雨上がり 荒ぶる庭
昨夜の福岡地方は激しい雨。
滝行の如くの雨を受けた植物達は皆、これから暑くしてやるからね!的様相の太陽に打ち勝つ強さを身につけたと思われ、雨よありがとう。
しかし!雨上がりの庭というのはどうしてこうも荒れるのだろうか?花壇の矢車草は雨で倒され、薔薇は散り、蔓性植物は天に届けとその手を伸ばしている。
どこからか飛んできた種は自由に着地し、発芽した芽の奥に、雨粒に包まれた蕾が顔を出しているとなれば、もうそれを排除する事は不可能。
更紗空木も「いつの間に?」と思わず声が出る程に新芽が伸び、一夜の内に成長を遂げている。
庭に魔法がかけられたのだな。
主が眠っている間の短い時が、庭での時間と異なっている。
それぞれの物差しで刻まれる時を
庭と同じく感じた朝。
伸びたり縮んだり
閉じ込められているわけではないけれど、
その中に生きてるのは確か。感じてるのは確か。
庭師見習いの私は師匠に教えを乞う。
雨に
風に
太陽に
植物に
虫たちに
鳥たちに
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