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読書メモ

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2016年2月の記事一覧

古書店に居候する若者が、依頼されてある男が書いた五つのリドルストーリー(結末のない物語)を探していくうちに、20年以上前の未解決事件の真実に近づいていく話である。小説の中の小説である五つの物語も含めて緻密に構成されていてすばらしいと思った。

仏教思想のゼロポイント

 日本の大学院で仏教学を専攻し、その後ミャンマーで5年間上座部仏教の行学(実践と学問)を修してきたという筆者が、「ゴータマ・ブッダの仏教」とはどういうものか、特に解脱、涅槃とは何であるかを解説した本である。

 「ゴータマ・ブッダの仏教」を出発点としながらなぜ上座部仏教から大乗仏教の各派まで多くの多様性が生まれるのかの説明も説得力がある。

 仏教の入門書としていい本だと思った。

いままで読んだ佐々木譲氏の警察小説ははずれがない。この本も面白かった。