⑦遠すぎるゴールは辛い
遠すぎる目標
私が倒れる少し前から臨床実習で理学療法の学生がきていました。
私のリハビリが始まった頃にもまだいて、職員だからということで理学療法評価の練習台によくなっていました。
筋力を測ったりとかですね。
よく見学にも来ていたんですが、ある時こんな質問をされました。
『治ったら何のスポーツがしたいですすか?』
スポーツ…?
ちなみに私はスポーツをしたいとは一言も言っていません。
この質問、実は結構衝撃的でした。
私歩けないんだよ?(歩行器自立する前だった)
分かってる?
歩くことすらままならないのに何でスポーツ…?
ちゃんと分かってるのかなぁ…
というのが私が感じた事です。
別に悪気はなかったと思います。
でも私はこんな風に感じで、自分の状態をわかってるのかな?と思いました。
学生ですし私の担当の理学療法士というわけでもないのでいいんですが、担当だったとしたら…
ちょっと、この人大丈夫かな…?
と正直思ってしまったでしょう。
そして自分としてはだいぶ先の事だと感じていたスポーツ。
何のスポーツをしたいか聞かれたときに、その『遠い未来』と『今』のギャップをすごく感じました。
目標を持つこと自体は大事なことですが、その難易度によってはかえって『できないこと』を実感してしまったり、目標と現在の状況のギャップが辛くなってしまう場合もあるのです。
この出来事で学んだ事。
先過ぎる、または現状イメージしにくいゴールや目標は持つのが難しい
目標と現状のギャップに落ち込んでしまう事もある
この人ちゃんと分かってるのかな?と不信感につながる可能性あり
入院中の入浴
入院して数日でシャワーの許可が出て、確か1週間くらいで入浴の許可も出ました。
シャワーに入り始めた時は手すりがあれば少し歩ける状態でした。
シャワーの脱衣所まで車椅子で行って、手すりにつかまってシャワールームに入りその中の椅子に座って髪や身体を洗ってました。
シャワーは狭いし壁も簡単につたえるので楽でした。
問題は風呂。
風呂が自立してる人も入るタイミングでタイマーをセットされて10分後と20分後に無事の確認をされます。
これが時間との勝負、そしていかに裸のまま看護師とはちあわせないかというのも課題の1つでした。
確認に来る看護師は女性だけだったので最悪見られてもいいんですけど、働いている職場の同僚にもなるわけなので…笑
入浴の順番としては
①看護師が部屋に呼びに来るので一緒に浴室へ
②タイマーセット
③脱衣所で脱いで浴室へ
④シャワーで髪と身体を洗う
⑤浴槽へ入る
⑥シャワーでかるく流して出る
⑦着替える
こんな感じ。
だいたい10分後の確認は④か⑤の時に来ます。
まず脱衣所の外から声をかけて、返事がないと脱衣所に入ってきます。
そして浴室のドアの外から『大丈夫ですか〜?』と声をかけられます。
さて、この声かけがきてからが勝負です。
この10分後にまた声かけにくるのでその時までに着替えを終えていないと裸ではちあわせがおきます。
急いで浴槽に入って数分で出ます。
そして⑥⑦をこなします。
急ぐと言ってもとくに浴室を歩くのはつたって超ゆっくりしかできないので他人からしたら急いでいるのは多分わからないでしょう。
だいたい着替えを終えて髪をふいたりタオルをたたんだりしていると、20分後の声かけがきます。
先ほどと同じで脱衣所の外から声をかけられます。
今度は脱衣所にいるのでそこで返事ができます。
中に入られる事もありますが、すでき着替えも済んでるので問題なしというわけです。
30分の入浴はこんな感じで結構忙しかったです。
病院食
患者さんから『味付けが薄い』『味がしない』なんて聞いてたらどんなんだろうと思っていたけど聞いてたよりは悪くなかったです。
私の住む愛知県はわりと濃い味の文化なので濃い味付けを好む人が多いけど私はどちらかと言えば薄味のが好きだった事もあり意外と気にならなりませんでした。
常食だったからってのもあったかもしれませんね。
腎臓食とか減塩だときつかったのかも…。
しかしカロリーを米飯で補ってるのかなぁ…という感じで米が多くておかず少なめ。
おかずには冷えないようにかやたらあんかけがかかっている。
(嚥下食ではないので調理法として)
コスト面から同じ食材をまとめて調達することが多いらしく同じ野菜が続く時が多いです。
でも1日数百円で食べられるんだから十分だと思います。
1食ではなく1日数百円なんて破格です。
たまにおかずをAかBか選べる日があってそれが入院中のささやかな楽しみでした。
患者さんかがよく言ってた『ご飯くらいしか楽しみないからね』って言うのは本当でした。
続く
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