動かないチームの原因と対策(後編)
前回説明したようにいろいろなパーツがありますが、その中でも発見がやっかいなものが矛盾を起こしているパーツです。「転職したいけど今の職場に残りたい。」というのは典型的な例です。「この職場居心地が良い」という実感に対して「転職しましょう」という本を読んだりするとパーツが生まれたりします。
矛盾パーツがやっかいな理由は行動を止めることにあります。矛盾パーツがある状態で行動をとってしまうと、どちらかを捨てることになるから動けないのです。
出てきましたね、パーツで動けなくなる現象。矛盾パーツだと話がわかりやすいので例示しましたが、パーツはほぼ全て行動を抑制します。船頭が複数いる船はその意見が矛盾のようにきれいに対立していなくても動きが鈍くなるのを想像するのは容易ですよね。
そして、これが人間だけのことではないのが興味深いのです。
チームのパーツ
チームも人間同様にパーツがあると行動が阻害されます。動かないチームの一つの正体です。最初の問題をみてみましょう。
「上層部の判断が遅い」 → 上司と部下でパーツ分裂
「誰それの進捗待ちが長い」 → メンバー間でパーツ分裂
「情報共有ができていない」 → メンバー間でパーツ分裂
「会議が長い」 → メンバー間でパーツ分裂
こんなことわかってたよ!と思うかもしれませんが、こうやってパーツに意識を集中して整理したことがあったでしょうか?断裂された溝ばかりみていませんでしたか?
パーツを統合しよう
パーツは統合してください。溝を埋めたり壁を取り壊したりするのは効果が高くないです。統合はコーヒーとミルクを合わせるようなイメージです。お互いの価値観を共にして長所をシェアして短所を補い合う存在です。チームが一体であるという事実に気づくことが統合です。
統合か切り捨てか
実はパーツがあるとき、切り捨てるという選択もできます。これは、多重人格でいえば他の人格を殺すことに相当します。転職の話でいえば片方を押し殺すといったところでしょうか。
チームのパーツを殺したとき、残ったチームが飛躍すると思っているのは大きな勘違いです。物理的に大きなものを失って正常でいられることは稀です。最低限解放(リリース)してください。
*殺すと解放の違いについては必要あれば別途書きます
ティールの前提は統合
ティールは統合の象徴です。ワークライフバランスを例に語られがちですが、チームそのものにもパーツはあります。その上でこれらを統合できればティールも見えてきます。
統合という課題を乗り越えてティールになるのは感慨深いものがありますね。
何かを殺したり、貶したりした上にティールはありません。ティール(だと思っている)組織になってしまうことでしょう。
どうやって統合する?
統合の方法に興味をもってくれる人がいたらこの記事を書いたかいがあり嬉しいです。統合はまたボリュームのある内容になるため別途書きます。
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