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(詩)黒死病ゆく

街に暗雲たちこめる

どす黒い何かが
ドロリと垂れおちた

それは 黒死病

瞬く間すら赦さず
それは安寧の地へと拡がり

悲鳴をうむ間もなく
街の灯を次々に消していく

つんざく残響のちに
残されたのは

ただひたすらの沈黙
沈黙ゆえに悲しみの無い夜

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