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シャム猫と私とキアゲハ-思い出は世代を超えて-💞

突然ですが、昨日チラッと
事前告知をしていました通り
本日のこちらの記事は
岸田 奈美さん「キナリ杯」
捧げる記事とにゃっております!

私が彼女の記事を知るきっかけを
下さったのはかなったさん
2つの記事でしたにゃ🐾

また、私がフォローさせて頂いてる
優まさるさんも素敵にゃ作品を
投函しておられて!!

楽しそう(≧◇≦)とにゃった
私は期日ギリギリの本日に
こちらの記事を投函させて頂く
運びとにゃりました🌸

ここ数日、私の「おもちゃ箱」企画に
沢山の想いを寄せて頂いていたので
今度は私も何か想いを寄せたいと思い
参加させて頂きたいと感じましたにゃ👒

内容としては
初夏にぴったりのちょっとした
不思議体験にゃお話と
にゃっております🦋

ちなみにこの体験をベースに
私は去年の今頃、絵本
描いていまして(〃艸〃)

そのイラストも一部
合わせてご紹介する事で
絵本チックに仕立てあげますにゃ🦋

なお、得意分野でもある
Excel画との合わせ技で
手書きの温かさと
電子のクリアさを
両方楽しんで頂ける
仕掛けににゃっております✨

良ければ、のんびり見てみて
下さいニャ☕

それでは、どうぞです

〇〇〇

ある夏の日、私は学校の帰り道に
家の近くの公園で一人ブランコに
乗っていた

いつも遊びに来るシャム猫が
今日は来ないなぁなんて
思いながら、空を見上げていた

その日の朝、私はお母さんと
喧嘩をしてしまって家に帰るのが
億劫だったのだ

平べったい雲の形が
所々でお城みたいに立派な
形に変わっていて

そろそろ夏なんだなぁ
なんて思っていた

その時、少し向こうの茂みから
声が聞こえた

にゃー
にゃにゃー

この鳴き声はいつもの猫のだ!

そう思った私は
すぐさまブランコから飛び降りて
猫の声のする方へ駆け寄った

<待ってたのよ!>みたいな目付きで
私を見つめてくる猫

顔と手足、そして尻尾が茶色い
シャム猫である

一見、黒いその瞳は
よく見ると深い蒼色を
していた

メスかオスかは分からなかったが
美しい顔立ちをしていたので
私は勝手にメスだと思っていた

「にゃー?」

私は猫に話しかけた
もちろん猫語で!である

傍から見れば奇怪な子供かも
知れないが、私の学校では当時
動物の鳴き声だけで会話をする
という謎の遊びが流行っていた

例えば、犬の役をする子は
終始ワンワン言うし
カエルの役をする子は
ずっとケロケロ言うのである

それで今日は犬さんがお父さんで
カエルさんがお母さんで
なんて、家族構成をつくり
いわゆる[ごっこ遊び]をしていた

今から思えば
何ともキメラチックで
複雑な組み合わせである

ま、大人のリアルとやらを
度外視した子供らしい発想
だったのかも知れない

その中で私の担当は娘役の猫であった

なので、その遊び時間になれば
お腹が空いていても「にゃ〜」と言い
嬉しいことがあれば「にゃん!」と
言っていたのである

不思議なのはコレで
お互いに意思疎通がある程度
取れていたことだ

ま、そんな遊びをしていたものだから
私にとって猫語は最早、自分の言語と
相違なく、実際に知り合いの猫
例えば今回なら、このシャム猫とも
猫語でちょっとした意思疎通は
可能となっていたのである

そんな訳で私はシャム猫に
「にゃー?」と問うたのであるが
彼女は私の瞳をじっと見つめたあと
茂みの中にほっそりと立つ木を
見上げていた

その木はまだ若い
メタセコイアだったのだが
猫が何をそんなに見上げているのか
疑問に思った私は
ゆっくりとしゃがんで彼女と同じ位の
視線になり再度その木を見上げてみた

するとそこには、三角の形をした
何かが木の幹に1つ
へばりついていたのである

「にゃー!」と思わず言った私に
シャム猫は<そうよ!それよ!>と
言わんばかりに再び私の目を
覗き込んできた

シャム猫が見つけた
三角の形をしたものの正体を
知るべく私は立ち上がり
間近に見つめてみた

少し干からびてはいるものの
青々とした何かが上下にゆっくり
躍動しているようにも見える

まるで呼吸でもしている
みたいだ

その様子を見て
私はとあるテレビ番組を
思い出す

それはサナギから蝶へと
羽化するドキュメンタリー番組
であった

そうだ!!あれに似ている!!
これはもしかしたら、蝶々かも
知れない!!

確か羽化するのに1週間ほど
かかるはずだから、明日から
毎日見に来よう!!

そう思った私は
ひとまず沈みかけた夕日に背中を向け
シャム猫に「にゃんにゃー」と
お別れの挨拶を済ませて
家に帰宅した

少し帰りが遅くなった私を
相変わらず母は叱っていたが
もう私の頭の中は今日見つけた
サナギのことでいっぱいだった

それからは毎日
学校の掃除を早めに終わらせて
例の公園に1人で駆けて行き
サナギを観察していた

最初の1日2日はあまり
変化が見られなかったが
3日目になるとサナギは少し
大きくなっていた


そして5日もする頃には
小指程のサイズだったサナギが
人差し指程の大きさになっていた

また色合いも青々としていたものから
干からびた茶色へと変化していた

そろそろ羽化しそうだな!!
どうせなら見届けたいなー!
でもお家に持って帰れないよね

そんな事をウジウジと考えてると
いつものシャム猫が足元に
擦り寄ってきた

尻尾を私のふくらはぎに
スリスリと擦りつけながら
にゃーんと鳴いていて

その声は<明日かもね!>なんて
言ってるように聞こえた

それは勘違いかも知れないけど
その日の私には彼女がそう
言ってくれている気がしたので
大人しく家に帰ることにした

そして、翌日の学校の放課後
私はルンルン気分で
メタセコイアの木まで全速力で
駆けていった

カバンにつけていた鈴が
急げ急げ!と言わんばかりに
チリンチリンと鳴っていて
私も心の中でウキウキしていた

息を切らせながら
メタセコイアの木まで辿り着くと
相変わらず先に待っていたシャム猫が
にゃーと鳴いてきたので
私もにゃっにゃーと返事をした

そうしてゆっくり木の幹に近付くと
サナギがちょうど割れる瞬間だった

カピカピになったサナギを
自分の頭で破って
ヨイショヨイショと木の幹を
登っていく蝶々

凄く大きな目が印象的で
ヒタヒタに濡れたその羽さえも
美しく見えた

暫くすると濡れていた羽が乾燥して
ゆっくりと自分の羽を確認する
ように蝶々はユラユラとその羽を
揺らしていた

黄色い羽の中に黒い複雑な模様が入り
所々に青や赤の模様がアクセント
として散らばっている

そう。この蝶々は
キアゲハだった

綺麗だなーと思っていると
シャム猫もそう思ったのか
にゃーん♪と鳴いていて
私も一緒ににゃーん♪と
鳴いていた

私たちの存在に気づいたのか
蝶々は先程まで止まっていた
木の幹を離れて

ふわりと舞い上がり
シャム猫の鼻付近で
小さい円を3回描いて
回っていた

その様子が何だか
キスをしているみたいで
見ていた私は少し恥ずかしいような
それでいて嬉しいような気持ちに
なっていた

すると今度は私の所に
蝶々がやって来て同じく3回
頭の上をクルクルと
回ってくれた

何だか私たちに
お礼でもしてくれている
みたいだった

私もシャム猫も2人して
にゃ〜ん♡と見惚れてる内に
蝶々はヒラヒラと飛び去って行った

※※※

そうして時は過ぎ
1年が経った頃

私は変わらずシャム猫と
にゃーにゃー言いながら
ブランコに乗っていた

ふと空を見上げて
あの蝶々は元気にしてるかな?
なんて思っていたら

どこからともなくヒラヒラと
飛んで来たではないか!!

にゃっ?!と
思わず驚いた私の近くで
シャム猫は特に動じることも無く
2人でキアゲハを見上げていた

フラっーとやってきて
またフラーっと去る

正しく蝶々らしい軽やかさで
私たちに挨拶をしてくれた
キアゲハは、この挨拶を
その後5年間続けてくれましたとさ〇

おしまいฅ^•ω•^ฅ

〇〇〇

と言う訳で
私の幼少期の頃の大切にゃ
思い出ですにゃー(〃艸〃)

私とシャム猫が見守った
キアゲハは不思議なことに
毎年フラーっと挨拶に来て
フラーっと風に乗って
どこかに行く

という事を5年間連続
してくれましたにゃ👒

私とシャム猫が会うのは
大概この公園なので
ちゃんと場所を覚えている
みたいで驚きましたにゃ🍬

と言うのも、
キアゲハの命は凡そ50日
一般的にされていますにゃ🍵
(リンク参照)

つまり毎年会いに来てくれていた
あのキアゲハ達は同じ生命体ではなく
私とシャム猫が見守ったあのキアゲハの
子孫である可能性が高いのです🌷

この経験を通して、私は( ´ノω`)コッソリ
こんにゃ仮説を持つようににゃりました☕️

それは

記憶は遺伝子に刻まれる

というものです🍯

もう少し言い換えるにゃら

想いは世代を超える

とも言えますにゃ🥂

例えば、は自分の生まれた
川を覚えていて熊に狙われる事を
覚悟しつつ必死にその川に戻り
次の命を何世代にも渡って
紡ごうとしますにゃ🍸
母川回帰というそうですにゃ👓)

蝶々も実はサナギの中で
その肉体は1度、解体されて
いますにゃ(゚o゚;;

そうして己の肉体を特殊にゃ
酵素で再構成して、羽を持つ美しい
蝶へと変態するのですっ🌹
(以下参照)

つまり、幼虫の時に持っていた
複数の足や長い体の皮膚・筋肉が
ドロドロに溶けて成虫の羽などの
栄養素変換されるのですにゃ👒

そして幼虫の頃から引き継いだ
栄養素、成虫のもと、神経細胞を使って
蝶へと進化するのですにゃ🦋
(上記動画より一部引用)

少し話が逸れますが
むかし、読んだ小説に
ダレン・シャンという本が
ありましたにゃ〜

1冊あたり320ページと分厚く
シリーズも外伝を含むと13巻まで
あるという、とてつもない分量の
本で、内容としては吸血鬼もの
なのですけど、読み応えが
抜群でしたにゃ📖📕
Wikipedia先生より)

他の子達がハリポタの映画に
ハマっていた中、私は当時まだ
映像化されていなかった
このダレン・シャンの小説が
とても好きでしたにゃー(〃艸〃)

表紙の摩訶不思議にゃ世界観に
キット惹きつけられて
いたのですにゃ🦇

その小説の中に
こんなお話があるのです🍁

変なサーカスを見に行ったせいで
半ば強制的にヴァンパイアに
させられてしまった主人公ダレンが
その喉の乾きを癒すべく
大切な友達の血を1滴残らず吸い取って
しまうのです。
その影響で、それまでダレンは
彼自身が出来ず親友が出来ていたことが
出来るようににゃりました〇
それはまるで友人の遺してくれた
プレゼントのようでもありました🐾

この流れを読んでいた時に
血液の中に含まれるであろう
遺伝子の凄さを私は
ファンタジーの世界とはいえ感じていて

そんな中で経験したこの
キアゲハとの出会いでしたので
尚更、強くこの仮説
つまり「想いは世代を超える」
という仮説を信じるように
にゃりました👒

私の創っている作品も
もし誰かの何かに役立って
それが次の世代に移れば
とてもとても嬉しいですにゃん(/ω\)

なんて大それたことを
時々考えてしまう
小さなkonekoのお話を
最後まで読んで下さり
有難うございますにゃー🍹

日常と非日常を放浪し、その節々で見つけた一場面や思いをお伝えします♪♪ そんな旅するkonekoを支えて貰えたなら幸せです🌈🐈 闇深ければ、光もまた強し!がモットーです〇