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ハロプ論。「ハロプロ×クラシック」

鍵盤ハーモニカ・ソナタ

これは、ベルリン・フィル主席クラリネット奏者、ヴェンツェル・フックスによる、ブラームスのクラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 作品120-1。

この自粛期間で、ベルリン・フィルのデジタル・コンサートに無料登録していた中で出会ったヴェンツェル・フックス。アンドレアス・オッテンザマー目当てで観たライブ中継だったが、フックスの音を聞いた瞬間とりこになってしまい、Apple Musicで聴き漁り始めた。
心和らぐフックスの甘い音色で、自在にブラームスの哀愁漂うメロディーを歌い上げる。

ちなみにこの曲との出会いは、下記の動画。

ハロプロから昨年デビューした令和初のユニット、BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)のメンバー、小林萌花だ。
現役の音大生でありながら、グループとして昨年の日本レコード大賞・最優秀新人賞を受賞した彼女。自粛期間で始まったYouTube企画にて、ガチ音楽史講義やクラシック講座で注目を集め、グループ内外問わず、リモート合唱動画の伴奏をするなど、この期間で最も引っ張りだこだったハロプロメンバーの一人である。
今回の投稿では、彼女の愛するブラームスのクラリネット・ソナタ第2番を、鍵盤ハーモニカでの演奏で楽しめる。
彼女のブラームス愛は、先日ふと手に取ったBRUTUSの最新号にもアイドル代表として語られており、ファンとして誇らしく思えた。

フックスの甘い音色でのブラームスも、若き逸材の鍵盤ハーモニカによるブラームスにも注目だ。

吠えるウィーンフィル

広く浅く音楽に触れてきた私にとって、今号のBRUTUSはクラシックをより掘り下げるのにとても勉強になった。各界の第一人者がどのようなクラシック音楽に親しんできたのか、人となりも知れる興味深い特集である。

こちらもBRUTUS最新号にて、作曲家の狭間美帆が紹介していたゲルギエフ指揮/ウィーンフィルによる、チャイコフスキーの「交響曲第4番」。(Apple Musicで聴ける2002年版と違う録音のためか、動画のせいか、いまいち音質が鈍い)
熱血派ゲルギエフと保守派ウィーンフィルによる化学反応は、イヤホンで聞いただけでも惚れ惚れした。
特にホルンが第1楽章で咆哮するファンファーレと、木管と重なるふくよかな対旋律。これだけでも、聴いていてよかったと心から興奮を覚える。

それから2楽章、3楽章、最終の第4楽章と進むにつれて、ここまでウィーンフィルのホルンセクションの凄みを知らなかったことが悔やまれる。
ところどころ乱れもあり、賛否分かれる演奏であることは間違いないが、近いうちに機会を見つけて直接聴いてみたいタッグだ。

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