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新しい生活をつくる その2 過去の経験から学ぶ

新しい生活をつくるといっても、具体的にはまだノーアイディアというなんとも心許ない現状。こういうときに他人のやりかたから学ぼうとすると余計混乱してしまうので、まずは自分の経験からヒントを得るべく、ふりかえってみようと思う。

新しい生活をつくったと称してもいいかなと思える経験は、これまでに2度ある。

ひとつめは、10年前に夫の駐在帯同でソウルに引っ越したとき。
(わたしは31歳、息子は10ヶ月)

ふたつめは、駐在の任期が終わり、帰国して横浜に住み始めたとき。
(わたしは35歳、息子は5歳)

もちろん、進学や就職・転職でも生活はガラリと変わる。でも、大学まで進学することも、卒業後に会社に入って働くことも、当たり前のことだと思っていた。それなので、新しい生活を「つくった」というよりは、「大学」あるいは「会社」という選択肢の中から選んだ、という感覚がより強い。

一方で、上述した2回の経験では、選択肢そのものを自分で見出していく必要があった。それはわたしにとってはじめてのことだったし、とてもむずかしかった。結果としては、ソウルでは韓国語学校と国際大学院進学、帰国後はフリーランスの通訳案内士として働くことを選んだ。今こうしてふりかえると、自分の好きなことと得意なことを活かせる、よい選択だったと思える。でも、それはあくまで今わかることであって、それらの選択肢が見えてくるまでは、何をしたらいいかわからなくて、大いに悩んだ。
(国際大学院=すべてのプログラムが英語で行われる院)

どちらかといえば、1回めは制約が多かった分、2回めよりは比較的見出しやすかったかもしれない。まだ息子が赤ちゃんだし、初級レベルの韓国語ができないと不便だし、ワーキングビザもないし、などなど。

2回めは、とにかく「働きたい」という気持ちが強かったし、ビザの問題もないわけだから、あとは仕事を見つけるだけだった。11月に帰国して2ヶ月ほどは家を整えたり、母を呼んで横浜をうろうろしたりして過ごした。1月になり、年も改まったことだし、いざ仕事を探そうとなった途端、何をしたらいいかわからないことに気づいて、愕然とした。

すがるような気持ちでキャリアコンサルに会ったりしたものの、なんだかしっくりこなかった。同年代の友人たちはすでに10年間働き続けていて、一定のキャリアを築きつつある頃。焦りと不安は募る一方だったけれど、わからないのだったら、まずは友人たちに聞いてみようと思った。どんな仕事をしているのか、どんな気持ちを仕事に抱いているのか。

そこで、思い出せるかぎりの友人に連絡をして、1ヶ月間、話を聞きまくった。彼らの経験談からいろいろなヒントが得られて、自分がどんな仕事をしていきたいか、クリアに見えてくるはずだった。

でも、結果は正反対だった。彼らはみんな彼らなりの理由や事情で今の仕事をしていて、そのありかたが多様だったゆえに、余計混乱してしまった。

そのあとで結局わたしが選んだのは、フリーランスの通訳案内士という仕事だった。他にやりたいことやできそうなことも見つからないし、資格も持っているし、なんとなく面白そうだから、とりあえずやってみようと思った。駄目だったらそのときまた考えればいいや、と。
(資格自体は専業主婦時代にとっておいた。英語に関連する唯一の国家資格だったし、先につながるような何かが欲しかったから)

そうやって始めてみたところ、びっくりするくらいの勢いで物事が動き出し、2月末には初仕事の機会を得て、3月にはロングツアーデビューも果たした。夏頃にはその後数年間主に仕事をすることになるクライアントに出会い、仕事量も順調に増えていった。通訳案内士といってもいろいろな仕事があるのだけど、2年目の半ば頃ロングツアーに絞ることに決めて、あっという間に6年。

昨年ソウルに戻ることになったあとも、日韓を行き来して日本国内のツアーの仕事を続けてきたのだけれども、パンデミックによってその仕事を突如失い、今に至る。。

でも、こうして書き出してみると、やっぱり今は自分の中から何かを見出そうとするしかないな、と納得。手持ちのカードを見直しながら、心が動くもの、やってみたいと思うことを、素直にやってみる。直接的にすぐ仕事につながりそうになくても。こういうことって、先のことは見えなくて、あとからふりかえってはじめてクリアになるもの。厄介だしだから不安になるのだけれど、でも、これまで2回ともそうして見出してこれたのだから、今度だってきっとできるはず。

ということで、今度は手持ちのカードの点検をしてみようと思います。

<心が惹かれるもの、やりたいことリスト>
・家を整えること
・片付け
・インテリア
・色の組み合わせを学ぶ
・いいなと思うインテリアのスクラップをする
・ソウルでお気に入りのインテリア・雑貨ショップを見つける
・家にもっとグリーンとお花をとりいれる
・路上のお店で小さなグリーンを買う
・花市場に行ってお花を買う
・韓国語
・石田ゆり子
・石田ゆり子のエッセイのように、読んでいるだけで気持ち良くなる本
・英語
・日本の歴史
・積ん読本にざっと目を通し、手元に置くか手放すか決める
・書くこと
・noteを書き続ける
・書くことの研究をして、もっと上手に文章を書けるようになりたい
・文章術的な本を読む
・某ウェブサイトのライターの仕事をする
・取材の企画書を書く
・着物の着付けを練習する
・着物を見る目を養う
・着物について学ぶ
・身体づくり
・サイクリング
・ソウルの街を歩く

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