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HSP〜昔と今〜

昨今徐々に広まりつつある「HSP」。私がこの言葉に出会ったのはちょうど3年前に遡る。今回は、表現できなくて何となくもやもやとしていた想いを言葉で表現された事によって、変わった自分の行動や環境の大切さをお話していきます。


HSPとは。

この記事に辿り着かれた方の中には、最近知って調べている方やすでに色々な記事を読まれて「わかるわかる!」と共感し深く知見を得ている方もいらっしゃるかもしれません。私自身、自分を知っていくことって楽しくて、調べ始めたらあっという間に時間が過ぎています。HSPの気質あるあるのひとつでもあるみたいですね。皆さんはいかがでしょうか?

今回テーマにしたhspとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称で、カナダやアメリカで臨床深層心理学を学ばれたエレイン・N・アーロン氏が定義づけた先天性の気質を表し、日本では「繊細さをもつ人」としてよく表現されています。

HSPを診断するツールはすでに存在していて、全48個の質問に答えると自分の気質の強さを知る事ができます。

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ちなみに私も久しぶりに受け直してみましたが、127点でした!いつ受けても120〜130点を行き来している感じです。

DOESから見える日常の生活。

エイレン・N・アーロン氏はHSPの特徴を「DOES」という4つの言葉で定義づけしています。

D 「深く考える・処理する(Depth of processing)」
→ex.少しの情報から全体やその先に起こることを想像する力があったり、雑談よりも哲学や人生についてなどに関心が強い。
O 「過剰な刺激を受けやすい(Overstimulation)」
→ex.ひとりの時間が必要(大勢の場は疲れやすい)、芸術や音楽によく感動する、見られていると感じると集中できない
E 「感情の反応が強く共感もしやすい(Emotional response and empathy)」
→ex.他人の機嫌に振り回されがち、周りのモチベーションが高いと頑張れるし低いと作業効率が落ちたりする
S 「些細な刺激を察知する(Sensitivity to subtleties)」
→ex.感受性が豊かであること、五感(視覚・触感・味覚・聴覚・嗅覚)が鋭く働いている状態。

《日常》に置き換えてみると、コンビニでパンを買う一つでも、棚を見た瞬間から「甘い系か塩系?菓子パンよりサンドウィッチの方が野菜がたくさん入ってて健康に良さそう・・・ん、ちょっと待てよ、発色剤入ってるなぁ。・・よし、ここは食パンにしよう。6枚切りが良いけどカロリー考えたら8枚ぎりか。いや食べ応えあるかな、、上に乗せるものも保存料とか無い方が安心やな。どれどれ…うーん甘いのは全滅か。。」こんな風にベストな答えを導きたいという想いが強過ぎ(D)て、彼此15分店内を行ったり来たりぐるぐる。徒歩1分のコンビニからやっと帰ってきた私の手には、ツナ缶。(具材に使える!保存料なしで安心だ!と思って買った)それを見た夫はどうしてそうなった、と心底思っただろう...

《職場》だと、前職で行われる月次表彰の場で司会をした時、期待に応えてちゃんと仕切らなくてはと自ら設定した責任感をよいしょ(O)し苦しむ。仕事辞めたい〜と呟く同僚の話を聞きたくなくて(自分の考えに少しでも影響するとなんとなく感じていたし、そうなることが当時は怖かった(E)のだと思います)聞こえないふりをしたり時々集中したいと思って静かな離れた席に移動して仕事をしたりしてました。月末の飲み会は大の苦手でいつも月末が近づくと疲弊しやすかったりしました  (騒がしい環境(S)やどんどん会話のボールが移り変わりする環境(S)に疲れやすい。個別でゆっくり話すのは好き)。

HSPの気質を知ることで、周りと比べて生きづらいと感じていた部分が可視化されて、幾分楽になったこと、未来に向かって何かを決める時に意思を持って選択しやすくなりました。

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前進の兆し。

意思を持って選択しやすく、もっと表現を変えると「自分の気持ちを一番に考える癖がついた」ことで「直感で良いと思うものはやってみるし、違うと思ったら一旦距離を開けよう。」
「決断して行動したことは、どんな事でも前進の兆しである。」そう考えるようにしていきました。

私自身が大阪から東京へ転居しようと決意したことも、このHSPの気質を知ったことがきっかけになります。

≪昔の自分≫「周りのイメージするような自分でいなくては、がっかりさせてしまう!(と勝手に設定し責任を抱えもがく)」実際にリクルートへは20代の初めに入社したことから、「若くて勢いあってガンガン走ってる人」という他者からのブランディングが固定化されてしまっていた事に対して歳を重ねる毎に随分苦しみました。(特に「自分の人生史」を当たり前のように共有する自己開示に積極的な職場環境だったのでより感じやすかったのかもしれません。)

≪HSPを自覚した自分≫30代手前で「繊細で職人気質な人である(わいわい意見を出し合うよりもまずはじっくり考える時間が欲しい等…)」と気がついた事で、これまでの自分とのギャップをハッキリと自覚しました。そこで私がとった行動は、「今いる人間関係のイメージを変えにいくより、もっと早く今の自分を大事に出来る環境づくりを0から行いたい。」でした。決意してからは、1年と経たないうちに東京での新生活が始まり縛りの無い土壌を開墾する毎日をのびのび楽しんでいます。

最後に。環境の大切さについて

自分を置く環境も様々な捉え方がありますが、
「誰と過ごしている時の自分が好きか。」私はこの言葉に尽きるのではないかと思います。
自分じゃない何者かになりたいと思っていた20代前半は、堂々と我が道を進んでいく友人や同僚を見てああなれたらいいな〜って憧れていました。でも実際は無理して演じた自分で過ごしているとめっちゃ疲れるんですよね。。年々、京都のお寺で庭をぼーっと見つめたり、誰とも会わない日を無意識に作るようになっていってました。
ー「気がついた“今”から変わることができる」HSPを自覚化した今は、自分の感受性の高さや深く考える癖もまるっと全て自分らしくて大切にしたいと思えるようになりました。以降、静かでひとりの時間も必要な私とも一緒に過ごせる夫に出会い、昔は毎週末予定を詰めていたのに上京後は月の4分の3はゆっくりと絵を描いたり本を読んだり静かな世界で過ごすようになりました。会いたいと思う友人の傾向も変わり直感を大切に選択するようになりました。

今回は、HSPと出会い昔と今でどんな風に変わっていったのかについてお話しました。

少し長くなりましたが、少しでも誰かの何かのきっかけになれば嬉しいです。


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