持て余すサチモス

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左利き

左利きになりたい。 中学生の頃ずっと思ってた。 天才は左利きが多いから。 だから、無理やり左利きになろうと一時期左で食事をしてましたが、2秒でやめました。 右手で地道にやってく方が合ってますわ。 左手で地道にすることはできなかったけど。

    • 普通にyoutube見るタイプ

      ○道    地面に日差しが照りつく。    河野俊吾(26)が、スマホで動画を見なが ら歩いている。 神保圭介(27)が、正面からフラフラしな がら歩いて来る。 神保「ハァ……ハァ……」    神保、河野とすれ違いざま倒れてしまう。    河野、振り返る。    辺りをキョロキョロして、近づく河野。 河野「だ、大丈夫ですか?」 神保「……み、水」 河野「水?」    神保、頷く。    河野、スマホを気にしつつ、渋々動画を一時停止する。    河

      • ヒーロー面接

        ○作戦司令室 壁と床は白いタイルで出来た部屋。 四角いブロックが点滅しており、大きいモニターやキーパッドがある。 そんな近未来の空間に並べられた二六のテーブルに座る、レッド、ブルー、イエロー、グリーン、ピンクの戦隊ヒーロー。 グリーン、手元の資料を見ながら。 グリーン「はい、次の方どうぞ」 コンコンとノックの音。 瀬尾大(22)が外から。 瀬尾の声「失礼しまーす」 リクルートスーツを着た、瀬尾が入って来る。 そして、部屋中央の椅子の横に立つ。 グリーン「

        • 最後の文化祭

          ○教室・3−1    教室に座る生徒。前を向いてる生徒もいれば、ぺちゃくち ゃと喋っている生徒も。    高橋利人(18)が、黒板の前に立っている。    黒板には、文化祭の出し物のリストが。 高橋「ちょっと、みんな最後の文化祭だよ?真面目に決めようよ」    飯田香織(17)が発言する。 香織「別に、たこ焼きでいいんじゃね?ねぇ?」    と、隣の北村光(17)に聞く。 光「うん、たこ焼きでいい」    後ろの諸星浩介も喋り出し。 諸星「うめえしな」

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        • シナリオ
          16本

        記事

          身代金ZOOM

          ○高堀家・居間(夕) 高堀美里(40)が、日比谷浩二(45)のスーツの襟を引っ張り。 美里「刑事さん、息子は助かるんでしょうか?」 日比谷「落ち着いてください。息子さんは、我々が必ず助けます」 美里「あの子がいなくなったらもう、私は……」 と崩れ落ちそうになった体を、氏家寛人(38)が支える。 氏家「大丈夫です」 と、ソファーにゆっくり座らせる。 日比谷、テーブルのパソコンを開いて。 日比谷「犯人は、今回、ZOOMで交渉を要求してきました。私たちも、こちらのモニター

          彼で間違いありません

          ○スーパー前 ひったくりされ、地面につき叫ぶ女性。 女性「きゃー!」    すぐさま、駆けつける男性。 男性「どうしました?」 女性「ひっ、引ったくりです!」 男性「引ったくり!?」 女性「どうしよう、あの中に、財布やスマホが」 男性「分かりました!今すぐ僕が110番しますから!」 女性「ありがとうございます……」    男性、スマホで電話をかける。    女性、タバコを取り出し、吸い始める。 男性「あ、もしもし、あの2丁目のスーパー前で引ったくりがあって、すぐ来てもらえます

          彼で間違いありません

          昨日の、見た?

          ○学校・教室 友達と席で喋っている樋口(17)。そこに木村(17)がやって来て、前の席に勢いよく座り。 木村「なぁ、昨日の、見た?」 樋口「え、なに昨日のって?」 木村「え!?見てないの?昨日の」 樋口「え、なになに?」 木村「俺が、女優の、瑞希リサの左胸隠したやつ!」 樋口「え、なにそれ!?見てない!」 木村「そっか、まぁ見てないならいいや」 と、立ち去ろうろする木村。 樋口「ちょいちょいちょいちょい!」 木村「なに?」 樋口「いや、気になりすぎんだけど、その話」 木村「ん

          スリ

          ○駅・ホーム 閉まる電車の扉。 ○電車・車内 満員である。 ぎゅうぎゅうの車内でかろうじて吊り革を掴み、体勢を支えるスーツ姿の根室翔太郎(27)。 後ろのポケットには、財布が入っている。 駅員のアナウンス「次は、新宿〜、次は、新宿〜」 ○新宿駅・ホーム 根室、電車から降りる。 ○新宿駅・改札 改札につき、財布を取り出そうとする、根室。 ない。 焦る根室。 リュックを下ろし。バッグの中も見る根室。 根室「あれ?え?」 必死に探すも、見つからない。 ○警察署 窓口で相談し

          夢を見た男

          ○マンション・寺西の部屋(深夜) 枕を持つ、寺西十夢(30)。 寺西N「ついにこの日が来た。枕。1ヶ月待って、ようやく届いた」 寺西、説明書に目を通す。 説明書には『あなたの見たい夢、お見せします』の文字。 寺西N「枕の下に本や写真を入れるだけで、見たい夢がそのまま見れる。スマホの画面を入れることも可能。こんなに優れた商品が生み出される時代に生まれて来れて幸せ、母ちゃん、ありがとう」 説明書には『あの人と、あんなコトが、夢の中で出来るかも♡』 寺西N「ダメだ、読んでるだけで、

          たっぷりだよ!

          作業するため喫茶店に来て、たっぷりサイズのホットコーヒーとモーニングを頼もうと店員さんを呼ぶ。 念の為、たっぷりサイズ610円と書いてあるが、モーニング込みでこの値段か確認しておこう。 僕「これ、たっぷりサイズって出来るんでしたっけ?」 店員「はい、できますよ」 僕「そしたら、このモーニングのセットで、ブレンドで」 店員「はい。ブレンドはサイズ普通で?」 ん?最初に確認したよな?たっぷりサイズ出来るかどうか。と、内心では思ったがもちろん口には出さず 僕「あ、たっぷりで」 店員

          かまいたち・濱家さんが女性から人気がある理由【論文】

          かまいたち・濱家さんが女性から人気がある理由【論文】

          Siriの教育

          ○マンション・高橋の部屋(深夜) 高橋健太(20)がベッドの上でスマホで、Youtubeを見ている。 時折笑っている。 寝巻きに、もふもふの帽子姿。 欠伸をしながら 高橋「うわ、もう3時か、やべ……Hey Siri」 Siri「はい。なんでしょう?」 高橋「何か寝れる音楽をかけて」 Siri「んー……ちょっと、難しいですね」 高橋「……え?なんで?Hey Siri」 Siri「はい。なんでしょう?」 高橋「何か寝れる音楽をかけて」 Siri「ちょっと難しいですね」 高橋「ん?

          冗談抜き

          ○みなと回転寿司・店内(夜) カウンター・テーブルどちらも埋まっている店内。 鮫島、カウンター内で寿司を握り、客に提供。 鮫島「へいお待ち!寒ブリでーすどうぞ」 客「今日、生牡蠣あんの?」 鮫島「ごめんなさい、生牡蠣終わっちゃったんですよ」 客「あぁ、そっか、じゃあ、真鯛ちょうだい」 鮫島「真鯛ね、あいよ!」 カウンターでメニューを見ながら寿司を選んでいる飯島蓮斗(7)とその母。 母「蓮斗、マグロ食べる?」 頷く蓮斗。 母「すいませ〜ん」 カウンター内の

          細かい私

          ○桜藤高校・2階廊下 白石篤樹(16)、野球の練習着を着て、廊下を歩いていると、教室から女子の話し声が聞こえてくる。 立ち止まり、こっそり教室を覗き見ると、女子3人が楽しそうに喋ってる。 女子1「ぶっちゃけさ、清潔感ある男子が一番じゃない?」 女子2「分かる!肌と匂い気遣ってる男子少なくない?」 女子3「野球部とか絶対そういうのいなそうじゃない?」 女子1「でもいたらギャップだよね!」 篤樹、聞きながら何か思いつく。 ○白石家・優の部屋(夜) 白石優(17)が

          アホな奴らの密室殺人計画

          登場人物 たなでん(22)・・・電気屋の息子 世路(22)・・・タナデンの高校の同級生 アロマ(22)・・・タナデンの高校の同級生。苗字は天見。 こす(22)・・・タナデンの高校の同級生。苗字は小杉。 しょうや(22)・・・タナデンの高校の同級生 ○田中電気・前(夜) 川崎の商店街の一角にある田中電気。 年季が入った田中電気の看板。 ○同・2階・タナデンの部屋(夜) スーツ姿のたなでん、普段着のアロマ、こす、が部屋の中で円卓を囲んで話している。 たなでん「アロマとこす、悪

          アホな奴らの密室殺人計画

          赤の他人

          ○住宅街(夜) 田島哲人(22)、鍋の具材が入ったスーパーの袋を持って、堀田絵里(22)と歩いている。 田島「こんな遅くから鍋なんて」 絵里「でも、なんか早い時間より良くない?」 田島「確かに、ちょうどいいな、鍋」 絵里「ちょうどいいよ」 田島「ネギは俺が切って」 絵里「白菜は私が切って」 田島「エリンギは俺が根っこを切って」 絵里「私が指でちょうどいい大きさに分けて」 田島「あ、またちょうどいいって言った」 絵里「ダメだ使っちゃう、ていうか別にいいじゃん」 話していると、