってくるね。お仕事が終わったら迎えにくるからね。」

そう伝えながら、ぎゅっとしてあげてください。
そのぬくもりが、子どもたちの安心感となり、信頼感となり、
保育園の長い1日を気持ちよくスタートさせる原動力となるのです。

朝、出勤するまでのこの時間は、子育てをするご家庭には本当に目がまわるほど慌ただしい時間ですよね。
朝起きて、着替えて、ごはんの準備をして、出勤する用意をして、
子どもたちを起こして、ごはんを食べさせて、登園する準備をさせて…。
本当に大変です。
それを承知のうえで、こんなお願いをするのはとても心苦しくもあるのです。

でも、想像してみてください。
会社で朝一番にいやなできごとがあって不快な気持ちでその日の仕事をスタートさせるときと、同僚や上司と良い雰囲気のなか気持ちよく1日をスタートさせるときの差を。
どちらが1日を気持ちよくすごせるかは、言うまでもありませんよね。

見通しを立てることが難しく、不安を感じやすい、
そして感情のコントロールがまだまだ未熟な小さな子どもたちだからこそ、
私たち大人が少しでも安定してすごせるようにお手伝いをしてあげられたらと思うのです。

余裕がないときは保育者にまかせて大丈夫

だけど、どうしても余裕がない朝ももちろんあると思います。
そんなときは、どうぞ保育者に頼ってください。
ぎゅっと抱きしめることだけは忘れずに、
あとはぜんぶ保育者にまかせて気持ちを切り替え、
スッキリと安全第一で出勤してください。
親も子も忙しい毎日を、無理せず楽しくすごせるように協力していけたらと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?