マガジンのカバー画像

Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

56
2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
運営しているクリエイター

#反ワクチン

ワクチン忌避を煽った医師が神真都Qや多数の陰謀論者を生み出した実態

ワクチン害悪論を煽る医師や研究者が生み出したものはワクチン忌避者だけではありません。そして彼らは何ひとつ後片付けをしないまま承認欲求やビジネスを追求しています。 著者/ケイヒロ 聞き取り/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト もうひとつの神真都Qストーリー陰謀論集団である神真都Qの構成員を妻に持つ方からメールが届いた。 「真面目な妻が神真都Qに至るキッカケを作ったのは、大阪市立大学井上正康名誉教授、神戸のナカムラクリニックの中村篤史先生そして鹿先生(筆者注:北海道の開業医

参政党は右のれいわ新選組なのか──弱者の受け皿としてのポピュリズム政党

参政党の活動が参院選をひかえ活発化しています。神真都Qが民族主義陰謀論を掲げたことで、右派で民族主義的な参政党も同類として語られがちです。はたして参政党への理解はこれでよいのでしょうか。 ●最新の動向 ●参院選半月から2週間前の動向 加藤文宏 聞き取り/加藤・ハラオカヒサ:プロジェクト 彼らはいかにして参政党の党員になったのか「義父母の動きが活発になってきたので報告します。二人とも参政党の党員になって地方支部の活動にのめりこんでしまい会話が選挙運動一色になってしまいま

デマと陰謀とビシネス/期待通りの結論を求めて単語を切り貼りする人たち

誤った情報を信じて本人のみならず家庭や社会を混乱させる人たちがいます。こうした人たちを食い物にするビジネスがあります。陰謀論の本質から、人の心のもろさと、もろさを弄ぶビジネスについて考えます。これは陰謀論に限らない明日は我が身の問題です。 著者/ケイヒロ 聞き取り・調査・まとめ/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト それはジクソーパズルを組み立てるようにはじまったプロジェクトとして反ワクチン派や陰謀論者、神真都Qといった層や、彼らを家族にもつ人々から直接聞き取りをしたり、協

緊急更新 陰謀論や神真都Qによる家庭内被害の現状と対応

著者/ケイヒロ (Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト) 変更・追加/2022.4.17 23:23 対応の基本に追記 いま何が起こっているのか2022年3月から4月にかけてワクチン接種会場やクリニックへのカルト的な陰謀論集団『神真都Q(ヤマトキュー)』の実力行使が頻発し、その後逮捕および警視庁公安部による家宅捜索にまで発展した。 こうしたできごとの直後から筆者(およびプロジェクト)に神真都Q構成員や陰謀論者の家族から相談や報告が相次いでいる。ことに4月16日から17日に

反ワクチン派・陰謀論者・神真都Q──彼らはどこから来たのか

神真都Qの動向が劇的に変化しています。反ワクチン派や陰謀論者をめぐる情勢は新たなフェーズに入りました。いったいこれからどうなるかを考えるには、ここに至った経緯を知らなくてはなりません。では、彼らはどこからきて、どこへ行くのでしょうか。 著者/ケイヒロ 観察・調査/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト 311後の805件追跡観察からわかったこと反ワクチン派はコロナ禍に突然登場した人々ではない。 被曝デマを流布させたり信じた人々と、意識の在りかたが素朴な人々が源流。 神真都

神真都Qな父は娘を悪魔と罵った/終わりなき家族の修羅

[緊急掲載]神真都Q(ヤマトキュー)構成員はどのように変容して家族を苦しめたのか。家族の責任にしてよいのか。家族に救いはあるのか。 著者/ケイヒロ 記事の前に神真都Qをやめたい場合はまずどうすべきか。次の記事で方法を具体的に説明している。 神真都Qに個人情報を握られていることを危惧するなら警察や弁護士への相談を勧めたい。もし個人情報を使った嫌がらせが発生したら迷わず110番通報を。そのときあなたが元神真都Qだったとしても、警察があなたを逮捕したり叱ったりはしない。 そ

期待通りの物語がほしい反ワクチン派80%が陥ったウクライナ・ネオナチデマ

ウクライナ侵攻問題でロシアの主張を鵜呑みにする反ワクチン派を知るための調査と仮説。考え、論じるための材料です。 著者/加藤文宏 調査/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト この記事の結論 ウクライナをネオナチ国と信じたのは誰だ2022年2月24日、ウラジミール・プーチン大統領がウクライナに軍事侵攻する目的をウクライナの非軍事化と非ナチ化であると説明した。 ウクライナにはナチス・ドイツに加担したウクライナ民族主義者バンデーラを英雄視する風潮があるほか、極右政党スヴォボーダ

代替医療やいんちき療法をめぐるセンセイと患者の因果な関係

標準的な治療があるのに代替医療やいんちき療法に頼る人がいます。それをやる医師、施術者、勧める人との因果な関係を実例を挙げながらあきらかにします。 著者:ケイヒロ コーディネート:ハラオカヒサ さらけ出されたおかしな医療新型コロナ肺炎は社会の暗部に隠されていたものを次々と白日のもとにさらけ出していった。そのひとつに、代替医療といんちきな療法の困った問題があった。 代替医療は通常医療や標準治療を補完するものとされているが、科学的に有効性が裏付けられた医療は通常医療に組み込ま

欲望と快楽でカルトを読み解いて信者を理解する

カルト、陰謀論、神真都Q。なぜカルトにひかれるのか、カルトはやめられるのか。この問題を本質から考えます。 著者:ケイヒロ コーディネート:ハラオカヒサ なぜ人はカルトにはまるのか「カルトにはまるのは特殊な人である」と、私たちは思いがちだ。だから、私たちと彼らの違いをもとにカルトとは何かを考えるし、私たちと違う人としてカルト信者を批判する。 カルトや陰謀論にはまるのは、もともと禄な連中じゃない。いままで普通に見えていたなら、それは平和な時代だったからだ。コロナ禍で世の中が

反マスク・反ワクチンから抜け出したくなったら

反マスク・反ワクチンをやめたくなったときどうしたらよいか手順やトラブル時の解決法を説明します 反マスク運動や反ワクチン運動に参加していた人たちから、周囲で新型コロナ肺炎に罹る人が現れはじめて、中には連絡が取れなくなった人もいて怖い、どうしたらよいのかと私たちに気持ちの迷いを伝えるメールが届いています。 人それぞれ状況が違うでしょう。でも私たちに言えることはひとつ。 「匿名でやっているならフェードアウト。実名を知られていても縁切り」 これだけです。 でも踏ん切りがつかな

神真都Qは信者にとって会いに行けるアイドルなのかもしれない

神真都Qと従来型陰謀論との決定的な違い。アイドルとしてのイチベイ。活動に参加することで完成する、陰謀論のエンターテインメント化。前例なき陰謀論の構造について。 著者:加藤文(ケイヒロ) 従来型の陰謀論とあきらかに違う神真都Q筆者は1週間前に以下の論考で神真都Q(ヤマトキュー)とは何か、その危険性はどのような性質のものか説明した。 上掲の記事では、神真都Qを知るための第一歩を複雑にしないよう、いくつか説明を省いている。そのひとつが、従来型の陰謀論と決定的に違う点についてだ

組織と人 【神真都Q】の暴走を幹部さえ止められなくなる日

陰謀論者を奇妙な人たちとばかり言っていられなくなった。神真都Qを名乗る集団がデモなど街宣活動をするだけでなくワクチン接種会場に乱入したほか、ワクチン接種阻止の犯行予告を出すまでになった。このカルト団体の危険性について考えたいと思う。 著者:ケイヒロ 取材:ハラオカヒサ 奇妙な人たちは危険な人たちになった過日、第3回ワクチン接種会場で陰謀論を唱える活動家が暴れる事件が発生した。暴れたのは神真都Q(ヤマトキュー)と称する団体の構成員だった。 次のような犯行予告もある。 神

反ワクチン派の正体とこれから彼らが社会にかける大迷惑をあきらかにしよう

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ それを理解できない隣人たち新型コロナ肺炎ワクチンの接種を拒否する人にはさまざまなタイプがある。単なる注射嫌いや医者嫌いで拒否し続けている人もいれば、他人から強制されるのを嫌う人やワクチン接種は陰謀だと信じ込んでいる人もいる。 これらのうちワクチン害悪論や陰謀論を信じる人は、接種率が80%程度に達しているにもかかわらず未だに他人の接種に口出しをしてやめさせようとするし、自分の思い通りにならない人を甚だしく小馬鹿にしたり激怒する。 いま重篤な症

親が反ワクチンなどカルト的な集団に取り込まれた方へ

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 訂正:2021年1月19日14:00/「24時間子供SOSダイヤル」の電話番号の誤りを訂正しました。 はじめに今回は未成年者や若年層の親が反ワクチンなど陰謀論に取り込まれ、その子供たちが悩んでいる現状と対処についてまとめます。筆者からのアドバイスは対象を高校生以上と想定しましたが、幼児から小中学生の子の親がカルト的な集団や陰謀論に傾倒しているのをご存知の方にも役立つように心がけました。 若い人たちの親の問題は、これまでに取り上げてきた高齢者