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【投資】本当にこれでコロナショックは終わるのか?過去の◯◯ショックから見えてきた株価戻りと反落の目安

みなさんこんにちは。テクニカルアナリストの森口です。

気がつけばもう5月も終盤に差し掛かり、かなり暖かく、かつ梅雨のようなジメジメした季節になってきました。

そのおかげなのか新型コロナウイルス感染者数も、近日は著しく減少が見られ、緊急事態宣言が解かれる県もでるなど、経済活動の再開が徐々に行われています。

そして、日本の株式市場も3月中旬につけた底値から半値戻しを達成し、もう2番底はないのではないか?との声まで聞こえるようになってきました。

本当にこのままもうショック的な動きは起こらないのでしょうか?

今日は、過去の◯◯ショックと呼ばれるもののと、
・直前の高値から最安値を付けるまでの期間
・値幅
・下落率
をあくまでも客観的にチャートで比較してみました。

そうすると、ある共通点のようなものが見えてきましたので、ぜひご覧ください。

※チャートツールによって多少値段の差が出ることもあるかと思いますので、概ねの値ということでご了承ください。

◇今日のYou Tube&Podcast

今日の記事を動画と音声でも配信しています。お好きなプラットフォームをご選択ください。

◇1、ITバブルの崩壊

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今日は、トレーディングビューを使ってチャートを表示しています。

高値 20,833円 2000年4月
安値 7,603円    2003年4月

価格差 13.230円
下落率 63.5%

2000年に崩壊したITバブルは、4月ごろから株価が下落。
底値をつけたのは、なんと約3年後の2003年4月。

2001年には同時多発テロなども起こったこともきっかけに経済が停滞し、非常に長い期間株価が下落し続けました。

◇2、サブプライムショック→リーマンショック

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高値 18,269円 2007年6月
安値 6,971円      2009年3月

価格差 11,298円
下落率 61.84%

2007年にサブプライムローン問題から、2008年のリーマン・ブラザーズ社の破綻による一連のショックでは、2年弱株価下落が続き、2番底をつけてトレンド転換が起こりました。

◇3、チャイナ・ショック

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高値 20,932円 2015年8月
安値 14,823円 2016年6月

価格差 6,100円
下落率 29.14%

中国経済の停滞に絡む様々な要因が引き起こしたチャイナ・ショックは、ブレグジットの国民総選挙時の急落まで下落が続き、約10ヶ月の下落期間となりました。

◇4、新型コロナショック

そして、今回のコロナショック

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高値 24,026円 (急落前の高値)2020年2月10日の週
安値 16,243円  2020年3月16日の週

価格差 7,783円
下落率 32.3%

このように見ると、今回のコロナショックについては、すでに値幅も下落率もチャイナ・ショックを超えていることがわかります。ただし、期間として非常に短く、1ヶ月強という期間です。期間で見たらまだ短すぎるということは過去の大きなショックからも言えるのではないでしょうか?

◇見えてみきた共通点

ここまで2000年以降の大きなショック的な株価の動きを確認してきましたが、このショックに共通的に言えることがあります。再びチャートをご覧ください。

ITバブル崩壊

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サブプライムローン問題からのリーマンショック

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チャイナ・ショック

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3つのショックで共通するのは、52週移動平均線と株価の関係です。

チャイナ・ショックだけ最初の戻りの時点でまだ移動平均線が上向きだったこともあり、一旦線の上まで株価が戻っていますが、その後に急落。

つまり、一旦の急落からの戻りの目安、急落のきっかけになるのが52週移動平均線であったことが言えるということです。

さらに、サブプライムショックや、チャイナ・ショックについては、一旦の急落からの半値戻し達成後に再度下落しているわけですので、半値戻しが安心材料であるわけではないということです。

そこでもう一度今のチャートを見ると、

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現在の価格から52週移動平均線までの価格は約1,150円
多少超えるかもしれませんが、ここまで戻ってもおかしくはない。
ただここからさらなる急落が起こってもおかしくはないということです。

これはおそらく、期間的にこの移動平均線まで戻るまでの時間が経過することによって、大きなショックの二次的な影響が浮き彫りになる可能性が高いのではないかと想像します。

今回のコロナショックでは、感染拡大が国内でも落ち着きつつあり、株価も戻り基調。特にマザーズ市場のような新興市場の戻りが鮮明となっていますが、まだまだ油断のできる期間ではなく、過去のチャートから学ぶのであれば、さらなる急落は起こるもの、と考えて立ち回る必要があるのではないかと考えています。

もちろん、そうならないことに越したことはないのですが、特に感染拡大による二次的な大きな悪材料はなにか?これを想定しておくことがリスク管理につながるのではないでしょうか?

◇最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます!
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