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Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

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2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
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記事一覧

ワクチン忌避者・陰謀論者 彼らが戻れなくなった理由とリセットへの道筋

ワクチン忌避者や陰謀論者との関係に平穏を取り戻したい。これから紹介するメソッドでコロナ禍以前の状態までリセットされた人や、ひとまず平穏さを取り戻した家庭があります。 調査・構成・図版/写真 加藤文 協力 ハラオカヒサ 序/2年間50人の動向 2020年の半ばから現在まで、コロナ禍に登場したマスク拒否者、ワクチン忌避者、陰謀論者のほか彼らの周辺を取材してきた。消息が途絶えた者も多いが、長い例では1年半以上にわたって変化を追った。  たとえば神真都Qが逮捕者を出した直後は1

参政党は彼らにとって次の10年間の居場所になる──短信

参政党を知るには支持者の言葉に耳を傾ける必要がある。彼らは彼らなりの真剣な理由で同党を支持している。彼らは損ばかりさせられてきた人々であり、左派やリベラルが目を向け手を差し伸べるべき人々だったのだ。 (文末に追記/2022.7.11/2022.7.7) ●最新 加藤文宏(Kヒロ) 損ばかりさせられてきた恨み 5月初旬に参政党の正体について記事を書いてから、参政党支持者と周辺から話を聞く機会を意識的に設けてきた。すると常識や教養のないカルトな団体と、信者と呼ぶにふさわしい

自分を知るため人を知るほかなかった あらためて自己紹介

 長らく共同運用アカウントとしてnoteを利用してきましたがメンバーのハラオカが休養に入りました。このため執筆と管理ともにKヒロ(ケイヒロ)による一人体制に移行し、筆名の扱いを改めることにしました。  ケイ・ハラともに匿名度の高い筆名を使ってきたのは、過去の活動に対して暴力的な誹謗中傷を受け、それぞれが健康や生活が破壊されたためです。しかし状況は変化し続け、名乗りをめぐる決断と対応が求められてきました。  あらためて自己紹介をします。  Kヒロはかつて加藤文を名乗り日本

コロナ禍を騒がせた彼らはさっそく忘れられてなにも解決されないままひとつの時代が終わるのか

コロナ禍が“原因”で反ワクチンや陰謀論の騒動が“結果”なら、この結果が原因になって新たな問題が登場しても不思議ではない。あの奇妙な人々の騒動が賞味期限切れの話題になっても、彼らは消えていなくなったわけではないのだ。 彼らは消えていなくなったわけではない2020年1月に国内で新型コロナ肺炎の感染者が見つかってから、私たちは今まで経験したことのないできごとに翻弄され続けてきた。こうしたできごとには変異株が登場したように人智の領域を超えたものもあったが、多くは人間が右往左往したた

ワクチン忌避を煽った医師が神真都Qや多数の陰謀論者を生み出した実態

ワクチン害悪論を煽る医師や研究者が生み出したものはワクチン忌避者だけではありません。そして彼らは何ひとつ後片付けをしないまま承認欲求やビジネスを追求しています。 著者/ケイヒロ 聞き取り/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト もうひとつの神真都Qストーリー陰謀論集団である神真都Qの構成員を妻に持つ方からメールが届いた。 「真面目な妻が神真都Qに至るキッカケを作ったのは、大阪市立大学井上正康名誉教授、神戸のナカムラクリニックの中村篤史先生そして鹿先生(筆者注:北海道の開業医

参政党は右のれいわ新選組なのか──弱者の受け皿としてのポピュリズム政党

参政党の活動が参院選をひかえ活発化しています。神真都Qが民族主義陰謀論を掲げたことで、右派で民族主義的な参政党も同類として語られがちです。はたして参政党への理解はこれでよいのでしょうか。 ●最新の動向 ●参院選半月から2週間前の動向 加藤文宏 聞き取り/加藤・ハラオカヒサ:プロジェクト 彼らはいかにして参政党の党員になったのか「義父母の動きが活発になってきたので報告します。二人とも参政党の党員になって地方支部の活動にのめりこんでしまい会話が選挙運動一色になってしまいま

デマと陰謀とビシネス/期待通りの結論を求めて単語を切り貼りする人たち

誤った情報を信じて本人のみならず家庭や社会を混乱させる人たちがいます。こうした人たちを食い物にするビジネスがあります。陰謀論の本質から、人の心のもろさと、もろさを弄ぶビジネスについて考えます。これは陰謀論に限らない明日は我が身の問題です。 著者/ケイヒロ 聞き取り・調査・まとめ/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト それはジクソーパズルを組み立てるようにはじまったプロジェクトとして反ワクチン派や陰謀論者、神真都Qといった層や、彼らを家族にもつ人々から直接聞き取りをしたり、協

緊急更新 陰謀論や神真都Qによる家庭内被害の現状と対応

著者/ケイヒロ (Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト) 変更・追加/2022.4.17 23:23 対応の基本に追記 いま何が起こっているのか2022年3月から4月にかけてワクチン接種会場やクリニックへのカルト的な陰謀論集団『神真都Q(ヤマトキュー)』の実力行使が頻発し、その後逮捕および警視庁公安部による家宅捜索にまで発展した。 こうしたできごとの直後から筆者(およびプロジェクト)に神真都Q構成員や陰謀論者の家族から相談や報告が相次いでいる。ことに4月16日から17日に

反ワクチン派・陰謀論者・神真都Q──彼らはどこから来たのか

神真都Qの動向が劇的に変化しています。反ワクチン派や陰謀論者をめぐる情勢は新たなフェーズに入りました。いったいこれからどうなるかを考えるには、ここに至った経緯を知らなくてはなりません。では、彼らはどこからきて、どこへ行くのでしょうか。 著者/ケイヒロ 観察・調査/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト 311後の805件追跡観察からわかったこと反ワクチン派はコロナ禍に突然登場した人々ではない。 被曝デマを流布させたり信じた人々と、意識の在りかたが素朴な人々が源流。 神真都

神真都Qな父は娘を悪魔と罵った/終わりなき家族の修羅

[緊急掲載]神真都Q(ヤマトキュー)構成員はどのように変容して家族を苦しめたのか。家族の責任にしてよいのか。家族に救いはあるのか。 著者/ケイヒロ 記事の前に神真都Qをやめたい場合はまずどうすべきか。次の記事で方法を具体的に説明している。 神真都Qに個人情報を握られていることを危惧するなら警察や弁護士への相談を勧めたい。もし個人情報を使った嫌がらせが発生したら迷わず110番通報を。そのときあなたが元神真都Qだったとしても、警察があなたを逮捕したり叱ったりはしない。 そ

期待通りの物語がほしい反ワクチン派80%が陥ったウクライナ・ネオナチデマ

ウクライナ侵攻問題でロシアの主張を鵜呑みにする反ワクチン派を知るための調査と仮説。考え、論じるための材料です。 著者/加藤文宏 調査/Kヒロ+ハラオカヒサ:プロジェクト この記事の結論 ウクライナをネオナチ国と信じたのは誰だ2022年2月24日、ウラジミール・プーチン大統領がウクライナに軍事侵攻する目的をウクライナの非軍事化と非ナチ化であると説明した。 ウクライナにはナチス・ドイツに加担したウクライナ民族主義者バンデーラを英雄視する風潮があるほか、極右政党スヴォボーダ

代替医療やいんちき療法をめぐるセンセイと患者の因果な関係

標準的な治療があるのに代替医療やいんちき療法に頼る人がいます。それをやる医師、施術者、勧める人との因果な関係を実例を挙げながらあきらかにします。 著者:ケイヒロ コーディネート:ハラオカヒサ さらけ出されたおかしな医療新型コロナ肺炎は社会の暗部に隠されていたものを次々と白日のもとにさらけ出していった。そのひとつに、代替医療といんちきな療法の困った問題があった。 代替医療は通常医療や標準治療を補完するものとされているが、科学的に有効性が裏付けられた医療は通常医療に組み込ま

欲望と快楽でカルトを読み解いて信者を理解する

カルト、陰謀論、神真都Q。なぜカルトにひかれるのか、カルトはやめられるのか。この問題を本質から考えます。 著者:ケイヒロ コーディネート:ハラオカヒサ なぜ人はカルトにはまるのか「カルトにはまるのは特殊な人である」と、私たちは思いがちだ。だから、私たちと彼らの違いをもとにカルトとは何かを考えるし、私たちと違う人としてカルト信者を批判する。 カルトや陰謀論にはまるのは、もともと禄な連中じゃない。いままで普通に見えていたなら、それは平和な時代だったからだ。コロナ禍で世の中が

反マスク・反ワクチンから抜け出したくなったら

反マスク・反ワクチンをやめたくなったときどうしたらよいか手順やトラブル時の解決法を説明します 反マスク運動や反ワクチン運動に参加していた人たちから、周囲で新型コロナ肺炎に罹る人が現れはじめて、中には連絡が取れなくなった人もいて怖い、どうしたらよいのかと私たちに気持ちの迷いを伝えるメールが届いています。 人それぞれ状況が違うでしょう。でも私たちに言えることはひとつ。 「匿名でやっているならフェードアウト。実名を知られていても縁切り」 これだけです。 でも踏ん切りがつかな