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お笑いのライブスタッフをやってきて思うこと

お笑い専門でフライヤーデザインを生業としています、mosと申します。
お笑いライブの裏方スタッフもたまにやっています。
前に書いた記事でも触れましたが、自分はデザインをやりたくてデザイナーになった訳ではなく、仕事仲間である芸人さんのお力になれればと思いデザイナーになったのでお笑い関連であれば何でもやりたいと思っています。


なので、フライヤーをデザインさせていただいたライブの音響照明をやる、みたいなこともよくあります。作家業以外は全部やります。

今回はライブスタッフとして思う事を書いていければと思います。よければお付き合いください。

っっっg

スタッフがやること

まずはお仕事のご説明を。
お笑いのライブスタッフがやることは主に
音響・照明・道具だし・受付等の業務全般です。がなりもたまに。他にも名前のない作業が沢山ありますが大した事ではないので割愛します。

お笑いライブにおける「がなり」とは、芸人さんが登場する前にマイクで呼び込みをする行為のことです。

スタッフになって初めて、関東独特の文化だと知りました。(本当は違うのかもしれませんが)
吉本や大きい会場のライブだと演者さんの名前が舞台の画面に出たりするので、がなりは無い事もあります。

んfgんhfg


それと、自分はスタッフをやるとき、必ず真っ黒で動きやすい服装をします。
これは暗転中の暗闇に溶け込めるようにです。

以前、黒い帽子に黒いマスク、黒のパーカー、黒のパンツといういつものスタイルで仕事をしていたら、忘れる。の鶴山さんに「アサシンみたいだね」と言われたことがありました。

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それだ!!と思いました。

いかに素早く、目立たず、静かに動けるかって、まさしくアサシンの心得と同じですね。アサシンの知り合いが居ないので本当のところは分かりませんが、学ぶところは多そうです。

舞台系の裏方スタッフはお笑いに限らず共通点が多いと思いますし、こんな仕事してます!と紹介しても仕方ないかなと思えてきたので、ここからはスタッフをやってきて記憶に残っている事・思っている事をいくつかご紹介していきます。


「ありがとうございました」に敏感になる

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お笑いにおいて、特に漫才は「ありがとうございました」で締め括る事が圧倒的に多いです。

コントでも、オチ台詞があったけど飛ばしてしまったり、トラブルがあった場合急遽「ありがとうございました」で終わる事があります。
劇場によっては舞台があまりよく見えない位置に音響照明機材があったり
ネタ時間を3分と想定していても、40秒くらいで突然終わることもあります。

なので、常にいつ「ありがとうございました」が来てもいいように待機しています。条件反射のように「ありがとうございました」で暗転する癖がつくので、何度も「ありがとうございました」を言うネタの方は毎回ビクッとします。

別の作業をしていたり、少しボーッとしていても「ありがとうございました」でハッと我に返って即座に暗転するよう調教されていきます。


音響機材がラジカセ1つだけ

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様々な場所でお笑いライブは開催されています。

ライブハウス、居酒屋やBar、○○会館的な施設、会議室、畳の和室、誰かの家、屋外…etc.

そんな感じなので、ある日新宿にあるスタジオでお笑いライブを開催したことがありました。
あくまで「スタジオ」なので、ライブハウスではありません。舞台も仮設的なものですし、壁は全面鏡張りです。

パッと想像する「お笑いライブを観る場所」とはかけ離れているかもしれません。

そんなスタジオに唯一ある音響機材がラジカセ。
初めての経験でした。ラジカセ!?ラジカセ1つで、出囃子からネタの音源から諸々!?と、経験の浅い自分は大慌てです。
フェードアウトするのも音量ボタンをカチカチカチカチ!!と連打。CDの入れ替えがあるので無音の時間が長らくある。など色々大変な思いをしました。

関係ないですが同日同場所で、立ててあった長机の群れがバランスを崩し下敷きになり死にかけるというトラブルもあったので、あの日のことは一生忘れないと思います。


激長コンビ名がなり

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関西にアンリミテッドプリパレーションさんという比較的長めのコンビ名をつけていらっしゃる芸人さんがいますが、このお名前を遥かに超える長さのコンビ名をがなる機会が一度だけありました。

かなり前のことなので失礼ながらお名前は記憶していないのですが、少なくとも30文字以上はあったかと思います。
香盤表(出演する順番が書いてある紙)を見た時は愕然としました。
これを噛まずに大きな声で最後までがなる事ができるのか?というか、そもそもコレどういうつもりなんだ?と、何とも言えない気持ちになったのは確かです。

M-1の予選などを観ていると、たまにとんでもなく長い名前の方がいらっしゃったりして、毎回この時のことを思い出します。


個人的にですが、名前の最後に「ー(伸ばし棒)」がついていたり、最後の文字の母音がaだったりするとがなりやすいと感じます。

【スイッチヒッター、下町ミュンスター、ダンシングヒーロー、コスモスライダー】等がなりやすいです。
法則には当てはまりませんが【SF世紀宇宙の子】もがなりやすかったです。(敬称略)

高めの声の男性がするがなりが聴きやすく感じます。(芸人さんですが、浅井企画のリクロジーさんのがなりが疾走感あって良いです)

がなり、いい文化ですね。


お笑いライブに来て欲しい

最後に、最近作らせていただいたフライヤーでこれから開催されるライブをまとめましたので、宜しければご覧ください。

っg

「インベーダーアタック」
「虹の黄昏遺伝子ライブ」
「レッドブルつばさ単独ライブ 18秒後の世界」
「森本サイダー単独ライブ いる」
「忘れる。が覚える」
「漫才師のコント・コント師の漫才」
「笑神籤対策ライブ」
「三輪生誕祭」


全部とても楽しいと思います。配信があるライブもあります。たくさんの方に観ていただきたいです。お笑いライブはとってもいいものです。
大変な状況下ですが、毎日芸人さんは皆さまを笑顔にしようと頑張っています。我々裏方の人間も、気持ちよく笑っていただけるように全力でサポートしています。

自分のnoteを通して、少しでもご興味を持っていただければ幸いです。


今後もスタッフをやっていて、思い出に残ったことがあればまた書いていきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました!

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