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とにかく撮る、で写真は上達するのか


今は、プロのカメラマンでなくとも

当たり前のように、写真を撮る習慣がある。

スマホでもミラーレスでもフィルムでも。

そうやって、撮っていると


あれ?私の写真イマイチだな…。って思うことがある。


”上手になりたい”

そう思うのは、自然なことで


その上達を促す方のひとつに

”とにかく撮る”がある。


私の感覚としては

これは、正しくもあり、間違いでもある。

もう、10年以上、一眼レフで撮り続けた私の実感からすると

もう少し、この言葉に補足が必要だと思う。


”とにかく撮る”で達成できるのは70点までの写真。

80点を突破する写真を目指すなら

この方法では、突破できない。


写真に点数をつける時点で

私的には、タブーなことだけど

分かりやすくするために、数字にしてみた。

ちなみに、100点満点ねw


100点の写真とは

撮った自分が感動し、鑑賞する人にもそれを伝えられる写真とする。



はるの虹3

毎日撮る

たくさん撮る

何でもいいから、撮ってみる


これで、身につくものは大いにある。

苦にならないのであれば、続けたらいいし

楽しいなら、この方法でいいと思う。


きっと、試行錯誤して自分で発見していくのが

得意な人向けだと思う。


ただ、私は、そうでなかった。

だから、上達はある程度のところでストップし

苦痛になってしまった。


枚数を撮ることで


カメラの仕組み

基本操作

被写体をフレームに収める

ピントを合わせる

アングルの工夫


私は、このあたりが身についた。


周りからも、写真は褒められるし

どうやって撮るのか、聞かれたりするくらいだった。


でも、ある時から

写真がつまらなくなってきて

だんだん撮らなくなっていった。


何故だろう。


写真が上達するにつれ、自分の目も肥えてくる。

カメラを買った当初は、一眼レフのボケや繊細な描写に感動したが

それは、カメラやレンズの性能であって

私の腕は、そこそこの70点のまま。


どうして、撮れないのか。


初めは、カメラやレンズのせいにした。

だから、美容室へ行くお金をケチっていいカメラに回し

洋服を買わずに、いいレンズを買うためのお金に回し

ようやく手に入れた。



その結果…

やっぱり、そこそこのままだった!!!

これは、衝撃だった。

そう、私は80点を突破する写真の撮り方を知らないということに

ようやく気付いたわけだ。


かさ2-3

80点を突破するには

”枚数をとにかく撮る”

より、”一枚づつ丁寧に仕上げる”

が効果的だ。

”丁寧に撮る”  とは

撮る前から、始まっている。


むやみにシャッターを押さない。

ファインダーを覗かない。

連写しない。


よく被写体を観察し

撮る前に写真のタイトルがつけられるくらい

自分の感性に深くアクセスする。


例えばコスモスを撮ろうとした時

コスモスの何を撮りたいのかを自分にぶつける。


花びらの透けるような感じなのか

太陽のような元気な色なのか

大輪の力強さなのか…

もしくは、小さな花の生命力なのか。


細かく、より具体的に言葉にする。

構図が決まってから、カメラを構える。

決して、ファインダーを覗いてから(裏の液晶を見ながら)

何を撮るのか決めるのでは

上達には、結び付かない。


撮る前に、することがたくさんあったのだ。

ハートを持つ小人

カメラの性能に頼りたくなるほど

最近のカメラは、素晴らしい。

だからこそ、尚

撮影者の”意図”が写真に写されているか

が、重要になってくる。


もし、上達を目指すのであれば


枚数を撮ることを目標にするのではなく

自分の感動が写真に表現できているかを

じっくり見てみるのが、おすすめだ。


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