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『海賊版を公認する音楽×NFT「ABCRECORDS」がWeb3時代の音楽の二次創作を加速させるか?』~【新しいWeb3ビジネスのアイディアのタネ】・Web3ニュース2022.5.28

今日は「海賊版を公認する音楽×NFT「ABCRECORDS」がWeb3時代の音楽の二次創作を加速させるか?」に注目!

音源の独占的商用利用を認めた世界最先端の音楽NFTマーケット「ABCRECORDS」の最先端ポイント

1.二次流通のロイヤリティをアーティストに還元する
2.許諾不要で自由に流せる、使用できる
まではこれまでもあった。
3.二次創作を正式に可能にするが画期的&NFT的!


おつかれさまです。モリプトタツヤです。

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DJ・音楽プロデューサーの藤原ヒロシさんが仕掛ける従来のの音楽ビジネスの構造をNFTで変える意欲的な試みです。

これまでの音楽×NFTのうち「音源」をNFT化するものは

1.二次流通のロイヤリティをアーティストに還元する
→これまでの中古市場流通の課題を解決

2.許諾不要で自由に流せる、使用できる
→権利構造が複雑で許諾を得ることが難しい課題を解決

というアプローチが試みられてきました。

今回の「ABCRECORDS」ではこの2点も含みつつ

3.二次創作を正式に可能にする
→著作者隣接権の「改変」に関する許諾課題を解決

まで踏み込んでいます。
DJとして活躍されてきた藤原ヒロシさんならではのアプローチであり、NFTと非常に相性の良い方向性だと感じます。

「そもそも僕は、サンプリング、当時でいうスクラッチで、他の人の曲のある部分を使ってプレイにすることに惹かれて、音楽の世界に入ってきました。でもその頃から、オリジナルの権利者にお金を払うことの意味がわからなかった。例えばカバーした曲が売れれば、オリジナルにも好影響があるだろうから、それで十分では? と思ってました」

これまでは楽曲作品をそのまま使うことが前提で売買・二次流通・使用に関するNFTでの課題解決が試みられてきましたが、二次創作を可能にするものはほぼありませんでした。

「1.二次流通のロイヤリティ」はそもそも一次流通が成功しないと二次流通は発生しないという問題があります。

音源そのものをNFTにして売買する方向はサブスク全盛時代では買う意味を見出しにくく、熱烈なファンが応援資金を投じるくらいで広まりません。
やはり(感覚)無料で聴けるものを売る・買うは難しい。


「2.許諾不要で流せる、使用できる」は「Royal」の原盤権の小口証券化によるロイヤリティ収入を得るなどレコードビジネスの民主化という位置づけで、音源を購入する意味を「投資」という面で作り出しました。

しかし楽曲そのものが好きかどうかよりも売れるかどうかに目が行きます。
ファン発想からは少し離れますし、正式に証券化していると認定されると法規制される恐れがあります。


「3.二次創作を正式に可能にする」はNFTの二次創作によるファンの巻き込みが原作NFTの人気を加速させる特性を活かせますし、原作のファンが基本的に二次創作を目的として購入するため楽曲とファンという関係性の中にNFTを置くことができます。

「それはそれ、という考え方をしていますね。例えば、今作っているデモトラックの一部を売るとか、リアレンジしたものを売るとか。有名なアーティストに楽曲を提供している人が、自分のプロジェクトとして参加するとか。自由に使われることに賛同できるミュージシャンにとっては新しいアウトプットの方法になるんじゃないかな」

といっても藤原ヒロシさんの想定はプロユースのようです。
ファンの二次創作を想定した、もっと数多く普及させるタイプのNFTというのも今後登場するかもしれませんが、届け出も必要な今回の方法では少数のプロからスタートするのが現実的なのだろうと思います。

著作権だけでなく著作者隣接権の同一性保持権(勝手に改変されない権利)にまで踏み込んだ「ABCRECORDS」によってNFTのユーティリティが拡張されたことがとても画期的です。ミュージシャンの賛同者がどこまで広がるのか、ファンの二次創作まで広がるのか、とても楽しみです。

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