30余年続く同窓会
同窓会といってもメンバーは2人。大学時代の友人Kとだ。
Kとは大学で同じ学部同じ専攻、お互いひとり暮らししているときも近所だった。Kは部活に、僕は波乗りに熱中した大学時代だった。
大学時代は集まって酒を飲むことはあまりなかった。Kは部活のメンバーと飲むことが多く、それ以外ではあまり飲みたがらない。僕も、家でゆっくりジンソーダを自分で作って飲む程度だった。
就職した会社も近かったので、週末の仕事後にたまに飲みにいった。行くのは居酒屋がほとんど。ビールと唐揚げ、ポテトフライがKのお決まりメニュー。そこに僕がサラダと刺身盛り合わせをオーダーする。これが定番だった。
転職したり家族ができたり、仕事で故郷を離れることがあっても、夏休みと年末は必ず連絡を取りあって、夏か冬のどちらかは会って飲んでいる。大学卒業してから30余年。
その30余年、2軒目に行っているバーがある。飲み屋街の外れ、テナントビルの地下にあるバーだ。10人程度座れるカウンターとテーブル5つほど。週末は要予約になる人気店だ。
行き始めの頃、他の客はほとんど年上だったが、30余年通うと立場は逆転している。
Kはもっぱらビール派。そのバーではビールかシャンディーガフ。僕はもっぱらジン。タンカレーのジントニックかジンソーダ。それは変わらない。
梅雨が明け、夏が来ると、居酒屋行って、いつものバーへ。
駅前の銀杏が色づき、秋が深まり始めると、居酒屋行って、いつものバーへ。
四季の移ろいとともに訪れる、30余年つづく同窓会。
今年もそろそろ、バーの予約をとろう。
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