【後編】はじめまして、しのこです~デザイナーさんと呼ばれて~
ちょくちょくデザインに関して思った事を発信しておりますが、自分の歴史の振り返りも兼ねて。
改めまして、
会社員デザイナー10年、フリーランス3年目のしのこです。Webデザイナー・プランナーをしています。
ShIn-Designという屋号で3年ほど、個人事業主として活動しています。
Xではデザインに関する思うことや、大好きなラーメンを筆頭に食べ物のことを語ります。飲むのも大好きです。
Instagramではこっそり制作実績やイラストなど、主に制作物を中心にアップしています。日常をなんとなく綴ったリールなんかも作ってますよ(停滞してるのはヒミツだよ)
前編はこちらから!よければ読んでね〜。
Web制作会社〜無限地獄〜編
新卒でわたしは都内のWeb制作会社に入社します。
初めての仕事は、2016年にまさかの横スクロールサイトの実装。
しかもIE6対応でした。
ピンときた方はおそらく色んな意味で同年代かと思われますが、まぁ新卒の女児に任せる初案件ではなかったなと改めて思ってます。
後にIE6はサービス終了。
歓喜したクリエイターはIE6の墓をサイトに飾ったことは今でも記憶に新しいです。
ただ調べていたらIE自体は2022年にようやっと終了していたようで、リアルにお墓が建てられていました。永遠に眠れ、IE。
まだ色々あった
まだまだ伝説は続きます。
ひたすらメルマガ用の画像(ガラケー向け)の制作
実は隣にずっと先輩がおりまして、1ピクセルずれただけでも怒られていました。ガイドってすごく大切なんですよ。
延々と続く自動車の画像修正
自動車の360度ビューをなんと1枚1枚画像を書き出して生成。
朝6時に男性ディレクターにすっぴん寝起きのすごい顔を見られつつも作業。
化粧品のLPを作りながらレスラーの画像調整
化粧水のボトルとレスラーのシャドウのつけかた、実はフォトショのブラシでいい感じに調整していたんです。知ってた?
コンペに出すも普通に落選
通常業務を行いながらも社外コンペに参加。時間が足らずここでも残業と深夜作業をしてました。
今考えるとひねりも面白みもなかったから、まぁ仕方ないよななんて俯瞰して思い出し気味。
制作しつつも運用案件のディレクション
今考えると初めてのディレクションでした。スケジュール管理から日々の担当者とのやり取り、そしてクリエイティブの制作等々、いろんな頭を使って日々作業していたのでいい経験です。
採用サイトの制作における撮影アシスタント、サブディレクション
レフ板もって一生懸命走り回ってました。あと身長低いのに背景の白い布を腕上げて持ってた。
深夜のコーディング作業でまさかの<ul><div></div></ul>
<li>はどこにいっちゃったの?
朝7時に先輩に見せたところ、すごく優しく怒られて帰らされました。
今思い出しても普通に身震いします。
と、トピックが尽きないのでこの辺で。
インハウスデザイナーに転職〜社会勉強やり直し編〜
紆余曲折あり制作会社を退社。
本当に良くも悪くもいろんなことを経験し、ここは一旦離れてもいいなと思えたのですが、次の転職はどうするか?と考えます。
ここで興味があったのが
「作ったページがどんな利益を生み出すのか?」でした。
まだまだ作ることも大好きでしたが、運用案件を担当させてもらってから「Webページを実際に販促ツールとして使用する」方との話の中で、かわいいかっこいいものを作れるだけでは成長はないのかもしれない。
なんとなく、「作れるだけのデザイナーにはどんどん価値がなくなるのかもしれない」と感じたので、インハウスデザイナーとして働き始めます。
ただ正直2社ほど経験しましたが、まとめとしては
「人の意見をまとめる能力があるデザイナーは苦労する」
ということでした。
様々なWebリテラシーの社員に対し、とにかくわかりやすく噛み砕きながらサーバーやドメインのことを説明したり。
要望をまとめつつも説明しつつ、進行や制作も進める。今考えると割とハードなことです。
そして実際、一般企業に入ればデザイナーの肩身なんて狭いもので、デザイナーファーストと扱ってくれるのも制作会社だけなのかも、と感じるように。なかなかうまくいかない時期もありました。
ただその分、「一緒にモノをクリエイトしていく」感覚は新しかったです。
また、このときにCTRやCVR,UUなどの専門用語も勉強します。
あとLPを作るうえでは薬機法(当時は薬事法)も頭に入れ始めました。
広告を作るって本当に大変なんだなと、あれほど思った経験はないかもしれません。
ただ自身でライティングもさせてもらえたり、時にはお電話による顧客対応や取材としてお客様の元に伺ったりもしました。
その時に「ホームページを見てどう感じましたか?」と訪ねたことがありましたが、「あまり見ていない」「迷わず買えた」など、見た目のこと以上に機能面やわかりやすさ、情報の豊かさが大事なんだなとも学べました。
そして、制作会社では学べなかった「一般的な社会での立ち振舞」をめちゃくちゃ知ることとなります。いやー、今更ながら、素直にやばかったですね!
でもこの経験がなかったら、フリーランスは間違いなく選べていませんでした。
どちらの世界も経験してみて
どちらに良し悪しがあるわけではないですが、「不正解」はどちらにもありました。見た目だけをとってはいけないけれども、正確にコンテンツを理解してもらうだけが表現方法ではありません。
どちらにもユーザーがおり、ユーザー属性によって
伝わりやすい情報を描画する表現方法として
「世界観」「文字」「イラスト」「写真」がある。
そしてそれは、やはりユーザーを知らなければ選択を間違ってしまい、結果的に「不正解」のクリエイティブを産んでしまう。
デザインに「正解」はないけれど「不正解」はある
わたしは両方の世界を知って、改めてこの言葉について考えるようになりました。
会社員デザイナー10年目、フリーランスを決意。
30歳になった直後に「あ、社会人10年目や…」と気づくわたし。
色んな経験をしながら立ち回りや役職もかわり、いよいよ上層部への足がかりが始まろうとしていました。
当時はECサイトのリニューアルの最高責任者をやらせてもらっていたり。
「デザイナーでありたい」
ここで改めて「自分は何者でありたいのか」と自身に問います。
長い間考えつつもこの時知り合った方とのきっかけもあり、
「誰かの縁の下の力持ちであるデザイナーでありたい、デザイナーと名乗りたい」と強く思い直すことになります。
フリーランスになることに抵抗はありました。
また、デザイナーと名乗りたいのなら別の会社に転職すればよかったかもしれません。
でも
「まぁ死んじゃうわけじゃないし、一度くらいやってみよう。ダメならダメで、しゃーないや」
こんなマインドで、2021年に「Shin-Design」を立ち上げました。
ただまさか、このタイミングでWebスクールが乱立し、有象無象のフリーランスが爆増していたなんてことはつゆ知らず。
ここからまた色々と苦労しつつも、現在があります。
と、簡単ではありますが人生を振り返ってみました。
フリーランスになってから自分の考え方ががらりと変わったので、また記録がてら記していければと思案中です。
それでは今回はこの辺で!
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