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指導現場に多い「ミス」の恐怖

スポーツに関わると当たり前ですが上手くいくこともあり上手くいかないこともあります。
それは全てにおいてそうなのだろうと思いますが
プレーにおいても同じこと。
自分が思うようなプレーを出来ることもあるし
思うように出来なかったことも多くあるでしょう。
それは、スポーツをするなら当たり前のことでとやかく言うものではないのではないか?
実際に高校生の活動に参加すると色んな指導者に出会います。

  1. ミスってダメなものなの?

  2. 指導で多い結果への追及

  3. 本当に大切なことって何だろう?

1、ミスってダメなものなの?

スポーツをしていればミスはつきものです。
それは誰もが思うところ。
でも、実際はミスは怒られる対象になり
学生たちを筆頭にミスを恐れ消極的になるシーンを多く見ることがありました。

ミスの定義は人によって異なるとは思いますが、ここでは
「自分が思うような望ましいプレー出来なかったこと」と簡単に定義しておきます。
例で言うと
・パスが通らなかった
・シュートを外した
・連携がうまくいかなかった
などがそうなります。

さて、当たり前ですが、試合をしていればパスが通る時も通らない時も存在します。
それは、学生はもちろんプレにおいても存在します。
スポーツをしていればどっちも当たり前にあることなのです。
しかし、指導者はそうではありません。
ミスをすると、声を荒げて注意します。
パスが通らないと・・・
「パスを正確蹴りなさい」「パスが強い・弱い」「取りやすいところに蹴りなさい」
ちょっとうまくいかなかったら
「何してるねん、ちゃんとやれ」とか。

そんなことを繰り返すと、どうなるか?
選手は萎縮して思うようなプレーをできなくなります。
言い換えると、怒られないようにプレーを始めます。
これでは、当たり前ですが100%の力を発揮出来ません。
コーチがいない、のんびり練習している時の方がうまく動ける体験ありませんか?
何かから逃れた時の人間と思いの外、良い動き出来るものです。
これが指導だからと言えばそうなのかもしれませんが
チームの流れがうまくいかない理由は意外と近くにあるかもしれません。

何かをやろうとすれば当たり前ですが、うまくいかないことも出てくることは事実。
何かに挑戦してうまくいかなかったのは事実でも
「こうしたらうまくいかないんだ」を体感出来る。
果たしてそれはミスと言えるのでしょうか?
ミスではないから、思い切って挑戦しよう!
そう思えるきっかけづくりを大人が出来れば良いですね!

2、指導で多い結果への追及

特にサッカーやバスケなど、流れがある競技においては
相手との兼ね合いもあれば、刻一刻と流れが変わるタイミングも存在する。
つまり起こることには要因が必ずあるのです。

先ほども少し書きましたが
結果に対して何かを言われることが非常に多い。
もちろん、結果は判断するのに一番わかりやすい指標なので
それがピックアップされることは不自然なことではありません。
ここで大事なのは、結果を捉えて上でなぜそれが起こったのか?
これを分析して、選手に落とし込めることが出来ているのか?
というところ。

結果は結果でしかありません。
それが生まれる前段階の流れがあり、その結果が生まれている。
つまり、結果を変えるにはそれ以前のものを変える必要が非常に多い。
パスが通らない1つにしても
・自分のポジショニング
・味方のポジショニング
・相手の位置
・ピッチの位置
・試合の流れ
・パス前後の動き などなど
数多くの要因が合わさって、結果が生まれます。
これをいかに早く分析して、選手と意見を合わせることでプレーの質は一気に変わるのでないかと感じています。

ミスをしたことは選手もわかってます。
でも、どうすればそれがなくなるかわからない選手は多い。
それは、実際に選手に聞いてみてわかったことです。
「なぜ?」を指導者と選手が意見を一致させること。
これが、結果を変えたい一歩になるのではないでしょうか?

3、本当に大切なことって何だろう?

学生競技に関わる中でいつも感じます。
多くの選手が思うように挑戦できていないこと。
もちろんチーム競技である以上、自己中心的に行うデメリットも存在するのも確かです。
それとは違い、思い切ってプレーを出来ていない。
何かを感じながら、何かを嫌に思いながらプレーしているのではないか?
そんなことを感じます。
あいにく、ほとんどの選手は指導者を選べません。
部活動であれば、顧問が年々変わることもあり急にチームが変わることもあり得ます。
中にはすごく良い先生もいればそうでない人もいる。

まだ20年も生きてない学生はわからないことも多いけど
そんな世代に、怒り続けて残るものは何なんだろうか?
アクションは起こしにくく
人の顔色を常に伺い
部活でも家でもあまり褒められず
自分に対する自信すらも失う
実際にこんな大人は多くいるのではないでしょうか?
楽しく始めたスポーツがいつの間にか
勝つことが全てになり
そして、大人が目指すことに学生が洗脳されてしまっている現実。
それが嫌になって、やめる選手が多いのもまた事実。

甘やかしましょう。
褒め続けよう。
ではなく、起こったことにしっかり向き合って
みんながやりたいことを実現するための手段を提供出来れば
100%じゃなくてもみてくれることは増えるのではないかと。
まだまだ未来ある学生世代。
もっと挑戦したいと思える経験を作ること。
そんなことを気づかせてあがれる大人でありましょうね。

お読みいただきありがとうございました。

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