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「ピーターリンチの株に勝つ」は、コメディー本では決してない

伝説のファンドマネージャーであるピーターリンチの書いた「ピーターリンチの株に勝つ」と言う本がある。これは、株をやっている人には有名で多くが読んでいると言われる本だが、自分も本気で株の勉強をしようと思い図書館で借りてきた。

有名な本だからきっと分厚くて、中身も専門的なことがたくさん書いてあって理解するには何週間もかかるかもと気合いを入れて借りに行ったが、実際の本はやや厚めではあるがけして分厚いものではなく、書き出しも重々しさはなく軽妙な感じで、いつ本題が始まるかと読み進めていたらあっという間に半分くらい読んでしまった。株の心得とか銘柄の選び方とか専門用語を交えて解説してあるのかと思っていたら、著者の経験話みたいのがユーモアを交えてさらさらっと軽快に続いていく。

よく読めば、銘柄の選び方みたいなことが書いてあるのだが、その軽快な語り口のためさらっと読み進めてしまう。最後の方で売り時買い時の話がありそこは少しじっくり読んだが、他はさらっと読めてしまうので大事なところを見逃した気になる。これはいかん、名著と言われるものから何も学んでいないじゃないかと、もう一度じっくり読み返そうとテーブルに置いておいた。

この本を株など興味もない女房殿が何を思ったか手に取り、数行読んでゲラゲラ笑い出した。株の本を読んで何が面白いんだと聞いたが、逆にこんな面白い本よく笑わないで読めるねと言われた。そして、面白いから自分も読むという。あの~、有名な株の本なんですけど。

確かに、ユーモアを交えたさらさらっと読める文章ではあるけど、そんなゲラゲラ笑うものじゃあないでしょと思ったが、本に対する姿勢が違うんだろうね。僕は本気で株の勉強をしようと真剣に読んでいるが、株など興味のない女房殿には面白い経験がユーモラスに書いてあるコメディー本という感じなんでしょうね。

結局、女房殿は最後まで笑い通しで読み、ああ面白かったとご満悦であった。僕も読み返したけど、やっぱりそんなにゲラゲラ笑うところは無かった。お時間とご興味のある方は、一度読んでみては如何でしょうか。


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