「自信を持て」という言葉で自信はつくのか
こんにちは、森田由美子です。
ことのほか暑さが厳しい今年の夏、お疲れが出ていないでしょうか?
今月は、「自信」について書いています。
「自信を持て」という言葉をよく耳にしますが、自信はそんなに簡単に持てるものでしょうか?たとえば、声が小さいと「もっと自信を持って話して」と言われることがあるかもしれません。
先日も、ある上司が「部下に『もっと自信を持て』と言っても、『できません、無理です』と返されるんです」と話していました。
自信とは、特定のスキルや能力に対する確信や信頼感のことで、過去の成功体験や知識に基づいています。しかし、この「自信」は他者の評価や周囲の状況に影響されやすく、他に優れた人がいると、その自信が揺らぎやすくなります。
つまり、「自信を持て」という言葉が効果的に働くのは、成功体験があり、自分ができると確信している場合です。成功した経験や確かな知識がないと、「自信を持て」という言葉だけでは行動に結びつきにくいものです。それどころか、成功体験がないと思っている人にとっては、逆にプレッシャーになることもあります。
ですから、「自信を持て」と言うよりも、自信を持って話してもらいたい場合には、「もう少し大きな声で話してみて」や「前を向いて話してみよう」といった具体的なアドバイスをすることが大切です。
また、普段から部下がうまくできた時には、「大きな声で話せていたね」とか「とても落ち着いて見えたよ」など成功体験に繋がるフィードバックを与えることが重要です。
また、「自己肯定感」という言葉もあります。心理学者のモーリス・ローゼンバーグは、自己肯定感を「個人が自分自身を肯定的に評価する傾向」と定義しています。自己肯定感が高い人は、たとえ失敗しても、自分の価値が下がると感じにくく、他者を理解し、尊重する姿勢を持ちやすくなります。
日常的に自己肯定感を高めるための関わりをすることで、部下が安定して力を発揮できるようになります。
そこで、自己肯定感を高めるための具体的な方法を3つ紹介します。これは自分自身に対しても、部下や周りの人に対しても活用できるアプローチですので、ぜひ試してみてください。
さらに、自分の「強み」を意識することも、自己肯定感を高める助けになります。自分の強みを発揮したときや、成功したと感じたときに、その「よかった」を自分で認めることが重要です。これが積み重なることで、自己肯定感が高まります。さらに、周りの人の「よかった」を見つけて伝えることも、他者の自己肯定感を高める助けになります。
自信を持つには、過去の成功体験や自己肯定感が大切です。自信は他者から押し付けられるものではなく、小さな成功を積み重ねたり自分の強みを認識したりすることで育まれるものです。部下や周りの人には、具体的な行動を示したり、成功をたたえたりすることで、自信を高める手助けができます。そして、自己肯定感を高める取り組みが、自信を持つための土台となります。
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