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ベトナム、ニャチャンのリゾート〈シックスセンシズニンヴァンベイ〉のサステナブルな取り組み

ベトナム南部のビーチタウン、ニャチャン。ニャチャンの空港から車で一時間、さらにそこからスピードボートで20分の場所に、シックスセンシズニンヴァンベイはあります。

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今回、リゾートのサステナビリティスーパーバイザーの方から直接、このシックスセンシズニンヴァンベイのサステナブルな取り組みについて教えてもらうことができました。

まず最初に案内してもらったのは、こちらの農園。現在、40種類ほどの野菜をオーガニック栽培し、レストランで使用。もちろん、全ての野菜を自給できるわけではないですが、およそ全体の使用量の15%ほどはカバーできているそう。ちなみに、シックスセンシズの中でも、ここニンヴァンベイの農園が一番大きいらしい。レストランからの生ゴミは堆肥化して肥料になります。

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お次は、チキンファーム。200羽の鶏が放し飼いで自由に歩き回っているなんともピースフルな場所です。より良い卵を産んでもらうために、鶏舎の中にスピーカーを設置して音楽を聞かせているそうです(笑)

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ここで採れた卵は、リゾート内のレストランで使用しているそうです。希望すれば、早朝に卵をとり、そのままレストランで朝食として料理してもらう体験もできます。美味しかったですよ。

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お次は「アースラボ」と呼ばれる建物の前にあるパネル。ここには、ヴィラごとの電力消費量、水の消費量、ソーラー温水器で節電した量、農園からの収穫量や、卵の収穫数、などなど全てオープンになっています。これらの数値は、毎日更新されているようです。

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このパネルを見ると、リゾートのサステナビリティに対する取り組みが一目でわかります。例えば、リゾートの敷地内にはソーラー温水器が設置されていてそれぞれのヴィラに温水を供給していること、プラスチックボトルは一切使用せずにグラスボトルウォーターを使用していること、浄化槽を使って排水のリサイクルを行なっていること、などなど。

こちらがソーラー温水器とそのタンク。

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こちらが浄化槽。普通はゲストが見るものではないそうですが(臭いし・・・)、チラッと見せてくれました。

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また、パネルの記載の中で面白いのが、一番下に「COTsを殺した数」を書いてあるのですが、これはサンゴを食べてしまうヒトデを駆除した数をカウントしているとのこと。

元々、この地域にいない外来種のヒトデ(めちゃトゲトゲで強そうなやつ)がいるそうで、それがこの地域のサンゴ礁を破壊してしまっているそうで、ダイバーが定期的に駆除しているようです。その殺し方が特徴的で、以前はハサミで半分にカットしていたそうですが、なんとヒトデはそれでも死なないようで、いまは「生姜とお酢を混ぜたジュース」を注射しているそうです。このジュースで死ぬらしいです。

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さらに、シックスセンシズニンヴァンベイでは、リゾートの売上の0.5%をサステナビリティファンドとして確保し、サステナビリティに関する活動に使っているそうです。主に3つの活動に使用するそうで、1つ目がサンゴ礁の保護活動で、地元の海洋大学やダイバーと連携して行なっているそうです。2つ目が絶滅危惧の恐れがある猿、ドゥクラングールの保護活動(たまにリゾート内にふらっと現れるようです)。そして3つ目が地元の学校への寄付活動で、飲料水システム、コンピューター、トイレなどを寄付しているそうです。

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最後に見せてもらったのは、こちらのオイル抽出機。油分が多いために、堆肥化できないような柑橘類の皮などは、このオイル抽出機でエッセンシャルオイルにして、リゾート内のスパで使用しているそうです。なんと、10年以上使っているオイル抽出機だそう。

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リゾートとしてもとても素晴らしい場所でしたので、ぜひ一度行かれてみてはいかがでしょうか?

それなりの単価のリゾートにおけるサステナビリティの徹底は、もはやデフォルトですね。きっと、他のホスピタリティ産業(例えば飲食業など)も同じようになるのでしょう。サステナブルがデフォルトの時代はもうすぐそこに!

こんにちは。ベトナムのホーチミンに住んでます。Pizza 4P'sというレストランのサステナビリティ担当です。