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『NO MORE 情報漏洩 2050』とは? NEO TOKYO PUNKS との共創から始まる、新たなサイバーセキュリティ啓発の在り方

MOTEXでは、「サイバーセキュリティの未来を創る」ための啓発活動として、“サイバーセキュリティの自分ごと化” プロジェクト『NO MORE 情報漏洩 2050』を始動します。

『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトは、サイバーセキュリティに関するリテラシーや意識付けを高めるためのコンテンツを、さまざまな取り組みを通じて発信することで、サイバーセキュリティの“自分ごと化”を世の中に浸透させるためのプロジェクトです。

また、一般の方が関心を持ちづらいテーマである「サイバーセキュリティ」について、より多くの人に興味を持ってほしいという狙いから、アプローチの一つとして、日本を代表するデジタルアートコレクション「NEO TOKYO PUNKS」とのコラボレーションを行います。

この記事では、MOTEXが『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトに取り組む意義や、NEO TOKYO PUNKSとのコラボレーションの背景、そして、これから取り組んでいきたいプロジェクトの展望について、プロジェクトリーダーを務める劉さんに話を伺いました。

劉 由子(りゅうゆじゃ)
エムオーテックス株式会社 マーケティング本部 デザイン戦略部
MOTEXが提供するセキュリティプロダクト・サービス「LANSCOPE」のWebマーケティングを担当。MOTEXが製品・サービス提供とともに注力するサイバーセキュリティ啓発活動「NO MORE 情報漏洩 2050」の推進にも携わる。2022年入社。


『NO MORE 情報漏洩 2050』とは?​​始動する背景とMOTEXが実現したい社会

『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトは、MOTEXが2014年から取り組んできたセキュリティ啓発活動「NO MORE 情報漏えい」プロジェクトが発足10年になるのを機に、時代とともに重要性が高まっているサイバーセキュリティについて、より多くの人に“自分ごと”に捉えてもらいたい、という想いからリニューアルする「サイバーセキュリティ啓発プロジェクト」です。

​​— 改めて『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトとは、どういった取り組みでしょうか?

​​劉:『NO MORE 情報漏洩 2050』は、2050年という近い未来を見据え、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指し、世の中にサイバーセキュリティの“自分ごと化”を推進するためのプロジェクトとなります。​

​​ビジネスシーン・日常生活を問わず、誰もがITを利用するようになった現代では、ITを活用するすべての人にとって、サイバーセキュリティは「自分ごと」として捉えるべき社会問題です。

些細な不注意で個人情報を漏洩させてしまったり、スマホやSNSを利用した詐欺に巻き込まれたりすることは、日常で誰にでも起こりうる事態です。

​​さまざまな業界で節目とされる「2050年」を、「誰もが安心して暮らせる社会」にしたい。そんな想いをカタチにしたのが、『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトとなります。​

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— このタイミングで『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトが始動した背景には、どういった経緯があったのでしょうか?​​

劉:2014年に発足した「NO MORE 情報漏えい」プロジェクトでは、難しいサイバーセキュリティの情報をわかりやすく伝えたいという目的から、主にオウンドメディアでのコラムの発信と、セキュリティの原理原則を1冊にまとめた「セキュリティブック」の発行を行いました。

「NO MORE 情報漏えい」 サイト
セキュリティブック

しかし、プロジェクトの発足から10年が経過し、当時とはセキュリティに関するニーズも大きく変化しています。MOTEXのメンバーの間でも「今の時代に合ったサイバーセキュリティ情報を発信すること」の重要性が、共通の話題となっていました。

また、会社としては2022年4月にグループ会社である京セラコミュニケーションシステム株式会社のセキュリティ事業と事業統合し、「総合セキュリティカンパニー」として、より幅広い支援が可能となりました。

サイバーセキュリティの各分野に専門性をもつメンバーも増え、2023年からはサイバーセキュリティに関する最新情報やトレンドを発信する、「セキュリティ・エバンジェリスト」達の執筆活動や講演活動もスタートしました。

MOTEXのセキュリティ・エバンジェリスト


こうした社内外の背景から、プロジェクトの発足から10年を機に、『NO MORE 情報漏洩 2050』としてプロジェクトを再始動することとなりました。

​​また、目まぐるしく状況が変化するサイバー犯罪の世界では、1か月前の常識や対策が通用しないことも珍しくありません。

​“いま使えるサイバーセキュリティの情報”をきちんと提供したいという思いから、具体的には「セキュリティブック」の改訂や「NO MORE 情報漏えい サイト」のリニューアルなどを通じて、時代とともに変化するサイバーセキュリティについて、幅広い層に分かりやすく伝えるコンテンツづくりを行っていきます。​

​​── 劉さん自身は、現在の「情報漏洩」や「サイバーセキュリティ」に対する意識について、何か感じることはありますか?

劉:そうですね。最近、ニュースなどで何十万、何百万人規模の個人情報が漏洩したという事件を目にする機会も多く、今や誰でもセキュリティ事件・事故の当事者になる可能性があるように感じています。

また私の友人にも、とある企業の情報漏洩事件の影響で、被害に遭った方がいたのですが、「​​同じパスワードを使いまわしていたせいで、全てのアカウントのパスワードを変更しなければならなかった​​」と聞き、正直驚きました。私自身にとっては「パスワードは使い回さず、複雑で長い文字列を使用する」ことが当たり前だったので。

​​でも、よくよく周りに聞いてみると、パスワードの使いまわしは、世間では決して珍しくないということも分かって。自分にとっての「セキュリティに対する“当たり前”」が、必ずしも「世間の常識」ではないこと、そしてサイバーセキュリティに関心の薄い層が、まだまだ多いことを実感しました。

​​多くの人が「セキュリティは必要」と理解している一方、心のどこかで「まさか自分が被害に遭うはずがない」と感じているように思います。みんな、自宅のカギはきちんとかけて外出するのに、サイバーセキュリティの話となると、リスクを“自分ごと”として捉えなくなるんですよね。

​​この “サイバーセキュリティを自分ごととして考えない” ことの要因の一つには、「​​セキュリティ対策の正解がわからない=拠り所がない​​」という問題が、関係しているように思います。

​​ ​​── 確かに、セキュリティについて学びたくても「何を頼りにすればいいか」がわからず、行動に移せないままの人も多い気がします。そんな現状を受けて『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトで今、考えていることを教えてください。

​​劉:私たちを取り巻くIT技術は日々進歩し、いまや私たちの生活にとって欠かせない存在となっています。 また、Web3やメタバースといった新技術も次々に開発されるなど、私たちの日常は多くのITと情報で溢れています。

ITが当たり前となった社会で、さまざまあるサイバーセキュリティリスクから、自分の身を守るためには個々がサイバーセキュリティへの意識を高めることが欠かせません。

​​だからこそ、「サイバーセキュリティについて知りたいが、何を参考にすればいいかわからない」という方に対して、サイバーセキュリティに関するリテラシーを高め、意識付けできる情報を、分かりやすくお伝えすることが重要だと考えています。

​それも、ただ情報を伝えるだけでなく、立場や世代を問わず、誰もが楽しくサイバーセキュリティを学べるコンテンツを、『NO MORE 情報漏洩 2050』のプロジェクトを通じて提供していきたいと思います。

なぜ「NEO TOKYO PUNKS」にコラボレーションをオファーしたのか?​

NEO TOKYO PUNKS (以下、NTP)は、2050年の東京を舞台に描かれる、日本発のデジタルアートプロジェクト。クリエイター・NIKO24氏が描く、サイバーパンクの世界観を彷彿とさせるビジュアルが特徴的です。

「誰もが尊重され、誰もが主人公になれる世界観」を掲げる、8,000人を超えるコミュニティ内の活動も精力的に行われており、NTPは今や、日本を代表するデジタルアートプロジェクトの一つとなっています。

MOTEXでは、『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトにおいて、これまでにない新たな取り組みとして、NTPが運営する共創プロジェクト『Co-CREATE NEO TOKYO 2050』にセキュリティ企業として初めて参画し、キャラクターデザインをNIKO24氏へと依頼しました。


​​── 今回、 NTPにコラボレーションを依頼した背景には、どのような想いや意図があったのでしょうか?

​劉:​まず一つに、NTPという8,000名以上が在籍する「自律分散型のコミュニティ」、そしてNTPが掲げる「Co-CREATE NEO TOKYO 2050」の取り組みに、強く魅力を感じたことがあります。

出典:NEO TOKYO PUNKS│Co-CREATE

「Co-CREATE NEO TOKYO 2050」 とは、日本の企業や自治体・教育機関がもつ技術や情熱、メッセージを、NTPのIP(Intellectual Property/知的財産)を用いてコンテンツ化・発信することで、2050年の東京・NEO TOKYOを共創するという、NTP独自のプロジェクトです。

実際、すでに「山梨県」や「Docomo STARTUP」といった著名な自治体・企業ともコラボレーションしており、プロジェクト成功の要因には、NIKOさんの魅力的なアートに加え、「全員が成長し続ける集団」であることを掲げる、NTPのコミュニティの存在が大きいと感じています。

▼山梨県とのコラボレーションにより、オリジナル漫画やユーザー参加型のイベントを実施

出典:山梨県×NEO TOKYO PUNKS 特設サイト

NTPの「誰もが主人公になれる」という世界観は、『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトが目指す、サイバーセキュリティに触れるきっかけを1人でも多くの人に提供し、セキュリティを“自分ごと”として捉えてほしいという、プロジェクトのコンセプトに親和性があると感じました。

さらに、NTPの描く「2050年」を舞台にした「サイバーパンク」な世界観が、この先の社会がより良くなってほしいという想いを込めた「サイバーセキュリティの未来を創る」というテーマと相性が良かったことも、コラボレーションが実現した要因です。

あとはシンプルな理由ですが、NIKOさんの描くクリエイティブが、とにかく抜群にかっこよかった。見た瞬間から、素直に「むっちゃくちゃかっこいい!!! 」と思ったんです。

サイバーパンクなデザインに、マスクやアクセサリーといったガジェットなど、既視感のないビジュアルも魅力を感じました。

サイバーセキュリティという、多くの人にとって興味を持ちづらいテーマに注目してもらうには、第一印象で「このクリエイティブ、いいな」と目を留めてもらうことがとても重要です。

そういった背景からも、 NIKO24さんが描く、見た瞬間に思わず誰もが「目を引かれるビジュアルは、『NO MORE 情報漏洩 2050』のプロジェクトと非常に相性が良かったように思います。

NEO TOKYO PUNKS とのコラボから始まる『NO MORE 情報漏洩 2050』の展望


​​──  NTPとのコラボレーションも踏まえ、今後『NO MORE 情報漏洩 2050』プロジェクトで実現したい成果とは何でしょうか?

​​劉:将来的には、日本をサイバーセキュリティへの意識が高い、誰もが安心して暮らせる社会にしたいという思いがあります。​​

​​例えば最近だと、病院の電子カルテシステムが攻撃を受けて、診療が長期間停止してしまう事件がありました。そうなると、医療従事者などは、本来の業務である医療サービスに専念できません。

​ひとたびサイバー攻撃の被害を受けてしまうと、その対処に多くの時間や経費を費やすなど、本業以外のセキュリティ課題に取り組まざるを得ない状況に陥ってしまいます。

業種を問わず、すべてのプロフェッショナルの方々は、本来ならそれぞれが専門とする職務に専念するべきなのに、それができないのは、当事者だけでなく、社会全体にとっても不幸なことだと思うんです。

​​だからこそ、サイバー攻撃や情報漏洩といったリスクへの心配がなく、すべての人が本来の職務に安心して専念できる、あるいは日常生活を送れる社会の実現を目指したいと考えています。​

​​──  “誰もが安心して暮らせる社会” の実現というビジョンを掲げる上で、NTPとの「共創」は、大きな鍵を握るように感じます。

劉:​​そうですね。『NO MORE 情報漏洩 2050』​始動にあたり、社内のメンバーとは「​​これまでと同じことをやっても、成果の最大化は図れないよね​​」という話をしました。​

​​だからこそ、これまでにない取り組みとして、主体性のあるメンバーが揃った、NTPという「新しい切り口」とコラボレーションすることには大きな意義があります。​

​​さまざまな経験やバックグラウンドを持つNTPの皆さんと共創することで、MOTEXだけでは成し遂げられない、何倍もの良い相乗効果が生まれるはずです。

​​セキュリティ企業が何かイメージキャラクターを作った、セキュリティの情報を発信している、というだけではなく、NTPと共にコンテンツを創り上げることで、『NO MORE 情報漏洩 2050』の活動が、より多くの人々に認知されることを期待しています。​

​​── ありがとうございました。


note「NO MORE 情報漏洩 2050」マガジンでは、今後も本プロジェクトの裏側や最新情報についてお届けします。次回noteでは、NEO TOKYO PUNKS のクリエイターであるNIKO24氏のインタビュー記事をお届けします。お楽しみに!

>> Coming soon …

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