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2021/11/15 自分のリーダーシップを知るbyチームビルディング

【自分のリーダーシップを知るbyチームビルディング】

今回は11月15日(月)に行われた、リベコの代表理事である森田昇さんによる講座「自分のリーダーシップを知るbyチームビルディング」の内容をご紹介します。

組織開発という言葉が使われることがありますが、企業側には今一つ理解しにくいようです。
そこで森田さんは、リーダーシップを含めたチームビルディングと言い換えています。チームビルディングには、企業の目標達成と、部下の育成という2つの要素が含まれています。

部下の育成については、上司が部下に対して、1 on 1ミーティングによってコーチング的な関わりをすることが先ず必要なことです。

大企業ではかなり行われていますが、逆に中小企業では殆どやっておらず、上司と部下との関わりが明確になっていないということが多いのです。チームビルディングを企業に提案するにしても、このような違いがあることをよく認識しておく必要があります。

また、チームビルディングの際に、リーダーは、リーダーシップに加えて、フォロワーシップも持っておきたいものです。つまり、部下のことを良く観察して、何かに困っていないかどうか見て欲しいのです。

企業の目標達成について考えてみます。中長期的視点で見たときの到達点が目的、目的と現状の差(ギャップ)がその企業の問題です。問題をどうやって解決して、目的に近づいて行くかが戦略です。戦略を立てて、その通り進んでいるかどうか確認するためのチェックポイントが目標、つまり道しるべです。

仕事を効果的に進めるためにPDCAが大事であるとよく言われますが、PDCAを考える前に、ゴールGを設定することが重要です。
G(目的を決める)、C(現状を確認する)の後に、A(改善する)、P(計画する)、D(実行する)という流れになるのです。

企業の目標達成のためには、個人と組織の目的、目標を合わせることが大事です。
ここで、合わせるというのは、一致させることではなく合致させることです。合致させないと、社員は、何のためにこの仕事をしているのかと疑心暗鬼になり、やる気がなくなります。

個人と組織の目的、目標を合わせることが大事といいましたが、個人の目的、目標も、組織の目的、目標も明確になっていないことがあります。そのため、何か不都合があると、人がすぐ辞めてしまうのです。

組織とは目標の連鎖です。
組織の目標は、部門の目標、課の目標、個人の目標につながっている必要があります。それぞれの目標をつなぐのが管理職の役割です。大企業ではこのピンがつながっていますが、中小企業ではなかなかつながらないことが多いのです。

私達が企業にコンサルタントで入る場合、ピンをつなぐという役割を担うことも多いのですが、そもそも組織のビジョン、戦略がないことも多々あります。そのような場合、ビジョン、戦略策定についてもその会社を支援できたらなお良いですね。

組織と戦略に関しては、組織は戦略に従うというチャンドラーの説と、戦略は組織に従うというアンゾフの説があります。どちらがより適切かは、場面によって違います。組織がしっかり出来上がっている場合はアンゾフ、先に戦略ができていて、それに合った組織を作る場合はチャンドラーの考えが良いと言えます。

ソフトバンクの選手で足が速い周東を使って、チームを勝利に導くにはどうするか? というのはアンゾフの考え方ですが、サッカーのように、こういう戦い方をするからそれに合う選手を集めるというのはチャンドラーの考え方です。

戦略や組織は、外部環境(市場や競合の動向、コロナの蔓延)に大きく依存するのです。

チームの目標と個人の目標をつなぐことがチームビルディングで、通常キャリコンが関わるのはこの部分です。しかし、場合によっては、その枠を超えて、組織のビジョン、戦略にまで関わることができたらなお良いですね。

ベックハードのチームの効果性モデルを紹介します。
最上位に目標があり、それを支えているのが役割、以下、手順、関係性となります。良くあるのが、役割だけ決めてそれで終わりというものですが、役割を決めたら、期待していることを伝えることが必要です。期待をかけられると応えようとするのが人間です。

また、全ての基礎になるのがメンバー同士の関係性です。

チームを作った後、成果が上がるよう、どうチームビルディングして行くのかはタックマンが論じています。
混乱期には各自の自我が出て来ますが、感情を上手に出させながらチームビルディングをすると、統一期に良い成果が出るので、チームを形成したらさっさと混乱しろ、思ったことは遠慮せず言え(自己一致)というものです。チームの中で重要と言われる心理的安全性は、互いの感情のやり合いが終わった後、統一期に出て来るものです。

まだ混乱期を迎えていない組織が多数存在します。逆に、混乱期を通過した組織は強いと言って良いでしょう。

リベコはようやく混乱期を抜けたところです。しかし、信頼関係がないと、混乱期を抜けられずに組織は崩壊する恐れもあるので、注意が必要です。顧問先企業で、タックマンモデルを使ってチームビルディングやってみましたが、社員が混乱期について行けず中止になったことがあります。

ここで、18の質問に答えて頂き、リーダーシップスタイル診断を行いたいと思います。この結果によって、皆さんは、A.指示命令型を初め、6種類の型に分けることができます。

6個の点数分布を示すレーダーチャートを描いた場合、4個高いものがあると良いと言われています。大企業の管理職は、指示命令が少ない傾向がありますが、そのような教育を受けて来たからです。短期的に業績を上げるには、指示命令型、率先型が良いのですが、キャリアコンサルティングは中長期的(半年~)でないと効果が出ません。短期的に成果を出さないときは契約を切られることがあるので、短期及び、中長期的の両方の視点を持つことも必要でしょう。

最後のまとめとして、ドラッカーの「経営管理者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない、それは真摯さである」という言葉で締めくくりたいと思います。

ここで言う真摯さとは、正直さ、誠実さ、清廉さ、高潔さなのです。

(仲井圭二)
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