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初心者でもわかる株式投資術 第6回 いくらから投資すべきなのか?

やぁ、諸君!

俺は株式投資だけでなく、モテる技術も紹介しているので、興味がある諸君はぜひ読んでみて欲しい(自己紹介も第2回にあるぞ)。

今日は、証券口座作成が無事完了した諸君に向けて、銀行から送金する手順を説明しよう。

証券口座を作ると、「以下の口座に送金してください」と指示があるはずだから、その口座に自分の銀行口座から送金するだけだ。オンラインバンクの銀行口座を持っていればパソコンやスマホから送金できるので、作業自体は非常に簡単だ。米国株を買いたければ、さらにドルへの交換が必要になるが、それは証券会社によって手続きが違うと思うので、証券会社の指示に従ってくれ。

送金は簡単なんだが、問題はいくら送金したらいいのかだろう?つまり、最初はいくらの投資金額で始めるのか?だよな

絶対の答えはないが、初心者の諸君に参考になるアイデアをお伝えしよう。これは俺のアイデアであって、株式投資の常識・定石の類ではない。ただ、何もないよりは圧倒的に親切だと思うので、このアイデアを基に自ら考えてみてくれ。

<基本的な考え方>
手順1:この先2~3年は手を付けない(と思う)現預金を計算する
手順2:その現貯金の中で4割減に数年程度耐えられる割合を計算する

もう少し具体的な例に沿って説明してみる。

<具体例>
手順1:貯金は100万円ある。が、ゼロになると家賃の更新料があるし
    好きな旅行に行けなくなる。万が一のためのお金も必要だから、
    80万は取っておきたい。何年か手を付けない可能性が高いお金は
    20万ぐらい。
手順2:その20万円のうち、最大で4割目減りしても数年は我慢できる
    お金は半分だから10万円ぐらい。

この例だと、この人の最初の投資額は10万円となる。この考え方の根拠を説明しよう。

株式市場で何か強烈な下げ相場が発生すると最高値からおおよそ50%ぐらい下落することがある(ただ、ここ20年そんなに下がることはなかった)。これにどれだけ耐えられるかを前提としている。

先の例だと、猛烈な下げ相場で株価が半値になっても、もともと100万円の貯金が90万円の現預金(手つかず)と5万円の株式(株は半減)ということで、多くの人にとってそれほど心理的な負担にはならないはずだ。

下げ相場で5割減るのに、4割の目減りに耐えられるとあるのは間違いではない。5割下げるのはほとんどの場合直前の最高値からであって、過去からコンスタントに投資している人にしてみれば、最高値で全株購入しているわけではない。その意味で、持っている株全体の価値が5割下がるというのはあまりないといって良いだろう。例えば、株価が倍になったところで半値になってもプラスマイナスゼロなのだから。その意味で株式投資は早くからやっていた方が良いという前回までの結論にもつながるわけだ。

ちなみに、最大で5割程度下がることがあるというのは、過去の米国株式市場の例からやや保守的に算出している。米国株式市場は世界恐慌(1929年)から一度も不況を乗り切らなかったことがなく、必ず復活している。

<下げ相場での下落率(株価は全て米国ダウジョーンズ)>
・911
(2000年9月-*2002年9月)
 $10,650 → $7,591   下落率 約28.7%
・リーマンショック(**2007年10月-2009年3月)
 $13,930 → $7,608      下落率 約45.4% 
・コロナ(2019年12月-2020年3月)
 $28,538 → $21,917  下落率 約23.2%  
・***米国リセッション危機(2021年12月-2022年9月)
 $36,338 → $28,725     下落率 約21.0%
*期間の終わりは最も株価が下がった時期
**リーマンショック自体は2008年だが、その前の最高値から算出
***こういう言葉は一般的ではないが近年で最も株価が下がった時期

全て著者調べ(データはYahooファイナンス)

もちろん日本市場の大不況にはバブル崩壊があるが、復活までの期間が長すぎたこと(30年強かかった)、過去10年を見れば米国とほぼ同様に安定的に上昇しているので、今後は米国型になっていくことを前提として、米国市場だけで判断している(そして長かったが日本もちゃんと復活している)。

投資金額の決め方には、他の考え方もあるぞ。

<シンプルな考え方>
全手順:失っても良いと思うお金を投入する

毎月のお小遣いの範囲で投資をしたいとか、ギャンブルで儲けたお金で株を始めるとか、たまたま親戚から貰ったお年玉の1万円で試しに初めて見るとか、毎朝のコーヒーやなんとかマキアートを減らして株に投資のパターンがこれにあたる。

<積み上げ的な考え方>
手順1:現在の毎月の貯金額を計算する
手順2:その金額の何割を投資に回せるかを計算する。投資に回せるお金
    かどうかは以下に従って判断。投資に回すお金は
     ・株式市場に何が起きても、毎月必ずその金額を投資に回すこと
     ・取得した株式は最低でも10年は換金しない

この手順は積み立てNISAなどコツコツ型を目指す人には向いているだろう。毎月3万円貯金していた人が、そのうちの1万円を積み立てで投資に回すとか、そういうことだ。そして、市場に何が起きようともひたすら自ら決めた購入金額を投資し続ける。よほどのことが無い限り換金しない。

実は諸君のお金は見た目は全部同じだが、心の中ではいくつかのカテゴリーに分かれている。絶対失ってはいけないお金、まぁこれぐらいは良いかな、完全にあぶく銭です等々。なので、上記の考え方は現実的にはハイブリッド(混合型)になるはずだ。例えばこんな具合だ。

Aさんは、毎月3万円貯金している。ボーナスはおよそ夏冬それぞれ50万円。ボーナスの半分(25万)は貯金という昔からのルールで、残りは何か自由に使おうと考えている。貯金は300万円ほどある。

この場合、自由に使えるボーナスからの25万円のうち、飲み代や遊びに消えるぐらいなら初回は10万円ぐらい投資してよいし(「シンプルな考え方」)、毎月3万円貯金しているが、貯金は300万円あるから、緊急の際はこれで何とかなると思えば、貯金の率は減らして、半分(15,000円)を投資に回すことができる(「積み上げ的な考え方」)。貯金も300万円を一気に使う予定は今のところないから、300万円のうち50万円ぐらいは数年は寝かせても大丈夫だろう(「基本的な考え方」)という感じだ。

この場合、Aさんの最初の投資額は、10万円+1万5千円+50万円で、61万5千円になる。

いくらから投資を始めたらよいか皆目見当がつかないという諸君は、今日説明したこれらの考え方を参考にして欲しい。いずれにせよ、まだ何も始まっていないのに、考えすぎた所でなにも出てこないのだから考えすぎず、とにかくシンプルに自分が納得できる基準を作ることから始めて欲しい。

あらかじめ自分自身の投資基準を作り、それに従って投資する「規律」は諸君の長い投資生活にとって非常に重要なキーワードになるはずだ。この連載でも今後何度か出てくるだろう。

最後に言っておくが、株式は流動性が高く売却すればすぐに現金に代わるから、どうしても現金が必要な時には売却すればよい。その時点で株が上がっているか下がっているかはさておき、その点でも不動産投資と比べると安心感は高いはずだ。

今日も長くなってしまった。そろそろ終わろう。

次回は、今回計算した初回の投資金額をどんな株式に投資するかだ。ちょっと1回では終わらないだろうから何回かに分かれると思う。が、楽しみにしていてくれるとやりがいが出るな。

では、また次回会おう!

注意:この記事および連載は諸君に具体的な投資銘柄を勧めるものでは
   ないし、将来的な投資パフォーマンスを約束するものでもない。
   投資はあくまでも自己責任で行ってくれ。

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   嬉しい

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