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「トットちゃんを励ました言葉とは?」| 中曽根陽子の今月の探究 2024年1月

あけまして、おめでとうございます。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

元旦に発生した石川県能登地方を震源とする地震、2日に起きた航空機事故など、悲しい出来事が続いております。
今回の地震の被害や航空機事故でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げます。また、すべての被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。

「まさか」というようなことが新年早々続けて起こり、
改めて、「今ある何気ない日常が、当たり前ではなく奇跡なのだ」ということに
気づかされました。
皆様の2024年が健やかでありますように、お祈りしています。

さて、年末に映画「窓際のトットちゃん」を観てきました。

落ち着きがないことを理由に、小学校を退学になってしまったトットちゃん。
新しく通うことになったトモエ学園の校長先生は、
出会ったばかりのトットちゃんに優しく語りかけます。
「君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」

このセリフを聞いて、私はある小学校の先生の言葉を思い出しました。
しんご先生です。
しんご先生は、昨年『先生、ぼくは宇宙人じゃないよ?』という絵本を上梓されました。
その絵本は、幼稚園の卒園式で、「いつもじぶんにできることにいっしょうけんめい。ひとにもやさしいカッコイイヒーローだね」と送り出された男の子が、「小学校でもカッコイイヒーローになろう!」と決めて、ワクワクして学校に入学するところから始まります。
でも、小学校では、一生懸命頑張っても空回り。先生から「話が通じない子、宇宙人みたい。」と思われていることを知って、ショックを受けた男の子の心は、だんだんグレーから真っ黒な色で塗りつぶされていくのです。

でも・・・

「どんなに先生や友達を困らせちゃう回数が多い子でも、人を困らせようと思ってやっている子は一人もいない」としんご先生は言います。

本当にそうだと思います。

子どもたちは、生まれながらにそれぞれ個性を持っています。でも、あえて困らせようという悪意を持って生まれてくる子はいません。

しかし、大きくなる過程で、少しずつ周りの環境に合わせて適合を求められていくうちに、

子どもによっては、そのギャップが埋められないまま、集団行動を乱す困った子というレッテルを貼られてしまう。

特に小1プロブレムは、1年生になった途端、いきなりそれまでとは違うシステムの中に放り出され戸惑い、集団からはみ出した行動をしてしまうことから起きます。

でもそんな子どもたちも、全く何もできないのではなく、それまで頑張ってきた積み重ねがあります。

しかし、困った子というレッテルを貼られるうちに、2年生以降に問題行動として現れる事も少なくないそうです。小1プロブレムは、1年生に限った課題ではないのです。

では、どうしたらいいのでしょう。

しんご先生は、子どもを一人の人格として見ることが大切だと言います。

衝動的に友達に手を出しちゃう子も困っている。変わりたくても変われない環境に置かれ、助けてって泣いているのかもしれません。ひとりぼっちで苦しんでいる。そんな子のことを一人の尊い人間として信じ切ることができたら…どうなるでしょうか。

子どもをたった一人の尊い人間として見る。信じ抜くということは、とてもシンプルだけど難しい。

でも、やり遂げた時、その価値は計り知れません。

黒柳徹子さんも、「校長先生はいつも、『君は、本当はいい子なんだよ』と言ってくださった。今思えば『本当は』がついているから、きっと困ったこともたくさんしていたのだと思います。でも、先生がそう言い続けてくださったおかげで今の私があると思います」とおっしゃっています。

人は、社会の中で生きる生き物なので、子どもはその社会に適合するルールを学んでいきます。

だから、ルールを教えていくことは大切です。

でも、ルールは、社会によっても、時代によっても変わっていきます。

では人として教えたい普遍的なルールってなんでしょうか。

「自分を大切に 人を大切に ものを大切に」

これは、神戸にあるオルタナティブスクール「ラーンネットグローバルスクール」のたったひとつのルールです。

世の中は何かと騒がしいですが、これまでの当たり前は当たり前ではなくなり、闇の中に隠れていた悪事は全て日の元に照らされ、本物しか残れない時代になっていくのではと感じます。そうなると、より本質を見極めていくことが大切になっていくのではないでしょうか。

子どもたちはきれいな心を持って生まれてきます。

その純粋な心を曇らせず、本質を見極めることができる人に育てるために、

私たち大人にできることは何でしょうか。

私も引き続き探究をしていきたいと思っています。

しんご先生の絵本はクラウドファンディングで作られ、全国の小中学校などに配られましたが、今はAmazonでも購入できます。ぜひ手に取ってください。


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