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子供の教育のためにアイルランドに移住した話 - 導入編

8月からアイルランドに移住しました。移住にあたって色々な手続きが必要だったので、今後同じような人のために備忘録的に記録を残しておこうと思います。

前提条件

筆者はIT系のエンジニア
既婚
子供が3人(小学2年生、幼稚園年長、年少)
子供は英語全然わからない
現在ダブリン在住

上記と全く違う場合も役に立つ部分もあると思いますが、違う手続きが必要になる可能性もあります。

なんでアイルランド

筆者は日本生まれ、日本育ちで大人になるまで海外に行ったことすらなかった(学生の頃は英語なんて使わないから勉強しない!と宣言してた)のですが、初めて出張でアメリカに行ったときにカルチャーショック(良くも悪くも)を受けて、こんな世界があるなら早く知りたかった。。。と思ったのでした。
日本は治安いいし、ご飯安くて美味しいし、温水洗浄便座もあるし住むには最高だと思っているのですが、日本しか知らないより日本以外のことも知った上で、日本に住んだほうが選択肢が広がるな、と思いいつか海外で働こうと考えていました。(前職では日本語が喋れない外国人の同僚が日本のオフィスで働いてて、英語喋れるだけで世界中で働けるということを実感)
子供の教育についても、勉強を一生懸命して、いい大学に入って欲しいという気持ちは正直全く無くて(自分が自由に生きてきたので)、やりたいことを実現できる選択肢を用意してあげられたらいいなと考えていました。そのためには、日本だけより世界で活躍できたほうが選択肢多いやんという単純な発想で、海外で教育を受けさせたいなと思っていました。

そんな折、Linkedinで現職のリクルーターからアイルランドで働かない?というメッセージを貰って面白そうなので応募して、運良く採用されたのでアイルランドに行くことになりました。妻には以前から海外に移住するからね、と言っていて了承はもらっていたのですが、アイルランド?どこそれ?と言われました。賛成してくれた妻には頭が上がりません。

ぶっちゃけこれが私の「なんでアイルランド」の全てなんですが、あんまり参考にならないのでアイルランドをおすすめする理由をいくつかあげますね。(後づけの理由

EUの中で治安がいい

北アイルランドにIRAがいて治安やばいんでしょ、というイメージの人が未だにいるかも知れませんが、日本って赤軍いてやばいんでしょ、というレベルで昔の話です。しかも、アイルランドと北アイルランドは同じ島ですが、別の国です。(北アイルランドはUKの一部)

2022年現在、Vision of Humanity が公開しているGlobal Peace Index Report(世界平和度指数)では、EUの中でアイスランドについで2位の治安の良さです。主観的な話ですがこちらに移住して1ヶ月ほど、私も妻も身の危険を感じたことは全くありません。(夜一人で歩いている女性が結構多くてびっくり)

Global Peace Index Report はこちら 
https://www.visionofhumanity.org/wp-content/uploads/2022/06/GPI-2022-web.pdf

ちなみにダブリンでいうと、リフィー川という川が街を南北に分けているのですが、南側のほうが治安が良いと言われています。治安が悪い場所もあるので、そこには近づかないようにすれば日本と変わらないレベルで安全に暮らせそうです。(今のところ)

ただ、交通マナーについては歩行者のマナーがめっちゃ悪いです。信号が赤なのに渡ることを「Jaywalking」というのですが、アイルランド人Jaywalkingしまくりです。車を運転するときは特にお気をつけください。

高い経済成長率

つい最近人口500万人を突破したアイルランドは、元々農業を中心とした農業国で西ヨーロッパの中では最貧国と言われていたようですが、現在はなんと米国やシンガポールなどの経済大国よりも上の豊かな国になっています。
色々な要因があるようですが、人口がそんなに多くないため国内の経済発展には限界があり、外資、特にテック企業の誘致を積極的に行いそれがうまくいったというのが大きいと言われています。実際、ダブリンの中心にはGoogle、Amazonなどの大手テック企業が立ち並び、広い土地のある郊外にはDellやMicrosoftなどが大きなオフィスを建築してビジネスを行っています。
COVID-19で経済成長は鈍化したものの、最新の2023Q2レポートでは、OECDの中でトップの3.3%の経済成長を達成していて回復傾向のようです。

ただ、米国や英国に大きく経済を依存している状況があるので、こういった国の経済状況に大きく影響されることは注意が必要だなぁとは感じています。

手厚い子育て支援

一番魅力に感じたのはこの点です。子供の英語力をネイティブレベルにしたいなと思っていた私は、日本でそのレベルにするにはインターナショナルスクールしかないなと日本のインターナショナルスクールを調べたのですが、最低でも年間200万円くらいはかかって絶望していました。(子供が3人いるので最低でも600万円。色々含めると教育費だけで大体1000万かかる
アイルランドには日本人学校はないため、現地の学校に通わせるのですが、なんと私のような外国人でも正規ルートで入れば(それ以外で入らないと思いますが)子供の学費がSecondary school(日本で言う中学、高校)までタダなのです。今年から、教科書の無償化スキームも発表されたため教科書代もかからず、文房具も学校で用意してくれるため、保護者が用意するのは制服(学校によってある、うちの子の学校はないのでこれも要らない)と通学用のバッグ(ランドセルはないのでなんでもいい)とランチボックスくらいです。

しかもダブリンの現地校は外資系企業に勤める人の子供が多いため、インターナショナルスクールと何ら変わりません。アイルランドの現地校に子供を入れるだけで手取りが1000万増えた!とアホな私は思うことにしています。

小学生未満の子供についても支援があり、ECCEという無償の幼児教育スキームとNCSという補助金スキームがあります。(詳細は別記事で)また、外国人でも児童手当を所得制限無しでもらうことができます。神かよ。

夏めっちゃ涼しく、冬そこまで寒くない

日本の夏もう暑すぎ。私は暑いのが死ぬほど嫌いなので基本的にずっと冷房の効いた室内でゲームしてるマンです。
アイルランドの夏はなんと平均20度前後です。暑くなっても25度を超えたのは今のところ経験していません。8月は日が沈むのが22時頃ということもあり、1日中それくらいの気温で、日が落ちてから気温が下がり15度くらいになるという感じです。
となると真冬やば寒いんでしょ、とよく言われるのですが、北海道より高緯度に位置するにも関わらず、冬の平均気温は5度程度です。平均の最低気温も2度程度とあんまり日本の冬と変わりません。氷点下にならないため降雪量も少なく、雪に閉ざされることもありません。これは、アイルランドの西、大西洋を流れるメキシコ湾流という暖流がアイルランドを温めることが大きな要因のようです。
ただ、冬の風は強いようなのでそこへの備えは必要と言われました。(未経験)


移民が増えていることもあり、住宅が足りておらず住宅費が高騰していたり、世界の物価高騰の波を受けて物価が高かったり(特に外食)、天気がコロコロ変わったり(小雨が)とイマイチな部分もありますが、今のところアイルランド生活には満足しています。懸念だった食事ですが、農業が未だに強いこともあり新鮮な食材を安く手に入れることができて、日本食への渇望はまだ感じていません。


細かい手続きの内容などは長くなるので別の記事で書こうと思います。
書く予定の内容は以下。

目次

移住前にしたこと

家の売却
引越の手続き
家財の処分
車の輸送手続き
Work permitの取得
サブスク系の整理
クレジットカードなど解約
携帯電話のプラン変更
ワクチン接種
転出届
納税管理人の申告

移住後にしたこと

家探し
銀行口座開設
電気・ガス契約
インターネット契約
携帯電話契約(全員分)
日本大使館に在留届申請
学校探し
プレスクール探し
PPSナンバー取得
Public Services Card申請
IRP(居住許可)申請
アイルランドの免許へ変更
Child Benefit(児童手当)申請
ECCE申請
National Childcare Scheme申請
GP登録

全部書ききれるかな。。。がんばります。。。


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