見出し画像

Vol.53 子どもにやる気を出させるにはどうしたらよいですか?

 中学受験の塾に通う小学4年生の親です。子どもが自分から勉強しなくて困っています。塾の宿題は私が声をかけるまでなかなか始めようとしません。
 これからテストや模試が多くなるので、見ているとこちらがイライラしてしまいます。何か良い方法はありませんか。

★中曽根陽子の回答

「子どもが自分から勉強しない」
このお悩みは、まあまあほとんどの方が一度や二度は持つのではないでしょうか。

「自分から勉強する」って
かなりモチベーションが高いか
素直でお父さんやお母さんの言うことを聞くタイプか
反対に言うことを聞かないと怒られるからやっているか

まあそんなところでしょうね。

それにまだ小学4年生ですから、受験に対してもあまり自分ごとにはなっていないでしょう。

受験を決めたのはどんな理由だったのでしょう。
親御さんが受験をさせたいと思って、とりあえず塾にいっているのではないですか?
お子さんが「やりたい!」と言い出して始めたとしても、やりたいと勉強するのは別次元の話です。

やる気には段階があります。
1.やらないと怒られるからやる
2.言われたからしかなくやる
3.やらないと不安だから
4.自分にとって必要だから
5やることが楽しいから

お子さんはどの段階にいると思いますか?
自分から勉強するって、かなり上位のやる気がないとできないことだと思いますか?

ですから、自分からやろうとしない子どもを叱るのではなく、
子どもがやりたいと思えるような工夫をしてみませんか?

これを足場かけと言います。
工事現場でも、いきなり高いところ登るのは大変なので、登りやすいように足場ををかけますよね。そして完成したら足場を外します。

子育ても一緒です。子どもがやってみたいと思えるような工夫を考えてみませんか?

例えば、何をいつどのくらいやる必要があるかを一緒に確認し、
いつ何をどのくらいするか、お子さんにも一緒に考えてもらうことから始めてみませんか。
学校で言えば、めあてを決めると言うことです。
自分で決めたことはやる可能性が高いです。
計画した通り、できなかったらなぜできなかったかを振り返り、めあてを変える。
その繰り返しが、自分から勉強することにつながると思います。

そして、達成感を感じられるような仕組みも作ってもいいかも知れません、スタンプカードを作って、できたらシールを貼っていき、全て埋まったら何かご褒美をあげる(これもお子さんと一緒に決めたら楽しいですね)
こんなことも、小学生には楽しみになると思います。

イライラする気持ちは良くわかりますが、この機会に「なぜ受験をするのか、どんな受験にするのか」親御さん自身も考えてみませんか?
それを私は受験軸と言っています。
受験軸が定まると、この先の受験生活で不要にイライラすることが減りますよ。

★スタッフのぶえのコメント
やる気のない態度にイライラする気持ち、とてもよくわかります。私は小学校2年生から高校3年生まで3人の子どもがいますが、それぞれにイライラした時期もありました。そんな中で子どものやる気対策に効果的だった工夫をご紹介します。
 一つ目は、一緒に同じ問題を解くことです。「お母さんもやってみるから一緒にやろう」と言って隣で同じ問題を本気で解きます。問題を解いた後、答えの解説をしてもらうのも良かったです。
 もう一つは、「やる気の出そうな問題から取り掛かる」です。生き物が好きなら理科の生物の課題から、地図が好きなら社会の地理の課題から取り掛かると意外にスムーズに進みます。お試しください。

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
マザークエストでは、メンバーご登録の方へいち早くご案内をお送りしています。月に一度、中曽根陽子の教育ニュースもメルマガでお届けしています。ご登録は無料です。ご興味のある方はホームページからご登録ください。

★☆★マザークエスト代表 中曽根陽子の著書ご紹介★☆★

『中学受験 親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)
中曽根陽子の最新刊です。教育ジャーナリストとして20年間活動の集大成です。中学受験をお考えの方、または、ただ中にいらっしゃる方、そして教育に携わるか方に是非、お読み頂きたい本です!

『成功する子はやりたいことを見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)
子育て中のお父さんお母さんにぜひ読んでいただきたい本です!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?