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C・G・ユングと元型 ヒプノセラピー🥀episodo7



C・G・ユングと元型

前回までは、フロイトの理論のごく一部を、ごく簡単に取り上げながら、ヒプノセラピーについて説明してきました。今回からは、ユングを取り上げたいと思います。

ユングがおこした分析心理学の中で、私自身が特にヒプノセラピーと関係が深いと考えている『元型』という概念について考えてみたいと思います。

元型とは、集合的無意識の要素の一つと言われています。ユングは、無意識には個人的無意識と集合的無意識があると考えました。集合的無意識は、個人的無意識より深いところにあって、より普遍的な内容を含むとされています。

ユングは能動的想像を通して、人の心の深いところに、自分の言動に深く影響を与えている根源的な型が存在するということに気づき、のちにその型を元型と呼ぶようになりました。能動的想像とは、ユングが開発した手法の一つであり、文字通り能動的に想像し、その内容を治療に生かすことです。

元型から生じた、しばしば神話的、太古的な形をとるイメージを、元型イメージと呼びます。元型自体は、集合的無意識の中にあるので、人は知覚することができません。しかし、心から生じたイメージを分析することによって、心のもっとも深いところにある無意識的な内容、つまり元型を推し量ることはできます。ただ、元型から生じたとはいえ、イメージとして知覚される時には、その内容は意識の影響を受けています。ですので、元型と元型イメージはイコールではありません。

元型イメージはしばしば神話的、太古的な形を取ると言いましたが、例えば、実際に世界中の神話に多くの共通点があるのは、人の心の奥深くに共通したものがあること、つまり、人々に共通した元型が集合的無意識に存在することがその理由だと説明できます。

次回、元型と元型イメージを具体的に取り上げながら、ヒプノセラピーと絡めてお話ししたいと思います。

セラピールームアウロラ
渡邊真理乃
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