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英文解釈はいらない!

 英文を読む時、英語教師は主語を訳したら後は後ろから日本語にしなさいと指導します。いわゆる返り読みです。

 この時生徒はまず英文全体を読み、文法事項を確認し主語を訳した後、文末から文頭に向かって日本語に置き換えて行きます。いわゆる文法訳語方式です。

 例えば、次のような長い英文を読んでみましょう。

 This would be particularly useful for patients whose livers have been damaged due to drug side-effects, or through surgery to remove cancers that have spread to the liver, and where there is insufficient functioning liver remaining.

 これを返り読みで読むと

 「これは、薬の副作用や肝臓に転移した癌を除去する手術によってその肝臓が損傷を受け、不十分な肝臓の機能しか残っていない患者にはとりわけ有益だろう。」

 主語を訳した後、何処から日本語に置き換えたら良いのかしばし考えなければなりませんが文頭から日本語にして行けば考える時間は必要ないし、文構造が掴みやすくなります。

 これをスラッシュ読みします。

 This would be particularly useful for patients /whose livers have been
damaged due to drug side-effects, /or through surgery to remove cancers
/that have spread to the liver,/ and where there is insufficient functioning liver
remaining.

 「これは、とりわけ患者に有益だろう、彼らの肝臓は損傷を受けている、薬の副作用あるいは癌を除去する手術によって、癌は肝臓に転移し、そこには不十分な肝臓の機能しか残っていない。」

 このように文頭から順に読み下せば意味は分かるし文構造が明確に把握できます。英文解釈をする必要もありません。

 元々、文法訳語方式というのは戦後GHQによって推奨された英文の読み方です。文構造が掴み難く時間が掛かる読み方です。英語のプロは英語教師以外誰もこのような読み方はしません。

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