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漫画や小説の感想・解説・妄想

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好きな漫画や小説についての感想など。自他混合。
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2023年2月の記事一覧

「水たまりで息をする」感想

「水たまりで息をする」感想

先日来、高瀬隼子さんにハマり中である。

今回は「水たまりで息をする」を読んだ。

ちなみに、この作品が芥川賞候補になった時の、選評がこちらである。

選評を読み終わった瞬間「やった!」と小さくガッツポーズしてしまった。
誰も私のようには読んでいない、と思ったからだ。

もちろん、感想に正も誤もないのは、わかっている。
けれど、この作品で表現したかったことは、「型にはめないと定義が難しいものから、

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「おいしいごはんが食べられますように」ネタバレ豊富な偏見てんこ盛り解説

「おいしいごはんが食べられますように」ネタバレ豊富な偏見てんこ盛り解説

「おいしいごはんが食べられますように」(高瀬 隼子 著)を読んで、最初に思ったのは「どうしてわかるの?」だった。

太宰治の小説を読んだ人は、ほぼ全員が「これは私の話だ」と思うのだ、と何かで読んだが、そういう類の「どうしてわかるの?」に近い。
私は、二谷さんであり、芦川さんであった。

Amazonの作品解説には、こう書いてある。

確かに、主題は人間関係のようにも読める。
けれど、私はこの本を「

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