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違国日記

#1-13で漫画『違国日記』の実写映画化について思うことを話しました。

映画については既に視聴済みで
今週はその感想を話した回をUPしました。

『違国日記』

ここ数年読んだ漫画の中で最もハマった作品と言えます。
この半年間で5回読み直し、今は6周目に突入しています。

『違国日記』の何が私をそんなに惹きつけているのか、
音声配信でも話してはいるのですが、
3人と話すまでに纏まらなかったことを書き記そうと思います。


まず第一に、良いなと思っていたことは
距離感
だと思います。

じんわりと、暖かく、穏やかに、でも時に冷たく、時に激しく
流れ行く日々の中でまるで現実かのように
登場人物が関わり合う雰囲気
それに自分もどこか寄り添いたくなる。

それはできないからせめて、ほんの少しだけ現実でそうあろうとする。
読むたびにそう思わせてくれる世界観に魅了されます。

言葉にするのは容易ではない
「(自分にとって)こうあって欲しい世界」の一つが見られる

私にとって『違国日記』はそういった意味を持っていると思います。



所属していたソフトボール部の現役部員
昨年まで学生だった新入社員

彼らと最近話をすると
(会話のペースが速いな…。)
と感じる場面が多々ありました。

私が歳をとったから若者の話についていけなくなった
という話がしたいのではなく、
元々そこにあった感情に最近気が付けたということ。

関係値が足りない、心がまだ通っていないと
こちらが(勝手に)思っている相手の会話のペースが速いと
いたく疲れる。
それでも会話は続くからその疲労を無視してなんとかついていく。

なまじっかついていけるからその気持ちを無視していましたが
そんなに無理しなくてもいいなと
『違国日記』に触れると思わされます。



人それぞれの間に適切な距離があって
そこを推し量る方法も人それぞれ違っていて
それらの違いを認めながら歩み寄ったり、距離を取ったり
終わりはなくて面倒で、でもずっと一人ではダメで

そんな些細だけど大事なことに意識が向けられることも
『違国日記』の持つ魅力の一つなのかもしれません。



もう一つ私が魅力に感じる点は
「正直に話す」
という姿勢。

この点は高代槙生という登場人物の特徴であり一番の魅力である
と私は思います。
ここに惹かれた登場人物たちは当然どこか正直に話し
その有り様を漫画では常々描き出している。

一言に「正直」と言っても、なんでも話すというわけではない。
相手と自分の感情を慮り、
話す内容に線引きしたり、言葉を選んだりする。
そこにはとてもポジティブな沈黙があるように思えるのです。


ここ数年は、その沈黙を身につけるための期間だったように思います。
昔からの友達、職場の先輩、同期、そして家族
それぞれに対してどれだけの沈黙を含めるのが
私にとっても相手にとってもいいのか。

自分のことで精一杯だと相手のことを考えずに話しすぎたり、
逆に黙りすぎて相手を困らせたり。



その分量をうまく取れるようになるには

自分を理解し、自分を固める

これが第一なのだと『違国日記』を読んでも、自分の経験からも思います。


この点は、本当にぼんやりと感じていたことなので
言葉にできてよかったなと思います。



みなさんが抱いた『違国日記』の感想や
好きなシーン(私は笠町君と塔野さんがご飯を食べるシーン)を
以下のフォームから教えていただけると幸い極まりないです。



映画『違国日記』に対しての感想はこちらから視聴できます。
私の好きな『違国日記』を観ることができたのでしょうか?
気になる方は是非聴いてみてください。


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