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読書記録

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今まで読んだ本、おすすめしたい本の記録です
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#本

読書記録79 2024年5月の本まとめ

古典を読みたい!の宣言通り、今月はかなり古典、の入門編を読んだ月です。 まだまだ原著には辿り着けないので、6月こそ挑戦。 1.『私たちの想像力は資本主義を超えるか』(2023)大澤真幸 フラヌール書店でつい買った。一瞬売りに出そうと思ったが、読み切ってよかった。 『おそ松くん』『おそ松さん』から、ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が紐解かれ、「ベルーフ」の概念について学べる。 『君の名は。』から、恋愛の描かれ方や都市と地方の考え方、共同体の概念が読

読書記録78 2024年4月の本まとめ

一昨日、不忍ブックストリートの一箱古本市に行ってきました。だるまもいつか出店してみたい。 1.『いちばんすきな花シナリオブック完全版<下>』(2023)生方美久 一気に5話分読んでしまった。脚本を読むとドラマの映像がよみがえる。 2.『小さいノート活用術』(2020)髙橋拓也 再読。読んで忘れていたフォーマット(逆算タスク)で研究発表までの計画を立てることができた。計画を立てなかったらずるずると何もやらずに時間だけが過ぎていくので危なかった。一回目に読んだ時に小さいノ

読書記録77 2024年3月の本まとめ

新年度が始まりました。大学院2年生、大学院も折り返しで震えております。 先月読んだ本を紹介します。 1.シャーロック・ホームズの凱旋(2024)森見登美彦 待望の新作。 森見登美彦自身がスランプに陥ったのをワトソンとホームズに仮託している入れ子構造。ヴィクトリア朝京都と「ロンドン」も天地あべこべになっていて、『熱帯』『四畳半』を思わせる森見登美彦お得意のパラレルワールド。創り上げた「ロンドン」から抜け出して戻ってきた「ヴィクトリア朝京都」もまた創作であり、さらにそれを読

読書記録72 11月の本まとめ

11月は旅行や出張が多く、刺激が多い月でした。 読んだ本は少なめですが、充実した1ヶ月でした。 今年もあと1ヶ月にしては暖かい日々ですが、変わらず本を読んでいきます! 1. 『みちこさん英語をやりなおす』(2014)益田ミリ 最近英語の勉強をやり直していて、形容詞とか副詞とか何も考えず「とりあえずそういうこと」って思ってスルーしてたことに気がついた。丁寧に勉強するのもいいなあと思ってきた。そんな時に、色々つまずいてたくさんの疑問を持つみちこさんの本を読んでまさに同じよう

読書記録67 2023年7月の本まとめ

2023年もあと4ヶ月ということが信じられない今日この頃。 レポートに、研究発表に、就活に忙しい7月がやっっっと終わりました。 今月はあまり本が読めなかったけれど、いい本ばかりでした。 1. 『日々臆測』(2022)ヨシタケシンスケ ヨシタケシンスケの新しい本。日常の風景から「もしかしてこういう背景?もしかしてこうなっちゃう?」を臆測していてついつい笑ってしまう。何事も意味を考えてしまう私には「わかるわかる」と思うことが多かった。それを捉えてイラストにする力がすごいなと

読書記録65 2023年6月の本まとめ

天気に左右され気持ちが沈んだり高まったり忙しい6月。 読んだ本にもその右往左往の感じが現れていて、振り返ってちょっと笑ってしまった。 後半は元気になったのがよく分かる。 1.『あの日、選ばれなかった君へ』(2023)阿部広太郎 Twitterで流れていて気になった本。幼少期から現在まで、何かに「選ばれなかった」体験から学んだことを記している。電通に入社して人事部に配属されたが、コピーライターへの道を諦めきれず、何千通ものコピーを書き続けたり、すごいなと思う。自分だったら、

読書記録63 2023年5月の本まとめ

就活も研究も全部イヤイヤ期に入っています。 人生楽しみながら生きるって難しすぎないか。 1.『ある男』(2018)平野啓一郎 日本アカデミー賞そうなめで、母も面白かったと言っていたので気になって読んだ。 読み始めたら止まらず、夜中まで一気読み。社会問題を色々組み合わせ、それを物語に昇華させる技術がうまいと思った。(何を偉そうに) 2.『考える教室』(2019)若松英輔 titleでのイベントを書籍化したらしく、またもや好き同士が繋がる。ソクラテス(プラトン)、デカルト

読書記録62 2023年4月の本まとめ

新学期、新しい環境、当たり前のように混乱を極めています。 でもちょっぴり楽しいから良いとします。 読んだ本1.『不屈に生きるための名作文学講義』(2016)大岡玲 本から、著者の内面を見たり、同時代の他の作品との関連を述べたり、とにかく芋づる式の究極系。説明が分かりやすくて、本をただ読むだけで終わらないのがすごいと思った。 2.『三月の5日間』(2017)岡田利規 演劇の台本&説明の本。耳で聞くとそうでもない話し言葉が、セリフとして文字で書かれていると非常に内容理解が

読書記録61 2023年3月の本まとめ

大学生という身分が終わりました。卒業しました。 大学院生もなんとかやっていくためには、本が必要。 1.『グレゴワールと老書店主』(2021)マルク・ロジェ 藤田真利子訳。 翻訳文学特有のリズムで、読み終えるのに時間がかかった。 本の朗読あるいは音読をほとんどしないが、この本の影響で音読してみたら難しい内容も理解できた。目で読むのとは違う認知をしているのだろう。 2.『宙ごはん』(2022)町田そのこ 本屋大賞候補作③ 3年連続で選ばれていて、いずれも家族の話。登場人

読書記録60 2023年2月の本まとめ

2月はのんびり!と思っていたけれど、卒論発表やサークルの引退で大忙しでした。 図書館で借りる本を吟味できたのは良かったです。 読んだ本1.『きっとあの人は眠っているんだよ』(2017)穂村弘 穂村弘の読書日記。読みたくなった本がさまざま。 2.『ボーイミーツガールの極端なもの』(2015)山崎ナオコーラ 本を紹介する本で気になっていた本。 色んな恋愛な形があっていいよなと安心した。 サボテンの写真と説明が半透明の紙で挟まっている装丁が素敵。名久井直子さんってよくお見か

読書記録59 2023年1月の本まとめ

2023年も本に出逢います。 卒論の1ヶ月でした。提出できました。疲れました。大変疲れました。 あとは発表だけ。 1.『現実入門』(2009)穂村弘 今年一発目の本は、再読本。 仕掛けが分かってから読むと、ふむふむにやにや。 2.『短歌ください 明日でイエスは2010才篇』(2020)穂村弘 またもやほむほむ。古文の短歌は難しかったけれど、近代短歌面白いな。はっとする歌がぽつぽつ。 3.『はじめて考えるときのように』(2004)野矢茂樹 4.『N/A』(2022

2022年の本を振り返る元旦🌄

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 ほそぼそとnoteを続けていきたいと思っています。 昨年の本を振り返ります2022年もたくさんの本に出会いました。昨年は、再読した本が多かった気がします。 再読した本 17.『恋文の技術』(2011)森見登美彦 49.『四畳半神話大系』(2008)森見登美彦 50.『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』(2014)森見登美彦 68.『有頂天家族』(2010)森見登美彦 70.『水都 東京』(2020)陣内

読書記録58 12月の本まとめ

師走でごわす 卒論でごわす 1.『まちへのラブレター』(2012)乾久美子・山崎亮 住民参加って難しいな、どうしようかなと思っていた時に読んだ本。卒論に直接は関わらないかもしれないが、熱い志に勇気をもらった。 何はともあれ、往復書簡集が好き。 2.『無印良品の文房具。』(2018) 気が付けば身の回りのノート、収納ボックス、洋服は無印良品のものばかり。ついつい手が出るお値段と、活用のバリエーションにわくわくする。これを読んで、さっそく無印に行き来年のスケジュール手帖

読書記録57 11月の本まとめ

本が読めない日々が続いているが、本への愛は溢れている!卒論あと2ヶ月頑張って、好きなだけ読書できる日々を送るぞ 読んだ本1.『寝ながら学べる構造主義』(2002)内田樹 中学生か高校生のとき、一部が教科書に載っていた。絶対全部読んだ方が面白い。 有名な哲学者は、いろいろな本で引用されているので、筆者によってどんな紹介の仕方をしているのか、比較したくなった。デカルト、マルクス、フーコー、バルトなど。 2.『きみに贈る本』(2016)中村文則、佐川光晴、山崎ナオコーラ、窪美