新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件
35.微睡
作戦は完璧だった。役割は直前に知らされるし、競技中の接触が禁止されているにも関わらず見事ね。とても子供とは思えないわ…あなたたち何者?!
すでに隠すことはなくなったため、赤髪女は率直に感想を述べた。
はは。確かにまだ10年も生きていませんね。
じゃあ今日と明日は私に投票をよろしく〜。
この日ソナタはチェックを使い、Cチームのパサパサ金髪男がFOXであることを特定し、Sである赤髪女はナッシングを選択した。お察しのとおり、最終日である翌日もソナタが王様となり赤髪女をデリート、赤髪女はCチームのツンケン女をデリートした。これにより、Aチーム0ポイント、Bチーム400ポイント、Cチーム100ポイント、Dチーム400ポイントという結果となり、ロンドたちの思惑どおり、"王様ゲーム"は実質的なB,D連合チームが勝利を収めた。終了後、事務局の男性がその結果や明日の競技や集合時間などについて一通り説明したあと、この日は解散となった。接触禁止の制限が解かれたため彼らはロンドの部屋に集まっていた。
誰とも話せないしテレビもパソコンもない5日間はしんどかったねぇ。
そう?私はいろんなことを考えられていい時間を過ごせたわ。
いろんなことってのはぁ?
それは秘密よ。ところでロンド、何か進展はあったの?
ああ。いくつか報告をもらっているよ。
そろそろ犯人は分かるのかなぁ?
そうだね。目星が付いたからあとは証拠を集めるだけさ。
犯人はどんな人物?
僕らはみなその人物を知っている…だけどその人となりは分からないってとこかな。
何よ。もったいぶらなくてもいいじゃない。別にあなたが調査したわけじゃなくて"上"のスタッフの調査結果を聞いただけよね。しかも寝る間も惜しんで外部との通信を可能にしたのは彼よ。
ロンドへ不満をぶつけながらソナタは旧友を一瞥したが、彼の両瞼は閉じていた。何とも気持ちよさそうな寝顔である。それに続き、2人もさすがに疲れたのか、いつまにか意識を失っていた。
ドアをノックする音にソナタが気付き部屋の外の様子を覗くと係員が背筋をピンと伸ばして佇んでいた。確認すると夕食の時刻の少しまでである。2人を起こし、それぞれの部屋の前で待つ係員も帯同し合計6名で会場へと向かった。思えば一堂に会しての食事は4日ぶりのことだ。早々にデリートされた彼らの姿は久しく見ていなかった。
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