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眠れない夜は、とにかく書き出してみる

不安を飼い慣らすことは難しい。僕の意思に反して、どんどんと成長してしまう。成長というと聞こえが良いかもしれないが、実際は不安が身体中に寄生して、蝕んでいくような感じだ。こうなるとどうすることもできない。
そういう不安の触手のようなものを駆除する薬があれば良いのだけれど、残念ながらそういうものはない。
それに対抗するためには、不安を一度頭の中から取り出す作業をすることだ。
自分自身に語りかけてみる。
——今、どうして気分が落ち込んでいるの?
頑張り過ぎた反動で、何もする気が起きない。苦しい。
——頑張ったんだったらそれを褒めてあげればいいんじゃない?
まあ、そうなんだけど、頑張ったと言ってもただの趣味だし、仕事に支障が出たらまずいでしょ。
——まあ、仕事のことはいったん置いとおいて、まずは文フリで頒布する新作が書けたという事実を認めてあげようよ。しかも、今回は、装丁にも結構こだわったし、見た目で買ってくれる人もいるかもしれないよ。
そうだといいな。目に優しい緑を基調としたから、読まなくても本棚に置いておくだけで効果があるかもしれない。読み物としては、大体8万字で220ページだから、前回の冊子の2倍の量を書いたから、読むのが好きな人にも満足してもらえると思う。
さて、あしたからどうする?
そうだな、いったん文フリのことは忘れて、今までに積み上げた習慣を取り戻したいかな。
——例えば?
隙間時間の読書とか、5分のピアノ練習とか、英単語とかかな。
ピアノ以外は電車でできそうだね。
そうだね。ということは、家に帰ったらとりあえずピアノをちょっとだけ弾けば何とかなるかもしれない。あ、もちろん日記は書くよ。これは四月から続けてきた大切な習慣だから。
——改めて聞くけど、今不安なことはある?
そりゃあるさ。でも仕事はもう仕事に行けばそれでよしとしているし、習慣が乱れなければ自分自身を保てそうな気がするよ。
——これからやってみたいことはある?
うーん、まだ何も考えられないけれど、読書についての本を書いてみたいと思っている。読書とか、ちょっとおもろいエッセイとかはまあまあ良いものが書けるんじゃないかと思っているよ。
あとは、ファンを獲得したいなと思っている。応援してくれる人がもしいるとすれば、頑張れそうな気がする。
——どうやってファンを獲得するの?
それはもう毎日書き続けるしかないんじゃないかな。僕が提供できることは本当に小さな世界かもしれないけれど、そのお小さな世界を気に入ってもらえるように努力したいと思っている。
——誰かとコラボ(共著)とかはどう?
他の人のレベルが高過ぎて、まだまだおこがましいよ。声をかけてみれば賛同してくれる人はいるのだろうか。どちらにせよまだまだ弱小だから待っていてもこないとは思っている。
——何を書きたいの?
やはり僕の得意、といってもそこまでではないかもしれないけれど、日常に潜む可笑しさを掬い取ることだと思っている。
エッセイは今まで色々書いてきたけど、まだまだかけそうな気がしている。
——紀行文とかはどう?
僕の旅行って、観光地には行かないし、写真もあんまり撮らないし、喫茶店に行って、本を買って、本を読んでいるだけなんだけど、それでも旅行と言えるのだろうか。それで良いのなら書けるかもしれない。
——TOEIC宣言からちょうど1ヶ月がたちましたよ。
うう、みんな忘れていることを掘り返さなくても。でも1ヶ月勉強したのだから、1ヶ月分の成果はきっと出ていると思う。最近は休みと文フリを言い訳にサボっていたけど、なんやかんや新しいことを学ぶことは楽しいので何とかなると思っている。とにかく受験さえすれば今回の目標は達成される、ということにしておくよ。
——夜眠れないね。
うん。相変わらず。でもこうやって書いていると少しずつ心が落ち着いているような気がしている。今日はもう遅いけれど、(僕からするとまだそんなに遅いと思わないけれど、)睡眠不足は身体に応えるので、何とか眠れる方法を模索したい。枕を変えてから少し良くなったとは思っている。あとは耳栓と蒸気でホットアイマスク。部屋は電気代はとりあえず置いておいて、冷房はつけ放しにしておこう。寒くなったら消せば良いのだから。
——明日の朝何食べる。
うーん。そりゃ卵かけ納豆ご飯と味噌汁だよ。あと青汁ね。
とりあえずこれ食べとけば何とかなると思っている。
——今週末の楽しみは?
そうだね、台風の影響があるかもしれないから家でまったり過ごすかな。
分厚い本たちがいまかいまかとソワソワしているし、早く読んであげないと。夢に化けて出てきて押しつぶされそうだ。
美味しいコーヒーを淹れよう。ピアノを弾こう。そしてたっぷりと本を読もう。あとは、こうやって何かを書いていれば気持ちが上手く紛れる。不安を取り除くというよりかは、結局のところ考える隙を与えない、寄生して、増殖するのを食い止めるみたいな感じなんだと思う。
——進行を遅らせる、末期医療的な感じだけど、根本的な解決はないの?
いや、多分ないと思うよ。あればとっくにみんなハッピー。
だから、進行を遅らせるための最善策を取る。もうそれに尽きる。
——そろそろ眠くなってきたんじゃない?
確かにそうかも。上手く眠れるといいな。本を読みながら寝落ちしちゃおう。

とまあ、こんな具合で毎日インサイド・ヘッドとのあつい議論をかわしております。リトルモリタは僕よりも数倍物事を俯瞰してみることができるし、賢いし、まあ良き相棒ということです。

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