「自称イクメン」に気付いてほしいこと
“イクメン”という言葉があるが、この言葉は“積極的に育児に取組む男性”のことをいう。
表現を変えると「育児をする男性」と「そうでない男性」を区別するためにあるともいえる。
最近では、男性も育児休暇がとれるなど、一昔前より随分と男性が育児に対して、積極的に取組める環境になった。
とはいえ、女性には『イクメン』というような、区別する言葉が存在しないことから、今尚『育児は女性がするもの』という考えが色濃くあるように思える。
『イクメン』という言葉は、私が家事や育児に没頭していた頃から巷で聞かれるようになり、
初めてその言葉を聞いた時には「なんじゃそりゃ」と思ったが、
ある日、毎日の保育園の送迎中、突然周囲のお母さん方から『イクメンですね』と言われるようになった。
流行って怖いなと思うと同時に、わざわざ区別されることに違和感があった。
近頃は自分のSNSに「#イクメン」といれて投稿する“自称イクメン旦那”もいるらしく、
「自分で言うのかよ」
と、なんだか呆れてしまう。
自分で自分のことをイクメンだと区別しているうちは、
まだ男が家事や育児をすることは、どこか特別なことだと思っている節があるように感じる。
もっと掘り下げると、
子供をお風呂には入れるが、拭きあげるのは奥さんに任せて、自分は後でゆっくり浸かって「自分は育児してます」と言ったり、
休日にちょっと子供と遊んだだけで育児をした気になっている勘違いイクメンもいたりして、
「これじゃあ奥さんのストレスも溜まる一方だな」
と感じさせるエピソードも少なくない。
角が立つ言い方になってしまうけど、
自称イクメンが育児に精を出したところで、大した仕事になってないことに早めに気付いた方がいい。
そして、夫が最も愛情を注ぐべきなのは、子供ではなく妻であってほしい。
これはあくまでも持論だが、妻の育児疲れにきちんと気付くことが大切だと思う。
『夫が育児を“手伝う”』というニュアンスを気に食わないと感じる人もいると思うけど、
夫が的の外れた育児をして、妻の仕事を増やすくらいなら、サポートに振り切った方がいい場合もある。
例えば
・風呂も最後まで面倒みる
・寝かしつけも最後までやる
・保育園の送迎(準備・片付け含む)をやる
・とりあえず休日だけでもいいから一日丸々面倒みて、
妻に安らげる時間を作る
など。
そして、育児が半端になるなら家事を全力でやったほうがいい。
料理ができないなら皿だけは必ず洗って、
部屋の掃除が苦手なら、風呂の掃除くらいはできるだろう。
とくに授乳期間は、男は育児に関してほぼ何もできないんだから、家事に全振りして、できることはサボらず全部やる。
できないのだとしたらそれはもう絶望的に要領が悪いか、
目の付け所が甘い。
マジで一回「自分は家事も育児もできません」と身の程を知るくらいが丁度いい。
家事も育児も、共同で行うことが当たり前になれば、“イクメン”という言葉の阿保らしさに気付く日が絶対にくる。
世の中には、逆に「家事は全部私がやるから男はしっかり稼いできてほしい」という奥様も一定数いるのも知っているけど、それはそれ。
とにもかくにも、
私は“自称イクメン”が大嫌いで、
中途半端な育児をして満足感に浸る暇があるなら妻を大事にしろよ
というお話でした。
1日でも早く「イクメン」という言葉が死語になる日を願っております。
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