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迷える贅沢

メニューの多いレストランでは中々注文できない。百均の掃除グッズを見ると、全部必要そうな気がして買う予定のなかったモノまで買ってしまう。久しぶりに図書館に行けば、貸出期限内に読めもしないのに何冊も借りてしまう。

選択肢が多いと自分に合ったモノを選べて幸せのような気がするけれど、一方で、選ぶことに時間がかかったり、あれもこれも手を出してしまう自分に嫌気がさしてしまう瞬間もあるはず。

さて、今日は「選択肢のお話」を。


つい先日、後輩の女の子から「やりたいことが多すぎて困っています。どうしたらいいですか」と相談を受けました。

この質問に対してというか、この課題に対しての僕なりの対処法はあったのですが、ここでそれをボリューミーに伝えても、後輩が納得いくかは微妙なところ。僕のやり方を真似したらいいよなんて「僕の正解」を押し付けたいわけでもなかったので、後輩の現状を俯瞰する作業を一緒にやってみました。

ーー やりたいことがいっぱいあると何に困る?

後輩:どこかで抱えきれなくなったり、自分の休む時間が減ったり、頭がパンパンになったり……。

ーー 確かに同時に抱え過ぎると、そうなっちゃうよね。逆にいいことはある?

後輩:楽しいです!(即答)

ーー いいね! ちなみに今色々やってること・やってきたことに共通項はあった? 例えば、どんなジャンルに興味を持ちやすいとか、どういう場面で心が動かされやすいかとか……。

後輩:ん〜、今はそういうのがまだ分からなくて……。

ーー 偏りなく色んなことに興味のアンテナが反応するんだね。でもそれは悪いことじゃないから大丈夫だよ。

後輩:もっとコントロールしないとですよね……。

ーー 自分がそうしたいと思ったのならそうしたらいいと思うよ。でも、今はどれも全部楽しいんだよね? それならもう少し流れに身を任せてもいいかもしれないよ。余白を持たせることの方が自分にとって優先度が高いと思えばその時調整してみたらいいさ。

後輩:なるほど

ーー 選択肢が少ない状態だと、自分が本当にやりたいことも明確にならないだろうし、「何かに絞らないと」っていう思考が、思ったよりも自分の首を締めることに繋がる可能性だってあるからね〜。

後輩:確かにそうですね。もう少し気楽に進んでみます!

ーー いつでも相談してね。定期的に今を見つめる時間つくろ〜!

ざっくりこんな会話を。


迷える=選べる

迷うとはつまり、自分の世界が広がりつつある状態にあるのだと僕は考えています。 数ある選択肢の中から、自分の世界に取り入れるものをゆっくり決めていければ、それでいいのではないでしょうか。

迷う自分に自信を失うこと、選べない自分に鬱陶しさを感じることがあるかもしれませんが、迷えるってきっと贅沢で幸せなことなんです。

そんな僕は、この記事を書く数分前、お昼ご飯はパンにするかご飯にするか迷っていました。さてさて、今日も明日も迷いながら選び定めながら、肩の力抜いて生きてゆきましょう。


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